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タグ「女神」を含む投稿22件]

生妻の池
「読んで 遊んで とっぴんぱらたからぎけのり 新長野のむかし話 長野県国語教育学会編」 81p、コラム

 松本市中山にある「生妻池」の伝説である。

 毎晩やってくる娘の着物の裾に糸をつけて後をつけたら、娘の正体は池の竜蛇女神であった、というもの。同じような伝説が岐阜県高山市朝日地区の道の駅の看板に書いてあったので、中部地方の竜蛇女神伝説としてはポピュラーな形式のものなのか、と思う。

 生妻池の近くの弘法山古墳には「泉小太郎」伝説もある。小太郎の母の犀竜が、かつては広範囲に信仰されていた竜蛇女神であった証拠だと考える。

#昔話 #長野県 #中信 #竜 #龍 #女神 #池 #糸

by admin. 伝説,固有地名 <299文字> 編集

泉小太郎
「読んで 遊んで とっぴんぱらたからぎけのり 新長野のむかし話 長野県国語教育学会編」 70-80p

 「新長野のむかし話」編について。これは元の話からかなり改変がされている、と感じるが私が知る限り最悪の改変だと思う。
1.伝説にまつわる地名が記載されていない点(犀川、松本平など)
2.犀竜が悪いことをして罰を受けて竜にされてしまっている点
3.罰を受けた原因は、犀竜自身というよりも社会的な問題なのだが、なんでそれを弱者である犀竜が一番泥を被って犠牲にならなければならないのだろうか。現代的に、弱者を搾取することを正当化する思想に繋がらないだろうか。
4.小太郎が自らの出自に引け目を感じている点。読者である子供に、出自等で他人と違うことは「それだけで悪いことである」と思わせることにならないだろうか。現代的な教育という観点から多様性の尊重と平等や公平という精神を損なう物語とならないだろうか。

 何より、犀竜自身は祀られている神社を持たない、といえども、かつての水内郡(現在の長野市)の犀川流域から広い範囲で九頭竜女神が水神として祀られていることを併せ考えれば、犀竜とは九頭竜女神のことである、と容易に気がつけるはず。そんなことも分からない奴がこの物語に手を出すんじゃねーよ、水内郡の伝統と文化に対する侮辱だ! と正直思います。(ま、元の話も竜蛇女神に自己犠牲を求める話で、個人的には好きではないのですが。)

 同じ「日本標準」出版でも「長野の伝説」に収録されている方が原話に近いと思うので、いつか紹介できれば、と思います。犀川には他に安曇族の神の開拓神話もあるのですが。開拓神をないがしろにしてどうなってるのか、という「現実の歴史」もいつか紹介できれば、と思います。

#昔話 #長野県 #北信 #竜 #開拓神 #女神

by admin. 昔話,固有神獣,英雄名,起源・由来 <771文字> 編集

両面宿儺の伝説
「ひだぶり街道物語 岐阜新聞社」 88-89p

 高山市丹生川地区、乗鞍岳の伝説。
 仁徳天皇の頃、飛騨に両面宿儺という鬼神が住んでいて、武振熊命に討たれた。その一方、両面宿儺は仏教寺院の開基や、乗鞍信仰を確立し、地元では英雄であった、という物語。

 両面宿儺とは、どちらかといえば政治的に創作された人物だと思うし、だからこそ古代からの神のように見えて、仏教との関わりが深いのだと思う(仏教は古代日本では比較的新しい宗教概念なので。)。長野県側と比較するならば、八面大王とも、泉小太郎とも関連すると考える。中央と対立した神という点では八面大王と類似している。また、乗鞍の女神であると共に水と日輪の女神でもある乗鞍岳そのものを女神との何らかの潜在的な関わりで「祭祀者」となっている点、女神を押しのけて自らが主人公になっている点は泉小太郎的といえる。

参照:両面宿儺

#伝説 #岐阜県 #飛騨 #女神 #太陽 #池 #怪物退治

by admin. 伝説,神話,英雄名,多エピソード保有人名 <424文字> 編集

八百比丘尼の伝説
「ひだぶり街道物語 岐阜新聞社」 85-87p

 高山市朝日地区・美女峠、辻の池(美女ヶ池)の伝説。
 美女峠に美しい比丘尼が住んでいて、美女ヶ池の大蛇の化身とも言われていた、とのこと。子供を生んで、人間の女性に乳母を頼んだ、という伝説がある。また比丘尼は「よもぎ餅」や「きなこ餅」を作って旅人に売っており、評判だったとのこと。

