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タグ「オーストリア」を含む投稿16件]

のろいをかけられた花嫁
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 141-145p

 「閉じ込められている乙女」はイナンナとエレシュキガル的である。
 逃走の際に女主人公が手助けをするのは、テーセウスとアリアドネー的といえる。
 花嫁が入れ替わる点は、瓜子姫的である。花嫁の入れ替えに「母親」が絡んで、かつ最後に罰せられるのは「罪を犯して罰せられた女神」という点で「ティアマト」を連想させる。
 類話は「うりひめ」、「たまご姫」、「とくさむすめ」、「白檀の木」、「悪魔の難題」の後半部分

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by admin. 民話 <404文字> 編集

鉄のハンス
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 135-140p

持ち物は「鉄の棒」ではなく、「鉄のむち」である。
下男が悪い主人を懲らしめる、という物語は一種の「怪物退治」譚であることが分かる。狼や悪魔を捕まえて利用しているところは「動物神」型の変形といえる。
類話は「商人と下男」。

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by admin. 民話 <231文字> 編集

山のなかに閉じこめられた王女
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 129-134p

 主人公が父親から追い出される点はゲイ流譚的である。
 問題解決に多くの助け手がいるが、怪物(舅)を退治するのは露骨に「死神」である。主人公そのものも熊の化身のように描かれる。
 女性が山のなかの何重もの扉の奥に隠されている、という点は冥界を連想させる。その点の類話は「王女のハンカチ」である。

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by admin. 民話 <320文字> 編集

ジプシーと三人の悪魔
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 123-129p

 前半は「蘇民将来」的な話。イエスが人を生きかえられたりする代わりに、現世利益的な宝物を与える点は北欧神話的、異教的と言うべきか。
 主人公と悪魔とのやりとりは「怪物退治」の崩れと思われるが、主人公が悪魔を自分の家で迎え撃つ話といえる。そのため、「呪的」に逃走するのは悪魔の方、と入れ替わっている。
 パロディー的ではあるが、「恐れを知らないこと」が禁忌として暗示されている。
 主人公の生きているときの所業が来世に影響する点も北欧神話的といえると思うが、天国と地獄という表現が出てくるところ、良くも悪くもなりきれない人間的な主人公が天国にも地獄にも行き場がない、という点は、「煉獄」を連想させ、キリスト教的な思想の影響といえると感じる。イエスに「永遠の魂の平和(天国)」を求めない主人公が悪い、というキリスト教の説話的な意味の物語であろう。(でも、異教徒の私はキリスト教徒ではないので、「死後の天国を求めない精神」が非難されるべき、というキリスト教の考え方そのものに共感する気持ちがないので、説教的に感じにくい面はある。)

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by admin. 民話 <603文字> 編集

ばらの姫
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 116-123p

 主人公に代わり、馬が怪物(竜)を倒してくれる物語。馬はポセイドーンといった神の化身を思わせるが、複数の動物が助け手として登場している。
 「ばらの姫」が植物の化身で、それを救い出す若者が「動物番(獣の王的)」である。ハイヌウェレ(植物)とそれを殺す動物(ハイヌウェレ神話では、ハイヌウェレを殺したものは動物に姿を変えられてしまう)の関係のハッピーエンド版といえようか。本物語では「馬」が重要な動物とされるため、デーメーテール女神を馬の姿で犯すポセイドーンの神話も連想させる。
 聟に目印をつける点は、三輪山神話(いわゆる日本的「蛇聟譚」と共通のモチーフである。
 「蛇娘」とは近縁性の高い物語だと思う。


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by admin. 民話 <436文字> 編集

若い王女
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 112-115p
1.しゃべるぶどう 2.笑うりんご 3.銀の鈴

 女性が自ら結婚の条件を出すタイプの「難題聟」と、神との取引に子供を差し出す物語(「魔法使いの弟子」的)の両方の要素が含まれる物語。
 全体としては、猪の神に、豊穣と引き換えに娘を差し出す物語であり、葡萄や林檎といった植物の豊穣がもたらされる点はハイヌウェレ的でもある。最初の妻は反古にされているので、シヴァとサティー的といえる。男神が強引に妻を得る点は、クピードーとプシュケー的である。ただし、本物語の猪神は葡萄の化身であり、個人的にはディオニューソスを連想する。難題を出した王女が結婚した相手は死神(悪魔)といえよう。
 女性が自ら結婚の条件を出すタイプとしては、「大麻を吸う男」が類話といえる。
 (ただし、本質的な物語のモチーフは「大麻を吸う男」とは異なる。)

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by admin. 民話 <473文字> 編集

親指太郎
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 109-112p

 主人公が魚に食べられたり、ケーキに紛れ込んだりするところは、変身譚であり「輪廻転生的」であると思う。
 怪物を退治するくだりが欠如している。主人公は魚、蝶、鳥に運搬される。

