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タグ「シームルグ」を含む投稿5件]

マリク・ハッサン cf. ATU550+ATU301+ATU573
「シルクロードの民話 パミール高原」 184-201p

 「生命の水、美の水、青春の本」と非常に似た話。
 鳥に肉を食べさせて飛ばすところは「ラ・ラメー」と似ている。
 3人兄弟の末子と上の二人との関係は「蛙の恩返し」に似る。鳥を盗むところも「蛙の恩返し」と同様である。

 神話の上ではペリとデーヴは「善と悪」で対立的な存在だが、この物語の中では、「共に異界に住む妖精」的な存在で、一つの町に仲良く暮らしているようである。

#民話 #中国 #異類嫁 #鳥 #魔法のアイテム #3人兄弟 #かもしか #動物 #ホレのおばさん #シームルグ #ワニ #眠り姫 #禁忌 #死刑囚 #買うな #オシリスとセト #ディヴ #ペリ #イアーソーン

by admin. <372文字> 編集

大王の三人の妻 ATU707+ATU313
「シルクロードの民話 パミール高原」 171-184p

 複数のモチーフが組み合わさった物語。
 前半と結末は、予言をする異界の乙女達との婚姻譚。最終的に一人とはうまくいくけれども、残りの二人とは破綻する物語。
 そこに「兄その他を探す乙女」の後半部分(結婚、出産、子供の失踪)が加わり、
 更に、姉弟の冒険譚、前半は弟の宝物入手譚、一部怪物退治+呪的逃走あり、後半は姉の「兄その他を探す乙女」+宝物入手譚となっている。
 姉は弟やその他の人々の助け手ともなっているし、「おうむの真の主人」であることが暗示されている。
 助け手にデヴィンと聖者ヒジールが登場する。「聖者ヒジール」がどのような聖者であったのかは調べられなかった。

 2世代に渡る物語といえ、前半と結末は、精霊と王の婚姻譚、中間は姉と弟が、それぞれ女主人公と主人公になっている。
 出産に関連して女主人公を虐めるエレシュキガル的存在が、姑ではなくて、姉二人、となっているところが、シンデレラとの共通点で興味深く感じる。
 母親が土に埋められるところは、植物の化身であることを暗示させる。「たまご姫」的でもあると思う。
 前半部分の類話は「妖精のおはなし」。
 「兄その他を探す乙女」のモチーフがあちこちに散りばめられている。

 母親の方が「罰を受ける女神」であり、娘の方が再生を司る女神である点は、岩見の伝承である「オオゲツヒメと狭姫」の関係も彷彿とさせ、興味深く思う。(「太陽と木と鳥2 」参照)
 呪いを受けて石に変えられてしまうところは、個人的には「ライオンと魔女」を思い出しました。

#民話 #異類嫁 #イナンナとエレシュキガル #兄その他を探す乙女 #デヴィン #おばあさん #ホレのおばさん #聖者ヒジール #オーディン #シームルグ #おうむ #鳥 #鏡 #塩 #川と石 #馬 #動物 #石 #変身 #怪物退治 #呪い #禁忌 #すり替え人 #3人の金の子ども #呪的逃走

by admin. 民話,固有神獣 <1033文字> 編集

英雄ディックベール ATU513A+AT530+AT313
「シルクロードの民話 パミール高原」 157-171p

 2つのモチーフが組み合わさった物語。
 1つ目はいわゆる「難題婿」で、おじいさんと霊鳥シームルグの助けを得て、女主人公を手に入れる物語である。
 中間部として、二人の若者の出会いと、「力くらべ」の末の和解と友情が挿入される。インド神話のガルダとインドラの関係に似る。
 2つ目は、もう一人の若者の冒険を、霊鳥シームルグと主人公が助ける物語で「呪的逃走」を伴う。

 シームルグは本物語では「母なる鳥」とされているため、女神的存在ということで、「ホレのおばさん」型とする。「呪的逃走」の場面では「川と石」と「櫛」という有名な2つのモチーフが登場する。