 山口町では水不足の年には「雨乞い平」というところで雨乞いの儀式を行っていた、とのことである。

 八百比丘尼は水や池、雨乞いに関わる存在であると供に、稲の豊穣に関する女神の変化したものといえる。彼女が作る餅は、女神自身の化身(一部)ともいえる。竜蛇の化身、という伝承があること、子供を生んでも父親の存在が明らかでない点、穀物とその豊穣の女神である点から、縄文の母系の豊穣の女神の性質を強く残した伝承であり、縄文の女神の有り様を良くうかがい知れると考える。子供の父親の存在がはっきりしないのは、母系社会では通い婚が通常で「父」とか「夫」というものが社会的に存在しないからである。

 美女ヶ池では今でも女神になぞらえて「美女餅」というおみやげ品を売っているそうである。

#伝説 #岐阜県 #飛騨 #蛇 #女神 #乳母 #餅 #池 #雨乞い

by admin. 伝説,神話,神名,固有地名 <546文字> 編集

宇津江の滝の伝説
「ひだぶり街道物語 岐阜新聞社」 57p

 宇津江川の滝に関する伝説。滝の由来譚。
 新旧会わせた2つの思想が入り交じった興味深い物語である。

 導入部に、沼や川(主に滝)には(竜)蛇体の女神がその化身である、という古い思想が見られる。女神には人を病気にする能力も、癒やす能力もあるようである。主人公が病に陥るのは、禁域に踏み込んで「見てはいけない神の正体を見たこと(禁忌を破ったこと)」の祟りかもしれない、と受け取れるが「祟り」の部分は明確にそうとは語られない。

 中盤は女神が自らの身を削って主人公を助ける、というエピソードになる。これは「自己犠牲」といえる。禁忌を破ったものに対する罰(主人公の病気)を神が助けなければならない理由の方が、本来は「ない」と思われる。疫神が自ら実を削って人々を助ける、という思想は、原始キリスト教到来以後(私の私感としては)、あるいはおそくとも仏教到来以後の思想と思われるので、起源としてはせいぜい1世紀よりも後の思想と思われる。女神が「修行をする」という発想も仏教(修験道)的な考え方と思われる。

 主人公の「願掛け」が女神を救うことになるので、この点も修験道的と思う。また主人公は女神(蛇)に劣らず水を操る力(通力とか法力と呼ばれるもの)を有していたと思われるので、自然界に働きかける特別な能力を持っていた、という点では主人公も「八卦」の伏羲に繋がるようなシャーマン的な性質の持ち主であったことを示している。名前にも「八」がつくし。この場合、主人公には「母なる水等の神」の特別な恩寵があり、女神と特別な関係だった、ともいえるし、その「特別性」が主人公を他の人々に対して、一段上の特別な人間にもしている、と思う。

 主人公が川の女神と特別な関係にあって、人々の中でも特殊な地位にある、という物語は長野県の「泉小太郎」の物語にも似る。物語の起源としては近いのではないだろうか。

#伝説 #岐阜県 #飛騨 #蛇 #川 #沼 #疫神 #修験道 #シャーマン #伏羲 #八卦 #女神

by admin. 伝説,神話,起源・由来,固有地名 <871文字> 編集

金髪の姫
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 297-305p

 女主人公は上位の女神(貧しいおばあさん)を侮辱して呪いをかけられる。その結果、風に乗って空を飛べるほど痩せ細ってしまう。「変身」的な要素であるが、全く別の存在に変わってしまうわけではない。イメージとしては蝶を暗喩しているのかもしれない。アテーナーとアラクネー的な展開である。
 女主人公が風にさらわれる点は、「風の神のおよめさん」を連想させる。明確に「風の神にさらわれた」とはされていないが、そのようなクピードとプシューケー的な要素の片鱗が認められる。
 女主人公は、海の向こうに飛ばされる「竜宮」型の失踪を遂げる。女主人公が失踪するまでが、一つのドラマティックな物語として成立している。女主人公が嵐の中、戻ってくるという展開は「季節の変わり目」を連想させ、季節の変化による植物(でなければ植物の化身である女神)の変化の神話が根底にあるのではないか、と思う。ただし、植物信仰の要素はほとんど残されていない。

 主人公は女主人公を求めて探索を始めるが、老人の助力を得て、かつ「小さいパイプ」の魔力で問題を解決する。物質の精霊のおかげで問題が解決できるのは「魔法のランプ」型である。

 全体としては「失踪した女神を連れ戻す話」が元にあり、それが崩れたのみならず、独自に文芸的な展開をしている物語だと感じる。アテーナーとアラクネー的な展開だったり、逃走に馬が重要な役割を果たすなど、南欧の神話の影響が強い物語といえるか?

