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「ソヴィエト諸民族民話集」 112-137p
前半は「テーセウスとアリアドネー」型の物語。
後半は「うりひめ」、「たまご姫」や「とくさむすめ」、「のろいをかけられた花嫁」、「白檀の木」に通じる話である。
神馬に関して「恐れないこと」が禁忌とされるのはタフムーラス型である。
超常的な者にキスされると、ある意味正気ではなくなる、という点での類話:底革のハンス
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by admin. ⌚ 2022年01月11日(火) 23:25:22 民話 <367文字> 編集
「ソヴィエト諸民族民話集」 60-79p
射日神話的。
助け手におじいさんとおばあさんがいる点、倒す怪物も悪龍とその妻となって、ある種ジェンダーレスなところが珍しい物語である。
悪龍の妻をも倒してしまうので、結婚はない。結婚する前から妻と破綻しているパターンである。
岩戸のモチーフが不完全であるが登場する。
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by admin. ⌚ 2022年01月02日(日) 18:05:47 民話 <299文字> 編集
「ソヴィエト諸民族民話集」 57-63p
アラビアンナイト的。一種の知恵を使った「怪物退治」譚ともいえる。
主人公が鳥に乗って脱出するくだりの類話は「ラ・ラメー」である。怪物を退治した結果、財宝を得るのは桃太郎的か。
元は人身御供を立てて、生贄を異界への使いとして、異界の財宝を得よう、という概念があったと思われる。いわば、生贄に捧げた者をヘルメースのような「境界神」「伝令神」にしよう、という思想である。その否定思想を「復讐」という手法で表現した報復譚といえる。
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by admin. ⌚ 2022年01月01日(土) 18:27:00 民話 <332文字> 編集
「ソヴィエト諸民族民話集」 44-49p
一寸法師的、末子成功譚の変形。
主人公、乞食のおじいさん(助け手)、盗賊(怪物)という構成が残り、「怪物退治譚」が崩れた物語であることが分かる。
主人公が家に戻る際に、輪廻転生的(豆→牛→豆)に変化することが特徴である。主人公が明らかに植物の化身である点、食べられる点からハイヌウェレ的と考える。
泥棒達は主人公を泥棒の手先に利用しようとしており、外界と特定の家の中とを結ぶ「境界神」としようとして、財宝を得ようとしている。
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by admin. ⌚ 2021年12月31日(金) 07:48:06 民話 <334文字> 編集
「ソヴィエト諸民族民話集」 30-34p
舌切り雀的。前半は「鶴の恩返し」のように報恩譚である。後半は復讐譚になる。
コウノトリはヨーロッパでは河川女神の使者のように暗喩的に考えられている、と個人的には思う。(蜂も同様の意味を持つのであろう。)
女神が特定の人物に恩寵を与える点は、この物語の起源が炎黄闘争の神話にあり、コウノトリは九天玄女に相当するからであると思う。
コウノトリが瓜科の植物の種をもたらす点は瓜信仰(伏羲信仰)との関連性を窺わせる。
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by admin. ⌚ 2021年12月28日(火) 18:02:55 民話 <318文字> 編集
「ソヴィエト諸民族民話集」 20-29p
女主人公、助け手、怪物といった物語の骨格となる登場人物の全てが女性である点が珍しく感じる。織物に関する若い女神と老いた女神との対立は、西欧では「夏と冬の対立」のように語られる傾向が強いが、本物語では季節の循環的な要素は乏しい。紡錘むすめはゲルマン神話で言うところのエオステレに相当し、本来のトーテムは兎であった可能性が高いと考える。「紡錘むすめ」という名前からして織物に関する女神が崩れた神を思わせるが、本物語での性質としては九天玄女のような軍神としての性質が強いように感じる。異界と行き来できる点は、メソポタミア神話のイナンナを思わせる。
櫛が呪的逃走の「魔法のアイテム」となる点は「英雄ディックベール」、「スルタンのぶち犬」と共通している。
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by admin. ⌚ 2021年12月28日(火) 00:30:53 民話 <506文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 272-275p
逃走の際には主人公は山羊に助けて貰っている。オデュッセイアのキュクロープスの項を連想させる内容である。
助け手である「3人のおばあさん」は「3人の運命の女神」(ノルンといえるか?)を思わせる。
ろうそくの魔力に助けて貰う点は「魔法のランプ型」といえる。最後に舅と姑を殺してしまう点が「怪物退治譚」の名残といえよう。
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by admin. ⌚ 2020年07月10日(金) 00:14:48 民話 <290文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 265-271p
「怪物退治」のための旅が、供養のための「巡礼」に変更されており、キリスト教の影響といえる。
供をしてくれるのは若者ではなく老人だが、社会的地位は主人公よりも下といえるので「ボロルドーイ型」といえるが、主人公を蘇生させる蘇民将来的な能力があることから、当然イエスを連想させる。
