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全年全月20日の投稿(時系列順)16件]

怪物の出る水車場
「北欧民話 アスビヨルンセン 高木眞一訳 山一書房」 17-18p

 ニッセは北欧の伝承では家に住み着いて、色々と手助けしてくれる精霊なのだが、この物語では悪者として追い払われてしまう。単純な「怪物退治」譚である。
 水車小屋に関して、そこに憑いて悪さをする精霊を退治する(罰を与える)物語は、スコットランドのウリスク(Urisk)に関してもあるようである(妖精の誕生、カイトリー著、市場泰男訳、社会思想社教養文庫、p213-214参照)。
  神的存在の宗教的地位が低下したために、むしろ「厭われる存在」となってしまった物語には、「ムギを盗む小人」がある。

 参照:トムテ

#民話 #ノルウェー #北欧 #精霊 #トムテ #ニッセ #怪物退治 #追い払い #聖ゲオルギウス #家付精霊

by admin. 民話 <423文字> 編集

ヴァージシュタ
「最もよく運ぶもの」、天空を浄める電火 「宇宙創造」 13p
「ペルシアの神話伝説 世界神話伝説大系4 名著普及会」

#神話 #イラン #ペルシア #ゾロアスター教 #火 #雷

by admin. 神話 <97文字> 編集

化け猫
「北欧民話 アスビヨルンセン 高木眞一訳 山一書房」 19-22p

 家に取り憑いた魔物を、外部のものに退治してもらう物語。蘇生を伴わない蘇民将来的な物語といえようか。導入部分は、原因は明らかになっていないが、女主人公によって不幸になる原因が隠れている「食わず女房型」である。
 女主人公は殺されないけれども大打撃を受けるので「ティアマト型」とした。家の中の問題を外部の人間に解決して貰う点の類話は「くつ屋のおとぎ話」である。女主人公に関しては不完全な「追い払い型」、その仲間の魔女達に関しては「迎え撃ち型」である。

#民話 #ノルウェー #猫 #アルテミス #食わず女房 #異類嫁 #追い払い #迎え撃ち #仕立屋 #ジークフリート #変身 #叡智 #職能型 #火 #ティアマト

by admin. 民話 <346文字> 編集

ミスラの起源 「宇宙創造」13p
小刀と松明を持って生まれる。
「ペルシアの神話伝説 世界神話伝説大系4 名著普及会」

ミスラ

#神話 #イラン #ペルシア #ゾロアスター教 #岩 #無花果 #神

by admin. 神話 <100文字> 編集

シームルグ(Simurgh)、サムルク
ガオケレナにとまる霊鳥。英雄ザールを育てた。羽根に治癒の力がある。16-17p
霊鳥他2種、月や星が種を水で浄化する。
霊鳥他3種 18p
類似?:アンズー、フェニックス、セマルグル、ガルダ
「ペルシアの神話伝説 世界神話伝説大系4 名著普及会」

参照:シームルグ

#神話 #イラン #ペルシア #ゾロアスター教 #鳥 #霊木 #世界樹 #アンズー #シームルグ

by admin. 神話 <204文字> 編集

胸に十字をきりなさい
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 226-228p

 旅をする神がなにがしかの「死の呪い」のかかった娘を助ける、という物語。
 蘇民将来的な物語といえるか。この物語の「魔法使い」はオーディン的だが、キリスト教の守護者でもある。

#民話 #スイス #神 #魔法使い #予言 #呪い #カトリック #蘇民将来

by admin. 民話 <171文字> 編集

風の神のおよめさん
「ソヴィエト諸民族民話集」 178-190p

 クピードとプシューケー的な男神との婚姻譚である。ニンリル的でもある。最初の2人の妻が殺される点はシヴァとサティー的である。
 女主人公が家族のために家を出る点は鉢里公主的といえる。
 風神コトゥーラとは、スラブのぺルーンあるいはゲルマンのトールに相当する神か?
 「美女と野獣」の類話と考える。

 参考:美女と野獣

#民話 #ネネツ族 #難題嫁 #人身御供 #鉢里公主 #シヴァとサティー #美女と野獣

by admin. 民話,神話 <239文字> 編集

美しい白樺
「ソヴィエト諸民族民話集」 191-197p

 「雪のように白い石」が類話といえるのではないだろうか。
 「くまと柴かり老人」は物語の構成が類話といえる。

#民話 #ウドムルト共和国 #白樺 #樹木信仰 #熊

by admin. 民話 <119文字> 編集

デーランボー
「長野のむかし話 長野県国語教育学会編」 136-138p
「読んで 遊んで とっぴんぱらり 新長野のむかし話 長野県国語教育学会編」 11-15p

 いわゆる「ダイダラボッチ」という巨人の話。長野県には比較的多いと思う。
 盤古型の巨人であると思う。

参照:ダイダラボッチ
 
#昔話 #長野県 #東信 #巨人 #盤古

by admin. 伝説,神名,多エピソード保有人名 <170文字> 編集

小人の結婚式
「妖精の誕生 トマス・カイトリー」 144-145p

 小人に対する禁忌を破ったために、呪いをかけられる、という話。
 ゲルマン系の神話に登場する「小人(ドワーフ )」に類する存在は、人に恩恵をもたらすものでもあるけれども、強力な呪いをかける存在でもある、という要素が強い気がする。