#民話 #レートロマン #塩 #胡椒 #変身 #予言 #メドゥーサ #セクメトの失踪 #いなくなった妻を探す夫 #風 #竜宮 #試練 #老人 #オーディン #小さいパイプ #魔法のランプ #鷲 #怪鳥 #天馬 #白馬 #女神

by admin. 民話 <762文字> 編集

オジェ・ル・ダノワ(オジエ・ル・ダノワ)とアヴァロン(Avalon)の島
「妖精の誕生 トマス・カイトリー」 64-68p

 オジエ・ル・ダノワ(Ogier le Danois、デンマーク人オジエ)はシャルルマーニュに仕えていた。シャルルマーニュ伝説の十二勇士の一人である。
 オジエは勇敢な騎士で、アヴァロンの女主人モルガン・ル・フェイ(Morgue la faye、モルグ・ラ・フェイ)の恋人だった。モルガン・ル・フェイは嵐を起こすことのできる女神的存在である。楽園に近い場所に美女がいて、恋人となってくれる、という設定は、やはり「山のおやじ」的だと思う。
 パピヨン (Papillon) という馬をモルグから送られる。
 楽園でオジエが蛇を倒すところは「怪物退治」的な流れでもあるし、楽園に巣くった原罪の蛇をオジエが倒した、という暗喩でもあると思う。
 オジエがアーサー王の代わりに戦うところはジークフリート的である。オジエが異教徒の王の妻を娶ろうとするところは「瓜子姫」的だが、モルグに連れ去られてしまうため、キュベレーとアッティスのような展開になっている。

 オジエは女神を愛人に持ち、怪物退治を行い、ジークフリート的でもあり、最後に女神に連れ去られてしまう、と西欧の理想の英雄伝説の総まとめの見本のような存在だと思う。キリスト教の影響が色濃いと感じる。オジエの楽園生活の描写は、「キリストの戦士になったらこうなりますよ」という、まさに「山のおやじ」的プロパガンダが目的で作られたものではないだろうか。

 伝ランベール・ド・パリ作『オジエの騎士道』(Chevalerie Ogier de Danemarche; 原型は12世紀だが、伝わる作品は13世紀初頭)(オジェ・ル・ダノワ

#伝説 #フランス #馬 #神獣 #獅子 #蛇 #怪物退治 #林檎 #女神 #言うな #禁忌 #忘却(レテ)の冠 #魔法のアイテム #ジークフリート #歌 #泉 #瓜子姫 #ロマンス #カトリック

by admin. 伝説,英雄名,固有神獣 <850文字> 編集

ユオン・ド・ボルドー(Huon de Bordeaux)とオーベロン(オベロン、Oberon)

「妖精の誕生 トマス・カイトリー」 55-59p
 ユオンは妖精王オベロンと出会い、援助を得る。男神の援助を得るのであるから、「オーディン」型といえる。
 オベロンはシーザーと「島の貴婦人」との混血である、と名乗り、オベロン自身が半神半人の英雄のような存在である。オベロンにはまた、出生時にメドゥーサ型の呪いがかけられていた。
 ユオンはシャルルマーニュに仕えていた。

 カイトリーによるとオーベロン(オベロン、Oberon)はオトニト(Otnit、あるいはオルトニト(Ortnit))のエルベリヒ(Elberich)、ニーベルンゲンのアルブリヒ(Albrih)と同じものである、とのことである。(妖精の誕生 160p他)

 El-とかAl-は地中海東側では「神」を表す接頭辞であるので、エルベリヒの元の名前はベリヒ(Berich)やブリヒ(Brih)といえるのではないか、と個人的には思う。ウガリット神話のバアル(Baal)は嵐と慈雨の神とされていますし、個人的にはこのあたりが起源の神的存在なのではないのか、と感じます。旧約聖書に出てきますから、キリスト教圏で、聖書が読めた人だったら、誰でもバアルのことは知っていたと思いますが。

