文献等データベース I love books.

固有名詞は可能な限りWikipediaに準ず

タグ「」を含む投稿16件]

宇津江の滝の伝説
「ひだぶり街道物語 岐阜新聞社」 57p

 宇津江川の滝に関する伝説。滝の由来譚。
 新旧会わせた2つの思想が入り交じった興味深い物語である。

 導入部に、沼や川(主に滝)には(竜)蛇体の女神がその化身である、という古い思想が見られる。女神には人を病気にする能力も、癒やす能力もあるようである。主人公が病に陥るのは、禁域に踏み込んで「見てはいけない神の正体を見たこと(禁忌を破ったこと)」の祟りかもしれない、と受け取れるが「祟り」の部分は明確にそうとは語られない。

 中盤は女神が自らの身を削って主人公を助ける、というエピソードになる。これは「自己犠牲」といえる。禁忌を破ったものに対する罰(主人公の病気)を神が助けなければならない理由の方が、本来は「ない」と思われる。疫神が自ら実を削って人々を助ける、という思想は、原始キリスト教到来以後(私の私感としては)、あるいはおそくとも仏教到来以後の思想と思われるので、起源としてはせいぜい1世紀よりも後の思想と思われる。女神が「修行をする」という発想も仏教(修験道)的な考え方と思われる。

 主人公の「願掛け」が女神を救うことになるので、この点も修験道的と思う。また主人公は女神(蛇)に劣らず水を操る力(通力とか法力と呼ばれるもの)を有していたと思われるので、自然界に働きかける特別な能力を持っていた、という点では主人公も「八卦」の伏羲に繋がるようなシャーマン的な性質の持ち主であったことを示している。名前にも「八」がつくし。この場合、主人公には「母なる水等の神」の特別な恩寵があり、女神と特別な関係だった、ともいえるし、その「特別性」が主人公を他の人々に対して、一段上の特別な人間にもしている、と思う。

 主人公が川の女神と特別な関係にあって、人々の中でも特殊な地位にある、という物語は長野県の「泉小太郎」の物語にも似る。物語の起源としては近いのではないだろうか。

#伝説 #岐阜県 #飛騨 #蛇 #川 #沼 #疫神 #修験道 #シャーマン #伏羲 #八卦 #女神

by admin. 伝説,神話,起源・由来,固有地名 <871文字> 編集

くもが淵
「長野のむかし話 長野県国語教育学会編」 101-104p

 「怪物退治」の失敗譚。聖ゲオルギス型である。
 前半は、蜘蛛と蛇の戦いで、蜘蛛に加勢を頼まれた主人公が失敗する話。
 後半は、蜘蛛の仲間に復讐されそうになる話。

 中国の乞巧奠(きこうでん、七夕)では女性達が蜘蛛に占ってもらうという習慣がかつてあり、蜘蛛というのは女性(織り姫)の象徴であると思う。蜘蛛が蛇に飲まれる、とは女性が河伯に人身御供に捧げられる、ということを言い換えたものではないだろうか。人身御供の救出が失敗する、とは羿のような英雄神話を是とするのではなく、暗に否定する意味が込められていると感じる。「黒姫物語」といい、北信には羿に批判的な勢力でもいるのか、と思えるほどである。蜘蛛が川の主のようにふるまうのも、「川に生贄にされた女性」という暗喩があるのだと思う。

 「木曽殿アブキ」とは、「裾花渓谷の清水川に面したところにある間口60m、奥行き20mの大岩くつで、その昔、木曽義仲が越後の四郎追撃の途路この洞くつに兵馬三百を休めたといわれ、また義仲が討死にした後、次男の義重が再挙を企てた跡として知られます。アブキ橋から見おろす景観は奥裾花景勝地の一つに数えられます。※アブキ橋欠壊により現在行けません。(アブキとはアイヌ語で「洞穴」のことだそう。)(長野市商工会 のHPより)鬼無里には木曽義仲に関する伝説がある場所がいくつかある。長野市鬼無里には木曽義仲の家臣が隠れ住んだ、という事情があるのではないか。