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by admin. 民話 <222文字> 編集

病気の百姓女
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 108-109p

 おそらく、「豊穣の女神」に捧げ物をして豊穣を得る、という神話の崩れた物語と思われる。
しゃれこうべ」はかなり近い類話といえる。ただし、本物語は「パロディー」といえる。
 類話は「赤い首輪をつけた蛙」、「蛇の女王」、「名づけ親」。

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by admin. 民話 <220文字> 編集

トゥンダ
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 105-107p
ドンナー
トム・ティット・トット的な「名前当て」の物語。
狩人がドンナー(雷神)であるとすれば、隠者はさしずめオーディン(暴風神)であろうか。
ゲルマン的な香りのする民話といえる。
二人の男神が対立する点は、オシリスとセト的でもある。

 「名前当て」の類話は「カルンドボルグ教会」である。

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by admin. 民話,神話 <250文字> 編集

しゃれこうべ
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 103-105p

 形は崩れてるけれども、イナンナとエレシュキガル神話が崩れた物語だと思う。
「黄泉の国」での試練の結果、再生されるのが「夫神」ではなくて、女神であるところは、古い時代の女神信仰の名残を思わせ、アルテミスとイーピゲネイアと同様の関係を連想させる。
(ハイヌウェレとしても良いかも、と思いますが、植物の豊穣の物語、という側面が弱いので、「アルテミスとイーピゲネイア」としました。)
 類話は「病気の百姓女」。

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by admin. <330文字> 編集

山女の贈りもの
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 101-103p

 「山女」はいわゆる「豊穣の女神」の崩れであると思うが、正しい祭祀を行わないものに恩寵は与えない=禁忌を破る、感謝の気持ちを失う、等
祭祀的な禁忌が、現代的な「謙虚な気持ちの欠如」に置き換わっている。キリスト教の影響か。

 「労働を続ける」という点では「麻布とくしゃみ」「主イエスと聖ペトロがフリオールに来たとき」が類話。

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by admin. 民話 <268文字> 編集

山男
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 99-101p

 主人公に代わって「助け手」が怪物を退治してしまうパターン。
 逃走の際、山男が石と共に川に沈んでいくエピソードは「英雄ディックベール」、「サルのよめ」「スルタンのぶち犬」と共通している。

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by admin. 民話 <248文字> 編集

王さまの花嫁
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 96-98p

 花嫁が悪魔(怪物)である点はティアマト的である。怪物を退治する主体は隠者であって王さまではない。ジークフリート型といえる。隠者は王女の謎に対し、キリスト教的な回答で応酬する。キリスト教のプロパガンダ的物語といえる。女性が何も悪いことをしていないのに、悪魔扱いされることは、キリスト教による女神信仰弾圧の本質ではないだろうか。
 結婚式の間、閉鎖されてる町は「冥界」といえる。

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by admin. 民話 <305文字> 編集

牛買い聖者
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 95-96p

 隠者(神)が助け手となって豊穣をもたらす、という神話的思想のパロディー版。「怪物退治」がよくよく崩れたものといえよう。
 牛がお金に変換されたのだから、「倒される怪物」の片鱗は牛と言うべきか。
 牛(イエスの死体)が消えて、神の力によって金になった、という思想がもし根底にあれば、「福音」というものに対する痛烈な皮肉といえよう。

 牛が金に化生する、という物語は他に「ニスの後悔」がある。
 動物があり得ないものに化生する物語には「ろばの裁判官」がある。

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by admin. 民話 <335文字> 編集

がんこな仕立屋
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 91-95p

 羊の肝を食べることは禁忌なのだろうか? 前半は蘇民将来的な物語である。
 後半は、禁忌を破って死んだ者(エンリル的な者)が、妻ではなくてイエスに再生させて貰った、という話のパロディーといえる。その点にキリスト教の影響が窺える。仕立屋とイエスが物語の中で入れ替わっているわけではないのだが、「イエスは全ての人々のための犠牲となった」というキリスト教の趣旨からいえば、イエスは仕立屋を生かすために亡くなった、ともいえる。二人の男が入れ替わる、という点ではオシリスとセト型の物語といえる。本物語ではイエス=オシリス、セト=仕立屋、といえるが、イエスは穀物や命の代わりに金を代償として差し出し、金の化身ともいえる。その点は、キリスト教の実態に対する批判とも取れなくはないと思う。

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by admin. 民話 <459文字> 編集

勇敢なおんどり
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 87-91p

 「怪物退治」の一形だが、主要な登場人物が動物という、「ブレーメンの音楽隊」的な楽しい物語である。
 主人公は雄鶏であり、すでに結婚しており、新たな結婚はない。桃太郎的な話といえる。たくさんの動物が供をしている点も桃太郎的である。

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by admin. 民話 <233文字> 編集

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