 『Les Prouesses et faitz du noble Huon de Bordeaux』は13世紀前半の武勲詩である。(オーベロン

 オベロンが嵐を起こしたりできる性質は天候神(風の神か?)の崩れた姿を思わせる。
 物語の最後にユオンがパラダイス(天国)へ誘われる点はやはり、キリスト教の影響と「山のおやじ」的発想を感じる。キリスト教と中世の騎士道のプロパガンダの物語といえるのではないだろうか。

 参照:エルベリヒ(Elberich)とオトニト(Otnit、あるいはオルトニト(Ortnit))
 
#伝説 #ドイツ #フランス #こびと #オーディン #禁忌 #言うな #嵐 #川 #呪い #女神 #カイトリー #ドワーフ

by admin. 伝説,神名,英雄名 <893文字> 編集

妖精オリアンドと騎士モージ(モーギス)
「妖精の誕生 トマス・カイトリー」 51-52p

 モージ(Maugris、またはMaugis)は「フランスの話材」を扱った武勲詩、ロマンスなどに登場する人物。騎士でありながら、魔法にも精通しており、シャルルマーニュに仕えている。(Wikipedia

 オリアンドとはモーギスの養母かつ名づけ親かつ愛人である。親元から盗み出されたモーギスを拾い上げて養育した。
 成長したモーギスは名剣・フロベルジュを手に入れる。
 魔法の馬・バヤール(バイヤール)はモーギスが最初に手に入れた、という文献もあるが、その場合は後にモーギスの従兄弟のルノー・ド・モントーバンに譲られた、とされる。

 モージが最も早く登場するのは、12世紀後半に成立した古フランス語の武勲詩、「エイモン公の4人の息子」(fr:Quatre Fils Aymon)である。(モージ

 名づけ親と子供の関係は「名づけ親」「ランスロットと湖の貴婦人ヴィヴィアン」に通じる。モージは「さらわれた子供」ではあるが、オリアンドが直接さらったわけではなく、ワンクッション置かれている。
 英雄に名馬と名剣が組み合わさっている伝承は西欧的といえよう。
 子育てに実の親がかかわっていない点は「不知の子」的である。

#伝説 #フランス #馬 #神獣 #剣 #神物 #女神 #英雄 #名づけ親 #ロマンス

by admin. 伝説,英雄名,固有神獣,固有アイテム,多エピソード保有人名 <609文字> 編集

ランスロットと湖の貴婦人ヴィヴィアン
「妖精の誕生 トマス・カイトリー」 48-50p

 ヴィヴィアンとはランスロットの養母である。ランスロットはアーサー王に仕える。
  子育てに実の親がかかわっていない点は「不知の子」的である。
 女神的存在が赤ん坊をもらい受けて、それがその子の将来に関わる、というモチーフは「名づけ親」と同様である。「妖精オリアンドと騎士モージ(モーギス)」は類話といえる。

「湖のランスロット」 (Lancelot of the Laik)は14世紀の作品である。(原典資料

#伝説 #イギリス #水 #湖 #女神 #名づけ親 #ロマンス

by admin. 伝説,英雄名,多エピソード保有人名 <292文字> 編集

名づけ親 ATU700
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 261-264p

 導入部分は「不知の子」の変形といえる。
 全体としては女性が女神に捧げ物(この場合は身代わりの子供)をして結婚等の豊穣を得る、という物語が、キリスト教の影響を受けて「誠実さが大切である」という説話に変更された物語といえる。人身御供を求める女神が狐の化身である、という点は日本の荼枳尼天信仰を連想させる。女神は冥界の女神らしく、思うがままに人を殺したり再生させたりする力(眠らせる力)を持っている。女主人公が木に隠れたりする点は樹木信仰の名残がみられる。
 類話は「蛇の女王」、「病気の百姓女」である。物語の骨格は、女神的存在が名づけ子の人生に関わる、というもので「ランスロットと湖の貴婦人ヴィヴィアン」、「妖精オリアンドと騎士モージ(モーギス)」と同様である。

#民話 #レートロマン #真名 #禁忌 #見るな #ドイツとうひ #樹木 #樹木信仰 #狐 #女神 #出産 #カトリック #人身御供 #名づけ親 #すり替え人 #聖母マリアの子

by admin. 民話 <472文字> 編集

レルワニ
エレシュキガル、ヘルと類似している。
名前的にはペルセポネーと近いか?