 霊鳥シームルグはイラン神話に登場する古い時代からの神的存在で、伝承はイランのみならずパミール高原にまで広がっているようである。シームルグが木に住んでいて、その根元に蛇が住んでいるというところは、イラン神話の「ハオマの木」を思わせるが、「鳥と蛇の対立」はインド神話のガルダとナーガを思わせる。(イラン神話では蛇(トカゲ)から木を守るのは魚やロバとされている。)
 神話では、シームルグの羽には病気や傷を治す霊力がある、とされているが、民間伝承では、その能力は拡張されて、西欧の民話に出てくるような「助け手のおばあさん」「助け手のおじいさん」(彼らの本来の姿は異教の神々だったのだろうと思うが)のような全能的な役割をシームルグが負っている。シームルグは助言をしたり、魔法のアイテムをプレゼントしたりしてくれる。
 また、神話では英雄ロスタムとイスファンディヤール王子との争いの際にシームルグが和解するよう助言する場面があり、神話と本物語を併せると、シームルグは広く「友愛を取り持つ霊鳥」とみなされる傾向があるのかもしれない、と思う。「霊鳥」に関して、イラン神話とインド神話の両方の要素がみられ、中間地点のパミール高原の物語として興味深く感じる。

「川と石」のモチーフ:「サルのよめ」、「スルタンのぶち犬」、「山男
「櫛」のモチーフ:「スルタンのぶち犬」、「紡錘むすめ

参照:木と鳥

#民話 #ウラテューベ #難題聟 #シームルグ #ホレのおばさん #力くらべ #おじいさん #オーディン #プラタナス #蛇 #魔法のアイテム #舌の下 #ボロルドーイ #砥石 #櫛 #鏡 #魔人 #川と石 #6人が世界じゅうを旅する #ガラス山の姫 #呪的逃走 #炎黄闘争

by admin. 民話,固有神獣 <1163文字> 編集

タフムーラス(タームーラース、タームラス)


 タフムーラスは、ペルシアの叙事詩『シャー・ナーメ』に登場する、古代イランの第3代目の王である。フーシャング王の子で、ジャムシード王(『アヴェスター』における聖王イマ)の父とされる。また悪魔の束縛者であり、アフリーマンに騎乗して、世界中を駆け巡ったという伝説の持主である。
 神々(特に悪神)を支配する際に「恐れ」が禁忌とされた。(Wikipedia より)

 「神馬を恐れてはならない」という禁忌が存在する点は「悪魔の難題」、「地主が馬になった話」にその片鱗が見える。
 悪魔を酷使する際に「恐れ」が禁忌とされる点は「鉄のハンス」が類話である。

黒い馬 「王者を飲む怪馬」タフムーラス(タームーラス)王(Tahmurasu)を飲み込む。 42p

「妖精の誕生」
デーヴ・ベント(デーヴを縛る者)と呼ばれた。
 ペリに味方すべきか、デーヴに味方すべきかをシームルグ(セームルグ)に相談する。 31-32p
 シームルグの羽毛を冑に飾る。

#神話 #イラン #ペルシア #ゾロアスター教 #タフムーラス #王 #悪神 #酷使 #鳥 #神鳥 #馬 #禁忌 #恐れ #シームルグ

by admin. 神話,固有神獣,英雄名 <516文字> 編集

シームルグ(Simurgh)、サムルク
ガオケレナにとまる霊鳥。英雄ザールを育てた。羽根に治癒の力がある。16-17p
霊鳥他2種、月や星が種を水で浄化する。
霊鳥他3種 18p
類似?:アンズー、フェニックス、セマルグル、ガルダ
「ペルシアの神話伝説 世界神話伝説大系4 名著普及会」

参照:シームルグ

#神話 #イラン #ペルシア #ゾロアスター教 #鳥 #霊木 #世界樹 #アンズー #シームルグ

by admin. 神話 <204文字> 編集

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