子供を生贄に求めながら、結果としてそれを止める、という展開は「イサクの燔祭」を布教のために分かりやすく「ご当地的」に書き換えたものではなかろうか、と思う。その結果、キリスト教の思想と、人身御供を求める異教の神々との話が混在した不可思議な話となっている。それと共に、「神に対して自己犠牲と従順を求める」というキリスト教の思想が明確に現されているように思う。
林檎といえばキリスト教的には「原罪」の象徴のように思われるのだが、本物語では異教的に「若さの象徴」として使われているように思う。
アインジーデルン:「スイスのチューリヒ郊外にある有名な巡礼地。10世紀に創設されたベネディクト派の修道院と教会がある。」とのこと。
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by admin. ⌚ 2020年07月07日(火) 13:12:20 民話,固有地名 <602文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 261-264p
導入部分は「不知の子」の変形といえる。
全体としては女性が女神に捧げ物(この場合は身代わりの子供)をして結婚等の豊穣を得る、という物語が、キリスト教の影響を受けて「誠実さが大切である」という説話に変更された物語といえる。人身御供を求める女神が狐の化身である、という点は日本の荼枳尼天信仰を連想させる。女神は冥界の女神らしく、思うがままに人を殺したり再生させたりする力(眠らせる力)を持っている。女主人公が木に隠れたりする点は樹木信仰の名残がみられる。
類話は「蛇の女王」、「病気の百姓女」である。物語の骨格は、女神的存在が名づけ子の人生に関わる、というもので「ランスロットと湖の貴婦人ヴィヴィアン」、「妖精オリアンドと騎士モージ(モーギス)」と同様である。
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by admin. ⌚ 2020年07月07日(火) 12:43:57 民話 <472文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 254-259p
「怪物退治」の物語のうち、「呪的逃走」の部分を大幅に拡大して
1.鳥を得る物語
2.馬を手に入れる物語
3.王女手に入れる物語
の3つのエピソードを順次織り込んでいるタイプ。
人間の死霊が蛙(動物神)に変わる、というのは輪廻転生的だと思う。
死刑囚を助けると、代わりに主人公が冥界に落ちてしまう、という珍しい型の「オシリスとセト」的入れ替わり譚もついている。主人公は天馬に乗って逃げ出す。
3人兄弟の末子と上の二人との関係は「マリク・ハッサン」に似る。鳥を盗むところも「マリク・ハッサン」と同様である。
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by admin. ⌚ 2020年07月07日(火) 11:27:09 民話 <445文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 250-253p
主人公が父親の怒りを買って流転しなければならない点は「ゲイ流譚」である。
全体としては「魔法使いの弟子」の変形版といえる。主人公が魔法使いならぬ「学校」から習ってきたのは「動物の言葉」である。それが主人公の「超常的な能力」となり、蘇民将来的な能力を発揮するまでに至る。キリスト教で「蘇民将来」といったら、主人公はイエス以外の何者でもない。「獣の王」的な主人公が人を蘇生させる、というオルフェウス的な民話を、主人公をイエスになぞらえて書き換えたものといえよう。イエスも同然の若者はローマ法王にまで上り詰めるわけだから、まさにキリスト教を庶民に親しみ易くして、布教するための「プロパガンダ」のために作られた物語といえるのではないだろうか。主人公が超常的な能力を手に入れる場所が魔法使い(悪魔)の元ではなく、学校と書き換えられているのも、そのためかもしれない。
鳥が、王(あるいはそれに類する者)の頭の上に舞い降りる、という概念はイラン神話のフマを思わせる。その点の類話は「ユシィフとズライカ」である。
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by admin. ⌚ 2020年07月06日(月) 20:23:39 民話 <596文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 242-244p
樫の木は主人公達の分身、ろうそくは魂の象徴である。
「魔法使いの弟子」の変形ともいえるが、円満退職しているので、「豊穣の女神の恩寵を得た」という物語である。冥界へ行って豊穣をもたらす、という点はハイヌウェレ的ともいえる。「冥界に行って、女っ主人から魔法のアイテムを貰って戻ってくる」という点は、個人的には浦島太郎の陸上版のように感じる。
「赤い首輪をつけた蛙」が一番近い物語といえようか。
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by admin. ⌚ 2020年07月06日(月) 13:00:22 民話 <342文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 224-226p
親切な女性が冥界へ下って火をもってくる物語である。女性の行いが霊魂の救いになる、という点はエンリルとニンリル的だと思う。救われる老人はエンリルのような神といえる。
類話は「火を取りにいったふたりの娘」といえる。これがキリスト教的に変化した物語といえよう。