 参照:ドワーフ

#伝説 #ドイツ #禁忌 #見るな #呪い #ドワーフ #小人 #家付精霊

by admin. 伝説,起源・由来 <199文字> 編集

親捨て山
「長野のむかし話 長野県国語教育学会編」 192-194p

 いわゆる「姥捨て山」型の物語。「枝折り型」と「難題型(木の棒型)」の複合型である。「うばすて」というと長野県の「冠着山」が有名だが、本物語は栄村で採取された。
 類話は「金のかめ」。

参照:うばすてやま

#伝説 #長野県 #北信 #姥捨山 #枝折り #木の棒

by admin. 昔話 <263文字> 編集

とりかえ子
「妖精の誕生 トマス・カイトリー」 189-191p

 「とりかえ子」への対応を「召使いの少女」が行うところは「とりかえ子(スカンジナビア)」と同じ。
 本物語では「とりかえ子」は召使いの仕事を手伝ってくれたりして、家付精霊のような性質を持っており、全く役に立たないわけではない。それが本物語の特徴と思える。

 類話は「とりかえ子(スカンジナビア)」、「とりかえ子(ドイツ)」

 参照:取り替え子

#民話 #スコットランド #フェアリー #取り替え子 #家付精霊

by admin. 民話 <341文字> 編集

油の運び方のこつ
「シルクロードの民話 パミール高原」 320p

 小話かつ笑話。愚か話。

#民話 #タジキスタン #愚か話 #油

by admin. <67文字> 編集

宇津江の滝の伝説
「ひだぶり街道物語 岐阜新聞社」 57p

 宇津江川の滝に関する伝説。滝の由来譚。
 新旧会わせた2つの思想が入り交じった興味深い物語である。

 導入部に、沼や川(主に滝)には(竜)蛇体の女神がその化身である、という古い思想が見られる。女神には人を病気にする能力も、癒やす能力もあるようである。主人公が病に陥るのは、禁域に踏み込んで「見てはいけない神の正体を見たこと(禁忌を破ったこと)」の祟りかもしれない、と受け取れるが「祟り」の部分は明確にそうとは語られない。

 中盤は女神が自らの身を削って主人公を助ける、というエピソードになる。これは「自己犠牲」といえる。禁忌を破ったものに対する罰(主人公の病気)を神が助けなければならない理由の方が、本来は「ない」と思われる。疫神が自ら実を削って人々を助ける、という思想は、原始キリスト教到来以後(私の私感としては)、あるいはおそくとも仏教到来以後の思想と思われるので、起源としてはせいぜい1世紀よりも後の思想と思われる。女神が「修行をする」という発想も仏教(修験道)的な考え方と思われる。

 主人公の「願掛け」が女神を救うことになるので、この点も修験道的と思う。また主人公は女神(蛇)に劣らず水を操る力(通力とか法力と呼ばれるもの)を有していたと思われるので、自然界に働きかける特別な能力を持っていた、という点では主人公も「八卦」の伏羲に繋がるようなシャーマン的な性質の持ち主であったことを示している。名前にも「八」がつくし。この場合、主人公には「母なる水等の神」の特別な恩寵があり、女神と特別な関係だった、ともいえるし、その「特別性」が主人公を他の人々に対して、一段上の特別な人間にもしている、と思う。

 主人公が川の女神と特別な関係にあって、人々の中でも特殊な地位にある、という物語は長野県の「泉小太郎」の物語にも似る。物語の起源としては近いのではないだろうか。

#伝説 #岐阜県 #飛騨 #蛇 #川 #沼 #疫神 #修験道 #シャーマン #伏羲 #八卦 #女神

by admin. 伝説,神話,起源・由来,固有地名 <871文字> 編集

盗人神(加茂神社)の伝説
「ひだぶり街道物語 岐阜新聞社」 71p

 高山市の加茂神社の伝説。
 神様が盗人を助けてくれた、という物語。楽しい物語というよりは、個人的にはこれぞ「The 加茂」という気がして笑えない-;。

 「盗み取る」から、「農家は五穀を取る」、「受験生は点数を取る」、「政治家は票を取る」という「何かを得る」ことに通じる信仰がある、とのことである。正当な努力の結果、何かを得ることは正しいことといえようが、それが誰かから「盗み取る」となるとどうなのだろうか。

 よそ八は女神から生き血を盗み取る、須佐之男は大宜津比売を殺して蚕と五穀を盗み取る、泉小太郎は母女神を殺して女神が開拓した土地を盗み取る、と。これは、弥生の人々が縄文の母系の人々から、女神信仰の文化と農地と財産を盗み取った思想の正当化そのものではないだろうか。西部開拓時代のアメリカみたいな思想だー、と正直思う。このような思想が「加茂」の名の下にあることが非常に興味深いと思う。

#伝説 #岐阜県 #飛騨 #盗賊 #泥棒

by admin. 伝説,神話,起源・由来 <454文字> 編集

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