 また、物語は鬼無里で採取されているが、「四か庄の青鬼」とは、現在の白馬村青鬼のことと思われる。古い家屋が建ち並び、全体が重要伝統的建造物群保存地区に指定されている山間の集落である。鬼無里には鬼女伝説があるが、青鬼にも鬼が住んでいたという伝説が残っている。白馬村から鬼無里へは鬼無里街道(現在の国道406号線)が続いており、現在でも沿線の小神社には修験道の伝統が続いている痕跡を見ることができる。

 羿神話に否定的、という点で、類話は「黒姫物語」である。
 乞巧奠について、参照:太陽と木と鳥1

#伝説 #長野県 #北信 #鬼無里 #蜘蛛 #蛇 #動物 #祟り #復讐 #聖ゲオルギウス #失敗 #川 #水神

by admin. 伝説,固有地名 <1232文字> 編集

スルタンのぶち犬 ATU425B+ATU313
「シルクロードの民話 パミール高原」 106-126p

 予言によって定まった夫に親が不満を持つ点は「牧童と商人の娘」的である。聟が犬である点は東アジア的か。
 瓜子姫的な入れ替わりの要素はあるが、中途半端に完結し、二人の女性のうち、どちらかが死ぬような残酷な結末はない。人には言えないことを石に向かって述べる、という独特のエピソードがある。
 主人公は眠っているが、女主人公が頭を洗うと目覚める。(女主人公によって蘇生する。)
 主人公には、夜になると犬になるという秘密がある。女主人公が皮を処分すると、夫との仲は破綻して、夫は失踪する。(再度の死を意味する。)
 女主人公は失踪した夫を探し出す旅に出る。女主人公の立場が変化する(夫を得るきっかけとなる)場面で池や水が登場する点は「たまご姫」、「白檀の木」に通じる。原型となった物語では女主人公は鳥女房的な女神だったのではないだろうか。
 女主人公は姑の試練を夫の助けによって乗り越える。この点はクピードーとプシュケー的である。
 最後は魔法のアイテムを使用した呪的逃走である。櫛が植物に変化して女主人公と主人公を助ける点は「英雄ディックベール」、「紡錘むすめ」と共通している。
 逃走の際、姑と妹が石を抱いて川に沈んでいくエピソードは「英雄ディックベール」、「サルのよめ」「山男」と共通している。
 
 女主人公は2回主人公の蘇生(呪いを解く)を助け、主人公は1回女主人公の蘇生を助けている物語といえる。導入部分は瓜子姫的物語、「兄その他を探す乙女」のうち、前半は「ハンナハンナとテリピヌの神話」的な物語、後半は「クピードーとプシュケー的」物語で、主に三つのエピソードが組み合わさった物語と言える。個々のモチーフの類話も多岐にわたる。様々な文明の十字路であるシルクロード的な物語といえる。

#民話 #ウラテューベ #予言 #槃瓠 #瓜子姫 #皮処分 #大理石 #ゲイと嫦娥 #兄その他を探す乙女 #テーセウスとアリアドネー #池 #水 #指輪 #姑 #クピードーとプシュケー #櫛 #鏡 #砥石 #魔法のアイテム #川 #川と石 #魔女の息子 #呪的逃走

