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動物のことばがわかる男 ATU671
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 250-253p
主人公が父親の怒りを買って流転しなければならない点は「ゲイ流譚」である。
全体としては「魔法使いの弟子」の変形版といえる。主人公が魔法使いならぬ「学校」から習ってきたのは「動物の言葉」である。それが主人公の「超常的な能力」となり、蘇民将来的な能力を発揮するまでに至る。キリスト教で「蘇民将来」といったら、主人公はイエス以外の何者でもない。「獣の王」的な主人公が人を蘇生させる、というオルフェウス的な民話を、主人公をイエスになぞらえて書き換えたものといえよう。イエスも同然の若者はローマ法王にまで上り詰めるわけだから、まさにキリスト教を庶民に親しみ易くして、布教するための「プロパガンダ」のために作られた物語といえるのではないだろうか。主人公が超常的な能力を手に入れる場所が魔法使い(悪魔)の元ではなく、学校と書き換えられているのも、そのためかもしれない。
鳥が、王(あるいはそれに類する者)の頭の上に舞い降りる、という概念はイラン神話のフマを思わせる。その点の類話は「ユシィフとズライカ」である。
#民話 #レートロマン #ゲイ流譚 #舌 #兎 #身代わり動物 #鳩 #蛙 #烏 #フマ #獣の王 #動物神 #獣の王 #蘇民将来 #疫神 #カトリック #プロパガンダ #3種の言葉
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 250-253p
主人公が父親の怒りを買って流転しなければならない点は「ゲイ流譚」である。
全体としては「魔法使いの弟子」の変形版といえる。主人公が魔法使いならぬ「学校」から習ってきたのは「動物の言葉」である。それが主人公の「超常的な能力」となり、蘇民将来的な能力を発揮するまでに至る。キリスト教で「蘇民将来」といったら、主人公はイエス以外の何者でもない。「獣の王」的な主人公が人を蘇生させる、というオルフェウス的な民話を、主人公をイエスになぞらえて書き換えたものといえよう。イエスも同然の若者はローマ法王にまで上り詰めるわけだから、まさにキリスト教を庶民に親しみ易くして、布教するための「プロパガンダ」のために作られた物語といえるのではないだろうか。主人公が超常的な能力を手に入れる場所が魔法使い(悪魔)の元ではなく、学校と書き換えられているのも、そのためかもしれない。
鳥が、王(あるいはそれに類する者)の頭の上に舞い降りる、という概念はイラン神話のフマを思わせる。その点の類話は「ユシィフとズライカ」である。
#民話 #レートロマン #ゲイ流譚 #舌 #兎 #身代わり動物 #鳩 #蛙 #烏 #フマ #獣の王 #動物神 #獣の王 #蘇民将来 #疫神 #カトリック #プロパガンダ #3種の言葉
by admin. ⌚ 2020年07月06日(月) 20:23:39 民話 <596文字> 編集
「シルクロードの民話 パミール高原」 201-224p
2つの物語が組み合わさった物語と思う。
一つは旧約聖書、創世記のいわゆる「ヨセフ物語」である。主人公が兄達に疎まれたり、エジプトに売られたりする点など、粗筋の大筋が非常に良く似ている。「主人公が兄達に疎まれている点」は「ヨセフ物語」と併せて、「ゲイ流譚」的といえると考える。
もう一つは、おそらく、女神的な女性に助けられて、かつ、その女性と結婚して豊穣を得る、というモチーフ、しかも、女主人公が古い夫(老人)から若い夫に乗り換える、という「グィネヴィアとアーサー王」のような「ネミの森」的神話が元はあったのではないか、と思われる。
ただ、「ヨセフ物語」の要素の方が非常に強いので、後者の要素はとても弱くなり、「古い夫」も妻に裏切られるのではなく自然死となっている。そして、2つめの物語の要素が多少入り交じっているので、その点が「ヨセフ物語」との違いを生み出しているように思える。
ユシィフは鷹に選ばれて王となっており、フマ的な要素が加わる。その点は「動物のことばがわかる男」が類話である。
全体として、類話は「忘れてしまった夢」である。
#民話 #中国 #ヨセフ物語 #旧約聖書 #鷹 #フマ #鳥 #夢解き #ゲイ流譚 #ネミの森 #地下の洞窟に閉じ込められた姫