タグ「こびと」を含む投稿[8件]
山のこびと ATU311
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 309-318p
「山のこびと」とは青ひげのような存在である。大金持ちであり、「見るな」の禁忌を持つ。
逆にこびとが荷物を運ぶ際は、こびとに「見ている」と労働を促すようになっている。
女主人公は老人と叡智と複数の助け手によりこびとを倒し、とらわれている人々を解放する。
池におちるフリをするモチーフは「ガマとサル」にもみられる。「石と川」の変形であろうか。
女主人公が自ら問題を解決する点は「サルのよめ」が類話である。
類話は「青ひげ」である。
#民話 #レートロマン #こびと #シヴァとサティー #見るな #禁忌 #金の飾りピン #見ている #怪物退治 #蜂起 #おじいさん #オーディン #池に落ちるふり #川と石 #人身御供 #罰を受ける女神 #炎黄闘争 #妹による救出
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 309-318p
「山のこびと」とは青ひげのような存在である。大金持ちであり、「見るな」の禁忌を持つ。
逆にこびとが荷物を運ぶ際は、こびとに「見ている」と労働を促すようになっている。
女主人公は老人と叡智と複数の助け手によりこびとを倒し、とらわれている人々を解放する。
池におちるフリをするモチーフは「ガマとサル」にもみられる。「石と川」の変形であろうか。
女主人公が自ら問題を解決する点は「サルのよめ」が類話である。
類話は「青ひげ」である。
#民話 #レートロマン #こびと #シヴァとサティー #見るな #禁忌 #金の飾りピン #見ている #怪物退治 #蜂起 #おじいさん #オーディン #池に落ちるふり #川と石 #人身御供 #罰を受ける女神 #炎黄闘争 #妹による救出
by admin. ⌚ 2022年02月14日(月) 21:07:00 民話 <398文字> 編集
幽霊床屋 ATU326+ATU1645
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 279-294p
主人公が旅に出る動機が自らの浪費と借金の取り立て目的である点は近現代的な設定といえる。
全体としては「怪物退治」の変形版だが、「結婚」を手に入れるためには、怪物退治ではなく、呪いのかけられた幽霊の魂の救済が必要とされる。神父を冒涜すると呪われる、とか、神に仕える者がそんなことをして良いのか、とも思うがキリスト教に対する畏怖の念を植え付けるには充分であろう。
最後に宝を手に入れたのみならず、借金の取り立て問題まで解決できたところは、キリスト教に対する信仰のおかげ、という分かりやすい説話譚といえるか。
#民話 #レートロマン #正体不明の助け手 #林檎の木 #こびと #幽霊 #義足の男 #オーディン #謎解き #叡智 #呪い #橋 #カトリック #怖さとは何かを知りたがった若者 #宝は自分の家にあり
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 279-294p
主人公が旅に出る動機が自らの浪費と借金の取り立て目的である点は近現代的な設定といえる。
全体としては「怪物退治」の変形版だが、「結婚」を手に入れるためには、怪物退治ではなく、呪いのかけられた幽霊の魂の救済が必要とされる。神父を冒涜すると呪われる、とか、神に仕える者がそんなことをして良いのか、とも思うがキリスト教に対する畏怖の念を植え付けるには充分であろう。
最後に宝を手に入れたのみならず、借金の取り立て問題まで解決できたところは、キリスト教に対する信仰のおかげ、という分かりやすい説話譚といえるか。
#民話 #レートロマン #正体不明の助け手 #林檎の木 #こびと #幽霊 #義足の男 #オーディン #謎解き #叡智 #呪い #橋 #カトリック #怖さとは何かを知りたがった若者 #宝は自分の家にあり
by admin. ⌚ 2022年02月13日(日) 14:53:44 民話 <409文字> 編集
ユオン・ド・ボルドー(Huon de Bordeaux)とオーベロン(オベロン、Oberon)
「妖精の誕生 トマス・カイトリー」 55-59p
ユオンは妖精王オベロンと出会い、援助を得る。男神の援助を得るのであるから、「オーディン」型といえる。
オベロンはシーザーと「島の貴婦人」との混血である、と名乗り、オベロン自身が半神半人の英雄のような存在である。オベロンにはまた、出生時にメドゥーサ型の呪いがかけられていた。
ユオンはシャルルマーニュに仕えていた。
カイトリーによるとオーベロン(オベロン、Oberon)はオトニト(Otnit、あるいはオルトニト(Ortnit))のエルベリヒ(Elberich)、ニーベルンゲンのアルブリヒ(Albrih)と同じものである、とのことである。(妖精の誕生 160p他)
El-とかAl-は地中海東側では「神」を表す接頭辞であるので、エルベリヒの元の名前はベリヒ(Berich)やブリヒ(Brih)といえるのではないか、と個人的には思う。ウガリット神話のバアル(Baal)は嵐と慈雨の神とされていますし、個人的にはこのあたりが起源の神的存在なのではないのか、と感じます。旧約聖書に出てきますから、キリスト教圏で、聖書が読めた人だったら、誰でもバアルのことは知っていたと思いますが。