by admin. 民話 <977文字> 編集

善行の報い
「シルクロードの民話 パミール高原」 29-52p

全体の流れは「3人男」の変形版といえる。
3人の男性が流転する点、最後に「幸せな結婚」が一人の男だけに訪れる点である。西欧の民話によく見られる「末子成功」の型ではない。その点は東洋的といえると思う。
妻が略奪される点、最終的に救い出す点は、「ラーマヤーナ的」といえる。いわゆる「怪物退治」の変形版である。
主人公が隠者的(獣の王)な生活を経て、人としての再生を得る点は、オルフェウス的でもあるし、ギルガメシュ叙事詩のエンキドゥを思わせる。あるいはシヴァの原型と言われるインダス文明のパシュパティを彷彿とさせる。
息子の一人が川に流される、という点は「人身御供」を思わせる。これが転じて、サルゴン大王やモーセの伝説が派生しているように思われる。
優れた医者が死者を生きかえらせる能力をも持つ、という点はアスクレーピオス神話を思わせる。地中海周辺に発達したこの神話は、イエス・キリスト神話に受け継がれるように思う。人が神の領域に踏み込むような能力を持つことの是非を問うような深い考察を伴うギリシャで語られるアスクレーピオス神話とは異なり、単純に遠い異世界(ローマ)での、夢のような憧れの出来事として、アスクレーピオス神話の片鱗は登場する。元々はオルフェウス的な神話だったものが、キリスト教の影響を受けて変化したものか?

 このように、洋の東西の様々な民話や神話のモチーフがちりばめられながら、最後に主要な登場人物全てが「めでたし めでたし」となるところが、神話や民話を越えて、「文芸作品」と呼ぶに相応しい物語といえると思います。
距離的に近いせいか、全体としてはインド神話との共通のモチーフ(思想)が多いように思います。
全体としてはイスラム的な文化の影響を受けている平和的な民話ですが、アスクレーピオス神話(しかもローマが出てくる)がちょこっと絡む点が、微妙にカトリックの匂いがする、と個人的には思います。

 おそらく、「死者を生き返らせる」という思想は、
  英雄の技 → 隠者の技(獣の王、オルフェウス等) → 医者の技(アスクレーピオス) → キリストの技(キリスト教外ではミトラスの技?)
と変遷しているのだと思われる。

#民話 #中国 #難題聟 #3人男 #ラーマヤーナ #怪物退治 #獣の王 #鷹 #鳥 #川 #人身御供 #アスクレーピオス #蘇生型 #オルペウス教 #カトリック

by admin. 民話 <1031文字> 編集

悪魔の難題
「ソヴィエト諸民族民話集」 112-137p

 前半は「テーセウスとアリアドネー」型の物語。
 後半は「うりひめ」、「たまご姫」や「とくさむすめ」、「のろいをかけられた花嫁」、「白檀の木」に通じる話である。
 神馬に関して「恐れないこと」が禁忌とされるのはタフムーラス型である。
 超常的な者にキスされると、ある意味正気ではなくなる、という点での類話:底革のハンス

#民話 #ベラルーシ共和国 #唾 #悪魔 #魔法使いの弟子 #難題聟 #呪的逃走 #不知の子 #鶏 #羊 #川 #馬 #恐れ #タフムーラス #鳥 #白樺 #柳 #樹木信仰 #おばあさん #ホレのおばさん #小麦 #テーセウスとアリアドネー #変身 #怪物退治 #禁忌 #キス #瓜子姫

by admin. 民話 <367文字> 編集

百姓の子イワンと龍
「ソヴィエト諸民族民話集」 60-79p

 射日神話的。
 助け手におじいさんとおばあさんがいる点、倒す怪物も悪龍とその妻となって、ある種ジェンダーレスなところが珍しい物語である。
 悪龍の妻をも倒してしまうので、結婚はない。結婚する前から妻と破綻しているパターンである。