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by admin. ⌚ 2020年05月14日(木) 00:04:21 民話 <220文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 211-215p
キリスト教的な「悪魔に魂を売った者を神が助ける話」といえる。
悪魔の姿が豚や山羊であるのは北欧神話的にはフレイやフレイヤに関連づけられるのではないだろうか。「風の神」である点はオーディンを連想させる。
隠者の叡智が悪魔払い(怪物退治)に通じる点は他者に助けて貰うので「ジークフリート」型と思う。この点の類話は「化け猫」である。
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by admin. ⌚ 2020年05月11日(月) 17:53:41 民話 <274文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 206-211p
「緑の男」とは、キリスト教的には「悪魔」だが、異教的には北欧の雷神トールに相当する神だと思う。叡智を持って、雷神を退ける兵隊はオーディンといったところであろう。
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by admin. ⌚ 2020年05月09日(土) 23:59:14 民話 <200文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 203-206p
「洗濯おけ」の項は、川や池に人身御供を捧げる行為の「パロデx-」と感じる。羊や牧師は「キリスト教」の象徴ではないだろうか。
樹木と泥棒のエピソードは「怪物退治」や「樹木信仰」の名残。これもパロディーである。主人公は怪物退治をして幸せな結婚をする。汚物もまた主人公の「化身」である。唾からも神が生まれるという日本神話の根本にある精神と共通の思想が、かつては各地にあったことを伺わせる。これも非常に古い時代の思想であろう。
「愚か者」が「無垢な者」でもあり、成功する、という思想もキリスト教的なのではないだろうか。それを逆手にとって、キリスト教に対する批判が強く感じられる物語であると思う。
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by admin. ⌚ 2020年05月09日(土) 22:56:57 民話 <469文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 201-203p
単純に「女神の恩寵を得た者が成功する」という神話の崩れたものであると思う。
類話は「豆よ、真っ二つに切ってやるぞ」、「病気の百姓女」。
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by admin. ⌚ 2020年05月08日(金) 20:40:10 民話 <147文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 198-201p
若者が守護神(男性)の助力を得て、怪物を退治し、妻を得る、というモチーフはポセイドーンとアムピトリーテー型といえる。
鳥信仰は樹木信仰に通じるが、「天人女房」にも通じる物語であるので、その点からは女性(妻の化身)から助力を得ている、という点で、テーセウスとアリアドネー型ともいえる。
全体からいえば、聖者(父なる神)の部下である女神(青い鳥)の助力を得て成功する物語、といえる。これをワルキューレ型と呼びたい。
二人の男性の立場が入れ替わる点は、オシリスとセト的といえる。
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by admin. ⌚ 2020年05月08日(金) 20:03:07 民話 <324文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 187-194p
女主人公は「閉じ込められている乙女(冥界の女神)」といえる。冬になると活発になる、というのも「冬の象徴」のように思える。
女主人公が蛇の聟の禁忌(怒り)に触れて姿を消す(死ぬ)点は、三輪山的な蛇聟譚といえる。「エンリルとニンリル」的でもある。
貧しい若者は、女主人公を得ようとするが、失敗し、女主人公との仲は決裂する。女主人公が明確に「別の世界」へ行ってしまうので、「ゲイと嫦娥」的とする。
全体としては、怪物退治が失敗して、女主人公が兄弟(ここでは蛇)を選ぶ、という物語であると思う。「エンリルとニンリル」型の神話に、「怪物退治」、とくに「難題聟」の要素が不可されたものか。
女主人公が「死の呪い(冥界の蛇との結婚)」を魔女にかけられている点は、イナンナとエレシュキガル的といえるが、両者(呪いをかける方とかけられる方)のバランスが対等でない点はアテーナーとメドゥーサの関係を思わせる。これをメドゥーサ型と呼ぶ。
「ばらの姫」とは、かなり近縁的な物語だと感じる。
個人的には、エミリー・ブロンテの「嵐が丘」を彷彿とさせる物語だと思いました。
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by admin. ⌚ 2020年05月08日(金) 09:35:09 民話 <627文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 185-187p
主人公は妻と決裂し、流転の後、和解する。
「いなくなった妻を探す夫」の変形版(パロディー)といえる。
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by admin. ⌚ 2020年05月08日(金) 08:46:12 民話 <208文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 179-185p