『Les Prouesses et faitz du noble Huon de Bordeaux』は13世紀前半の武勲詩である。(オーベロン)
オベロンが嵐を起こしたりできる性質は天候神(風の神か?)の崩れた姿を思わせる。
物語の最後にユオンがパラダイス(天国)へ誘われる点はやはり、キリスト教の影響と「山のおやじ」的発想を感じる。キリスト教と中世の騎士道のプロパガンダの物語といえるのではないだろうか。
参照:エルベリヒ(Elberich)とオトニト(Otnit、あるいはオルトニト(Ortnit))
#伝説 #ドイツ #フランス #こびと #オーディン #禁忌 #言うな #嵐 #川 #呪い #女神 #カイトリー #ドワーフ
「妖精の誕生 トマス・カイトリー」 55-59p
ユオンは妖精王オベロンと出会い、援助を得る。男神の援助を得るのであるから、「オーディン」型といえる。
オベロンはシーザーと「島の貴婦人」との混血である、と名乗り、オベロン自身が半神半人の英雄のような存在である。オベロンにはまた、出生時にメドゥーサ型の呪いがかけられていた。
ユオンはシャルルマーニュに仕えていた。
カイトリーによるとオーベロン(オベロン、Oberon)はオトニト(Otnit、あるいはオルトニト(Ortnit))のエルベリヒ(Elberich)、ニーベルンゲンのアルブリヒ(Albrih)と同じものである、とのことである。(妖精の誕生 160p他)
El-とかAl-は地中海東側では「神」を表す接頭辞であるので、エルベリヒの元の名前はベリヒ(Berich)やブリヒ(Brih)といえるのではないか、と個人的には思う。ウガリット神話のバアル(Baal)は嵐と慈雨の神とされていますし、個人的にはこのあたりが起源の神的存在なのではないのか、と感じます。旧約聖書に出てきますから、キリスト教圏で、聖書が読めた人だったら、誰でもバアルのことは知っていたと思いますが。
『Les Prouesses et faitz du noble Huon de Bordeaux』は13世紀前半の武勲詩である。(オーベロン)
オベロンが嵐を起こしたりできる性質は天候神(風の神か?)の崩れた姿を思わせる。
物語の最後にユオンがパラダイス(天国)へ誘われる点はやはり、キリスト教の影響と「山のおやじ」的発想を感じる。キリスト教と中世の騎士道のプロパガンダの物語といえるのではないだろうか。
参照:エルベリヒ(Elberich)とオトニト(Otnit、あるいはオルトニト(Ortnit))
#伝説 #ドイツ #フランス #こびと #オーディン #禁忌 #言うな #嵐 #川 #呪い #女神 #カイトリー #ドワーフ
こびとのチュルリヴィルリ
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 163-164p
禁忌を破って妻を失うところは「鶴の恩返し」的もあるし「ゲイと嫦娥」的でもである。
こびとの妻は麦の収穫時期や天候をあらかじめ知っており、豊穣の女神の崩れといえよう。
妻(あるいは乙女)の方が、なにがしかの理由で失踪する、というパターンは神話では「セクメト(メヒト)の失踪」、「イナンナの冥界下り」の冥界下り部分、あるいは「牽牛と織女」的といえる。「牽牛と織女」は鳥乙女の信仰と強く結びついているので、それ以外のパターンは「セクメトの失踪」の類話とする方が、起源的には近いかもしれない、と思う。
類話は「妖精のお話」。
#民話 #スイス #こびと #禁忌 #言うな #異類嫁 #真名 #小麦 #豊穣 #鶴女房 #いなくなった妻を探す夫 #セクメトの失踪
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 163-164p
禁忌を破って妻を失うところは「鶴の恩返し」的もあるし「ゲイと嫦娥」的でもである。
こびとの妻は麦の収穫時期や天候をあらかじめ知っており、豊穣の女神の崩れといえよう。
妻(あるいは乙女)の方が、なにがしかの理由で失踪する、というパターンは神話では「セクメト(メヒト)の失踪」、「イナンナの冥界下り」の冥界下り部分、あるいは「牽牛と織女」的といえる。「牽牛と織女」は鳥乙女の信仰と強く結びついているので、それ以外のパターンは「セクメトの失踪」の類話とする方が、起源的には近いかもしれない、と思う。
類話は「妖精のお話」。
#民話 #スイス #こびと #禁忌 #言うな #異類嫁 #真名 #小麦 #豊穣 #鶴女房 #いなくなった妻を探す夫 #セクメトの失踪
by admin. ⌚ 2020年05月04日(月) 23:43:17 民話 <376文字> 編集
「妖精の誕生 トマス・カイトリー」 135-139p
「怪物退治」譚の変形であり、倒す相手は舅である。
助け手は、主人公の母と父親(エルベリヒ)である。エルベリヒが樹木(菩提樹)の化身であることが示唆されている。
呪的逃走はない。
エルベリヒからは甲冑、盾、名剣ロッセを貰う。
主人公は一応キリスト教徒になっているが、あまりキリスト教的な匂いは感じない、単純な物語である。
参照:ユオン・ド・ボルドー(Huon de Bordeaux)とオーベロン(オベロン、Oberon)
#伝説 #ドイツ #指輪 #魔法のアイテム #菩提樹 #母親 #ホレのおばさん #力くらべ #ドワーフ #オーディン #怪物退治 #こびと #樹木信仰