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金髪の姫
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 297-305p

 女主人公は上位の女神(貧しいおばあさん)を侮辱して呪いをかけられる。その結果、風に乗って空を飛べるほど痩せ細ってしまう。「変身」的な要素であるが、全く別の存在に変わってしまうわけではない。イメージとしては蝶を暗喩しているのかもしれない。アテーナーとアラクネー的な展開である。
 女主人公が風にさらわれる点は、「風の神のおよめさん」を連想させる。明確に「風の神にさらわれた」とはされていないが、そのようなクピードとプシューケー的な要素の片鱗が認められる。
 女主人公は、海の向こうに飛ばされる「竜宮」型の失踪を遂げる。女主人公が失踪するまでが、一つのドラマティックな物語として成立している。女主人公が嵐の中、戻ってくるという展開は「季節の変わり目」を連想させ、季節の変化による植物(でなければ植物の化身である女神)の変化の神話が根底にあるのではないか、と思う。ただし、植物信仰の要素はほとんど残されていない。

 主人公は女主人公を求めて探索を始めるが、老人の助力を得て、かつ「小さいパイプ」の魔力で問題を解決する。物質の精霊のおかげで問題が解決できるのは「魔法のランプ」型である。

 全体としては「失踪した女神を連れ戻す話」が元にあり、それが崩れたのみならず、独自に文芸的な展開をしている物語だと感じる。アテーナーとアラクネー的な展開だったり、逃走に馬が重要な役割を果たすなど、南欧の神話の影響が強い物語といえるか?

#民話 #レートロマン #塩 #胡椒 #変身 #予言 #メドゥーサ #セクメトの失踪 #いなくなった妻を探す夫 #風 #竜宮 #試練 #老人 #オーディン #小さいパイプ #魔法のランプ #鷲 #怪鳥 #天馬 #白馬 #女神

by admin. 民話 <762文字> 編集

蛙の恩返し ATU505+ATU551
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 254-259p

 「怪物退治」の物語のうち、「呪的逃走」の部分を大幅に拡大して
1.鳥を得る物語
2.馬を手に入れる物語
3.王女手に入れる物語
の3つのエピソードを順次織り込んでいるタイプ。

 人間の死霊が蛙(動物神)に変わる、というのは輪廻転生的だと思う。
 死刑囚を助けると、代わりに主人公が冥界に落ちてしまう、という珍しい型の「オシリスとセト」的入れ替わり譚もついている。主人公は天馬に乗って逃げ出す。
 3人兄弟の末子と上の二人との関係は「マリク・ハッサン」に似る。鳥を盗むところも「マリク・ハッサン」と同様である。

#民話 #レートロマン #3人兄弟 #末子成功譚 #死人の霊 #動物神 #蛙 #輪廻転生 #呪的逃走 #馬 #白馬 #天馬 #運搬動物 #鳥 #略奪婚 #怪物退治 #禁忌 #死刑囚 #買うな #オシリスとセト #魔法のアイテム #恩に報いる死者 #命の水

by admin. 民話 <445文字> 編集

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