 岩戸のモチーフが不完全であるが登場する。

#民話 #ロシア #3人兄弟 #龍 #竜 #馬 #烏 #犬 #井戸 #林檎 #敷物 #豚 #呪的逃走 #末子成功譚 #怪物退治 #おじいさん #オーディン #ダマスク鋼の剣 #鉄の棒 #おばあさん #ホレのおばさん #川 #ティアマト #炎黄闘争 #化生

by admin. 民話 <299文字> 編集

紡錘むすめ
「ソヴィエト諸民族民話集」 20-29p

 女主人公、助け手、怪物といった物語の骨格となる登場人物の全てが女性である点が珍しく感じる。織物に関する若い女神と老いた女神との対立は、西欧では「夏と冬の対立」のように語られる傾向が強いが、本物語では季節の循環的な要素は乏しい。紡錘むすめはゲルマン神話で言うところのエオステレに相当し、本来のトーテムは兎であった可能性が高いと考える。「紡錘むすめ」という名前からして織物に関する女神が崩れた神を思わせるが、本物語での性質としては九天玄女のような軍神としての性質が強いように感じる。異界と行き来できる点は、メソポタミア神話のイナンナを思わせる。
 が呪的逃走の「魔法のアイテム」となる点は「英雄ディックベール」、「スルタンのぶち犬」と共通している。

#民話 #コミ共和国 #呪的逃走 #小さ子 #イナンナ型 #おばあさん #ホレのおばさん #狼 #熊 #怪物退治 #烏 #大烏 #鳥 #櫛 #樹木信仰 #魔法のアイテム #松ヤニ #火 #川 #ティアマト #糸紡ぎ #動物番 #蜂の援助型 #受罰女神 #生贄型 #女・女神殺し型 #岩戸神話

by admin. 民話 <506文字> 編集

ユオン・ド・ボルドー(Huon de Bordeaux)とオーベロン(オベロン、Oberon)

「妖精の誕生 トマス・カイトリー」 55-59p
 ユオンは妖精王オベロンと出会い、援助を得る。男神の援助を得るのであるから、「オーディン」型といえる。
 オベロンはシーザーと「島の貴婦人」との混血である、と名乗り、オベロン自身が半神半人の英雄のような存在である。オベロンにはまた、出生時にメドゥーサ型の呪いがかけられていた。
 ユオンはシャルルマーニュに仕えていた。

 カイトリーによるとオーベロン(オベロン、Oberon)はオトニト(Otnit、あるいはオルトニト(Ortnit))のエルベリヒ(Elberich)、ニーベルンゲンのアルブリヒ(Albrih)と同じものである、とのことである。(妖精の誕生 160p他)

 El-とかAl-は地中海東側では「神」を表す接頭辞であるので、エルベリヒの元の名前はベリヒ(Berich)やブリヒ(Brih)といえるのではないか、と個人的には思う。ウガリット神話のバアル(Baal)は嵐と慈雨の神とされていますし、個人的にはこのあたりが起源の神的存在なのではないのか、と感じます。旧約聖書に出てきますから、キリスト教圏で、聖書が読めた人だったら、誰でもバアルのことは知っていたと思いますが。

 『Les Prouesses et faitz du noble Huon de Bordeaux』は13世紀前半の武勲詩である。(オーベロン

 オベロンが嵐を起こしたりできる性質は天候神(風の神か?)の崩れた姿を思わせる。
 物語の最後にユオンがパラダイス(天国)へ誘われる点はやはり、キリスト教の影響と「山のおやじ」的発想を感じる。キリスト教と中世の騎士道のプロパガンダの物語といえるのではないだろうか。

 参照:エルベリヒ(Elberich)とオトニト(Otnit、あるいはオルトニト(Ortnit))
 
#伝説 #ドイツ #フランス #こびと #オーディン #禁忌 #言うな #嵐 #川 #呪い #女神 #カイトリー #ドワーフ

by admin. 伝説,神名,英雄名 <893文字> 編集

ほらあなの主
「長野のむかし話 長野県国語教育学会編」 64-66p
「読んで 遊んで とっぴんぱらり 新長野のむかし話 長野県国語教育学会編」 116-119p、タイトルは「よくふか長者とほらあなの主」に変更された。

 「主」とは河童か、それとも大蛇の類いか?
 ともかく、「病気は祟りである」とか、「神に対する恩を忘れると祟られる」とか、そういう主題の話である。「誉津別命」が類話といえる。
 子供は人間ではないので「取り替え子」的な要素もある。

