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No.95

金ひり子犬
「長野のむかし話 長野県国語教育学会編」 60-63p

 「花咲爺」の類和といえるか。犬神が捧げ物を得ると、金を生んでくれる、という話。
 ということは、犬は雌なのだと思われる。
 主人公(おじいさん)が親切な人で、女主人公(おばあさん)が意地悪な人で、異性同士が対照的となっているのは、イザナギとイザナミ的である。
 犬神がなぜ、主人公、女主人公と暮らすようになったのか、という理由は欠如していて不明である。

 でも、ものすごく単純な「神様に捧げ物をしたらお金が儲かる(根拠は不明)」という短絡的思想は、民話の中だけでなくて、現在の「神社」というものに対する日本人の姿勢を見ても、日本人の精神文化の中に非常に深く根付いているといえると感じる。(ここまで単純で露骨な思想形態はあまり他では類を見ないと感じる。)お金大好き日本人文化を象徴するような物語である。・・・別にお金だって必要なものだから、それが悪いとは言わないけどさあ。私だってお金は欲しいけど。

#昔話 #長野県 #北信 #犬 #動物 #化成 #金 #イザナギとイザナミ #池

by admin. 昔話 <477文字> 編集

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