主人公が流譚する原因は「ゲイ流譚」型である。主人公が逃走する「呪的逃走」的な場面が、物語の最初に来る点が珍しいか。
前半は主人公が試練に打ち勝って、女主人公との結婚を勝ち取る物語である。
女主人公と主人公が決裂する場面は、「主人公の眠り(死)」であるため、変形はしているがエレシュキガルとイナンナとドゥムジの関係を思わせる。女主人公の死や苦難によって入れ替わるわけではないので、「瓜子姫」型とはせず、「竹取」型としたい。
前半部分の類話は「七人の乙女たち」である。鳥に乗って逃げる点は「宝石の山」と類似している。肉を食べさせる点は「マリク・ハッサン」と類似している。
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by admin. ⌚ 2020年05月07日(木) 23:00:32 民話 <486文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 171-179p
「見るな」の禁忌が2種類登場する。悪魔の住処(冥界)の一部を見てはならない、とされる。見てはならない部分は、「冥界の女主人(女神)」の一部とすべきであろう。
冥界から逃げ出した若者が「帽子」を被る点は「鉢かづき姫」と類似している。これも「見るな」の禁忌の変形といえる。若者が冥界で神のような超常的な能力を得て、神と同じ禁忌を有するようになったといえる。冥界からの逃走場面と、物語の後半部分で「馬」が若者の守護神的に働いている点をみると、馬と主人公は一体のもので、主人公は本来「馬の神」であり「男神」であったと考えられる。一番近いのは、ギリシャ神話のポセイドーンではないだろうか。彼は当然自らの力で花嫁を獲得する。馬が重要視される点もギリシャ的な物語か。
一方、女主人公は、少なくとも若者の正体を見破ることのできる能力を持った「女神」といえる。これはアリアドネー型女神の非常に崩れたものといえるだろうか? 林檎にまつわる乙女である点は、ナルト叙事詩のゼラセを思わせる。
馬に助けて貰う話なので、オーディン型とした。呪的逃走は馬による魔法に助けられる。
物語の前半は「魔法使いの弟子」的、後半は「難題婿」的な物語である。立場が一番弱い若者が成功する、という点で「末子成功譚」的である。
馬の名前は「バイヤルト」。
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by admin. ⌚ 2020年05月05日(火) 22:58:12 民話 <731文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 163-164p
禁忌を破って妻を失うところは「鶴の恩返し」的もあるし「ゲイと嫦娥」的でもである。
こびとの妻は麦の収穫時期や天候をあらかじめ知っており、豊穣の女神の崩れといえよう。
妻(あるいは乙女)の方が、なにがしかの理由で失踪する、というパターンは神話では「セクメト(メヒト)の失踪」、「イナンナの冥界下り」の冥界下り部分、あるいは「牽牛と織女」的といえる。「牽牛と織女」は鳥乙女の信仰と強く結びついているので、それ以外のパターンは「セクメトの失踪」の類話とする方が、起源的には近いかもしれない、と思う。
類話は「妖精のお話」。
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by admin. ⌚ 2020年05月04日(月) 23:43:17 民話 <376文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 161-163p
「おじいさんと一つ目の大男たち」が類話といえる。
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by admin. ⌚ 2020年05月04日(月) 00:50:05 民話 <143文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 160-161p
物語の骨格は「怪物退治」の「難題聟」の崩れたものであると思う。あらすじは女神を再生させたことによる報恩譚となっている。
女主人公は、羊に関連する娘なのに、弱っている女神に牛乳(生贄の変形したもの)を捧げて再生させる。助けた女神の助力により、動物番は妻(女神の化身)を得る。女神が蛇である点はエキドナを思わせる。牛の乳で再生される点は、女神と女主人公が「牛の化身」でもあることが示唆される。
日本の神話には、大国主が白兎を助けて妻を得る話や、浦島太郎が亀を助けて乙姫様に歓待される物語がある。類話と言えるのではないだろうか。女主人公が直接女神を助ける点が、本物語群の特徴といえる。
類話は「病気の百姓女」、「名づけ親」。
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by admin. ⌚ 2020年05月01日(金) 23:55:30 <455文字> 編集
「ソヴィエト諸民族民話集」 154-158p
下男達の助け手となる男神がペルーンであることが明らかになっている物語。
前半は地主=怪物的な物語で、ペルーン(物語中ではペコルーン)が問題解決をしてしまう。物語の主人公はペルーンといえる。
後半は馬に変えられた地主がキャベツを食べて再生する話で、キャベツを捧げられる馬の神のような扱いになっている。地主は家畜の神であるヴォーロスの化身といえようか。地主(ヴォーロス)は再生されると新たに結婚生活をやり直すわけで、結婚の復活も神らしい結末と言える。
「馬を恐れない」という禁忌は明確な言葉では現れないが、下男達の容赦ない態度から暗喩される。タフムーラス型といえる。
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