#昔話 #長野県 #南信 #宝物 #報復 #祟り #呪い #忘恩 #水神 #川 #人身御供 #取り替え子 #予言 #椀貸伝説

by admin. 昔話 <290文字> 編集

まったらこうよ
「長野のむかし話 長野県国語教育学会編」 51-59p

 題の「まったらこうよ」とは、長野県の方言的に使われている古語で、「まったら(放ったら)」+「こうよ(来よ)」という意味。「まる(放る)」というのは「用を足す」という意味。

 導入部分は上司と対立するタイプの「ゲイ流譚」である。ただし、上司にあたる「おしょうさん」は、旅の助けとなる魔法のアイテムもプレゼントしてくれる「助け手」も兼ね、主人公の小坊主さんの師匠でもあるので、「ゲイ流譚」と「魔法使いの弟子」が融合した展開となっている。対立はあるけれども、互いに殺し合うほどではなく、どちらかといえば友好的な師匠と弟子であることが特徴である。
 前半は「鬼ばばあ」からの逃走譚で、「怪物退治」は省略されて逃げるだけである。魔法のアイテムはここで使用される。
 中盤は祟る「田の神」を退治するのではなく、「祀る」物語。ないがしろにされていた「田の神」に、餅、酒、大根を捧げる。いずれも植物の変化したもので「生贄の娘の身代わり」であるので、女主人公が植物の化身であることが分かる。
 後半はいわゆる「難題婿」で、蜂に助けてもらう「動物神」型兼「謎解き」型。「恐れ」による禁忌も伴う。

 主人公が「小坊主さん」であるので、武力で怪物を退治する、という要素は乏しくて、知恵を使って問題を解決しよう、という傾向が強い。かつ、省略が多いけれども、導入部分のおしょうさんとの別れも含めると本来の「怪物退治+呪的逃走」から発生した物語のパターンが4つも繰り返されている物語である。使用されているモチーフも多岐に渡る。よく4つの物語パターンをまとめたな、と思う。神に酒を捧げて機嫌をとり、生贄の乙女を助ける点は、まさにセクメト神話である。

 また、祭祀に関して「餅、酒、大根」を捧げることが、「人身御供」の代わりだとあからさまに分かる内容である。普通に日本人だとお祭りの際に、餅、酒、大根を神前に捧げるなんて、「当たり前に普通のこと」過ぎて、その意味を深く考えたことがないような気がするが、民話の中にその本態があっさり語られていたりするようである。

#昔話 #長野県 #東信 #僧侶 #鬼女 #呪的逃走 #お札 #魔法のアイテム #おしょうさん #オーディン #川 #祭祀 #餅 #酒 #稲 #大根 #巨人 #かかし #田の神 #水神 #植物 #難題聟 #蜂 #動物神 #恐れ #禁忌 #射日神話 #魔法使いの弟子 #ゲイ流譚 #叡智 #動物番

by admin. 昔話 <1053文字> 編集

少し足りない男の子の話 ATU1681B+ATU1009+ATU1653
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 203-206p

 「洗濯おけ」の項は、川や池に人身御供を捧げる行為の「パロデx-」と感じる。羊や牧師は「キリスト教」の象徴ではないだろうか。
 樹木と泥棒のエピソードは「怪物退治」や「樹木信仰」の名残。これもパロディーである。主人公は怪物退治をして幸せな結婚をする。汚物もまた主人公の「化身」である。唾からも神が生まれるという日本神話の根本にある精神と共通の思想が、かつては各地にあったことを伺わせる。これも非常に古い時代の思想であろう。
 「愚か者」が「無垢な者」でもあり、成功する、という思想もキリスト教的なのではないだろうか。それを逆手にとって、キリスト教に対する批判が強く感じられる物語であると思う。