#神話 #トルコ #ヒッタイト #ハッティ #冥界神 #女神

by admin. 神話 <72文字> 編集

赤い首輪をつけた蛙
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 201-203p

 単純に「女神の恩寵を得た者が成功する」という神話の崩れたものであると思う。
 類話は「豆よ、真っ二つに切ってやるぞ」、「病気の百姓女」。

#民話 #スイス #蛙 #女神 #ヨリンデとヨリンゲル

by admin. 民話 <147文字> 編集

炭焼き喜藤次
「長野のむかし話 長野県国語教育学会編」 38-40p

 主人公にとって、「都から来た妻」は、人というよりはむしろ豊穣をもたらす女神、異類の妻、といった方が正確であると思う。
 「女神を再生させる」という要素は乏しい。妻は住吉の神の使いといえる。ワルキューレ型の物語といえる。

#昔話 #長野県 #南信 #炭焼き #異類嫁 #都から来た妻 #黄金 #職能型 #女神 #夢 #予言 #住吉 #ワルキューレ

by admin. 昔話,英雄名 <210文字> 編集

蛇の女王 ATU672
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 160-161p

 物語の骨格は「怪物退治」の「難題聟」の崩れたものであると思う。あらすじは女神を再生させたことによる報恩譚となっている。
 女主人公は、羊に関連する娘なのに、弱っている女神に牛乳(生贄の変形したもの)を捧げて再生させる。助けた女神の助力により、動物番は妻(女神の化身)を得る。女神が蛇である点はエキドナを思わせる。牛の乳で再生される点は、女神と女主人公が「牛の化身」でもあることが示唆される。
 日本の神話には、大国主が白兎を助けて妻を得る話や、浦島太郎が亀を助けて乙姫様に歓待される物語がある。類話と言えるのではないだろうか。女主人公が直接女神を助ける点が、本物語群の特徴といえる

 類話は「病気の百姓女」、「名づけ親」。

#民話 #スイス #蛇 #牛乳 #龍 #悪神 #蛇の女王 #ホレのおばさん #女神 #竜 #難題聟 #ハンナハンナとハテピヌ #羊 #牛 #動物番 #再生される女神 #蛇の冠

by admin. <455文字> 編集

病気の百姓女
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 108-109p

 おそらく、「豊穣の女神」に捧げ物をして豊穣を得る、という神話の崩れた物語と思われる。
しゃれこうべ」はかなり近い類話といえる。ただし、本物語は「パロディー」といえる。
 類話は「赤い首輪をつけた蛙」、「蛇の女王」、「名づけ親」。

#民話 #オーストリア #叡智 #女神 #黄金 #豊穣 #パロディー #再生される女神

by admin. 民話 <220文字> 編集

山女の贈りもの
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 101-103p

 「山女」はいわゆる「豊穣の女神」の崩れであると思うが、正しい祭祀を行わないものに恩寵は与えない=禁忌を破る、感謝の気持ちを失う、等
祭祀的な禁忌が、現代的な「謙虚な気持ちの欠如」に置き換わっている。キリスト教の影響か。

 「労働を続ける」という点では「麻布とくしゃみ」「主イエスと聖ペトロがフリオールに来たとき」が類話。

#民話 #オーストリア #言霊 #山女 #パン #麻布 #労働継続 #禁忌 #言うな #女神 #カトリック #布

by admin. 民話 <268文字> 編集

王さまの花嫁
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 96-98p

 花嫁が悪魔(怪物)である点はティアマト的である。怪物を退治する主体は隠者であって王さまではない。ジークフリート型といえる。隠者は王女の謎に対し、キリスト教的な回答で応酬する。キリスト教のプロパガンダ的物語といえる。女性が何も悪いことをしていないのに、悪魔扱いされることは、キリスト教による女神信仰弾圧の本質ではないだろうか。
 結婚式の間、閉鎖されてる町は「冥界」といえる。

#民話 #オーストリア #女神 #隠者 #カトリック #ジークフリート #叡智 #謎解き #怪物退治 #王女出題 #閉じ込められている乙女 #プロパガンダ

by admin. 民話 <305文字> 編集

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