#民話 #スイス #人身御供 #川 #愚か者 #扉 #パロディー #羊 #カトリック #樹木信仰 #怪物退治 #汚物 #愚か者が家と動物の管理をする #貯蔵室の扉の番をする #木の下の強盗たち #排泄神

by admin. 民話 <469文字> 編集

天竜川のカワランベ
「長野のむかし話 長野県国語教育学会編」 26-28p
「読んで 遊んで とっぴんぱらり 新長野のむかし話 長野県国語教育学会編」 110-114p

 馬に関しては「ポーチュン」と類似点がある。

#昔話 #長野県 #南信 #川 #天竜川 #精霊 #水神 #報恩 #魚 #忘恩 #馬 #相撲 #動物引き込み #河童 #河伯

by admin. 昔話,固有地名 <172文字> 編集

親指太郎
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 109-112p

 主人公が魚に食べられたり、ケーキに紛れ込んだりするところは、変身譚であり「輪廻転生的」であると思う。
 怪物を退治するくだりが欠如している。主人公は魚、蝶、鳥に運搬される。

#民話 #オーストリア #小さ子 #男子 #末子成功譚 #人身御供 #巨人 #こうのとり #魚 #ヨブ #川 #呪的逃走 #小麦 #変身 #ばら #蝶 #運搬動物 #鶴 #怪鳥 #植物 #鳥

by admin. 民話 <222文字> 編集

山男
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 99-101p

 主人公に代わって「助け手」が怪物を退治してしまうパターン。
 逃走の際、山男が石と共に川に沈んでいくエピソードは「英雄ディックベール」、「サルのよめ」「スルタンのぶち犬」と共通している。

#民話 #オーストリア #川 #人身御供 #山男 #禁忌 #見るな #火 #呪的逃走 #匿う #野いちご #植物 #怪物退治 #巨人 #山羊 #運搬動物 #見るな #牧草刈りの人々 #ジークフリート #川と石

by admin. 民話 <248文字> 編集

がんこな仕立屋
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 91-95p

 羊の肝を食べることは禁忌なのだろうか? 前半は蘇民将来的な物語である。
 後半は、禁忌を破って死んだ者(エンリル的な者)が、妻ではなくてイエスに再生させて貰った、という話のパロディーといえる。その点にキリスト教の影響が窺える。仕立屋とイエスが物語の中で入れ替わっているわけではないのだが、「イエスは全ての人々のための犠牲となった」というキリスト教の趣旨からいえば、イエスは仕立屋を生かすために亡くなった、ともいえる。二人の男が入れ替わる、という点ではオシリスとセト型の物語といえる。本物語ではイエス=オシリス、セト=仕立屋、といえるが、イエスは穀物や命の代わりに金を代償として差し出し、金の化身ともいえる。その点は、キリスト教の実態に対する批判とも取れなくはないと思う。

#民話 #オーストリア #仕立屋 #3人男 #イエス #疫神 #再生 #蘇民将来 #羊 #肝 #禁忌 #食べるな #カトリック #パロディー #オシリスとセト #川

by admin. 民話 <459文字> 編集

牧童と商人の娘 ATU930
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 32-37p

 予言によって定まった夫に親が不満を持つ点は「スルタンのぶち犬」と共通している。

#民話 #ドイツ #牧童 #盗賊の親分 #オーディン #手紙 #イナンナとドゥムジ #難題聟 #舅 #川 #人身御供 #川誕 #予言

by admin. 民話 <154文字> 編集

DASHBOARD

■全文検索:

複合検索窓に切り替える

■複合検索:

  • 投稿者名:
  • 投稿年月:
  • #タグ:
  • カテゴリ:
  • 出力順序:

■日付検索:

■カレンダー:

2022年6月
1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930

■ハッシュタグ:

■最近の投稿:

■フリースペース:

編集

▼現在の表示条件での投稿総数:

16件

▼最後に投稿または編集した日時:

2023年02月14日(火) 17:51:41

RSSフィード