20年9月26日

 本日は雨が降ることもあったので、作業が少なめで、でも作業しました。

 で、どうも「夜間高血圧」があるので、夜間にミカを20mg追加投与することにしたわけ。そうしたら、患者の全身状態は良くなったわけ。傍目に見ても、60代くらいの頃の活発さになった気がする。でも、夜間の血圧は逆に高くなったわけ。で、その代わりに期外収縮が出なくなりました。

 これってどういうこと?? と思う。だいたい、高血圧と期外収縮の関係も「判ってない」のです。どちらも「加齢による変化」としか書かれてないことがほとんどなので、要は「何も分かっていない」ということである。(どうにも「専門医」を名乗る医者めが自分の専門のことについて、偉そうに「何も分かってません」というようなことを言うときほどむかつくことはないわけですが-;。でも、世界中の医者の誰も知らないことをその辺の医者に求めるのも酷な話であることも事実である。)

 でも、ともかく「期外収縮が連続してある時は、血圧は低めに出ることがある」そうだし、血圧計のトリセツにもそう書いてあるので。「期外収縮がある時に、正常の血圧に見えても、それは+20くらい測定値に加算して本来の血圧と判断すべき」という仮説を心の中で立てるしかないわけです。そうすると、ミカの作用で、「血圧が下がって、かつ期外収縮がない状態」で、血圧が150ですよ、本来薬がなければ、上が180くらいの高血圧があったとすべき、となる。で、血圧が下がると期外収縮も減る、ということは、心原性の期外収縮ではない、ということだと思うわけです。心原性の期外収縮であれば、場合によってはベータ遮断薬とかも併用する必要性があるかもだけど、高血圧による二次性の期外収縮なのなら、高血圧の治療で充分じゃね? と思う。だけど、こういう研究を誰もやってないらしくて。循環器も知識とか人材が薄っぺらな科そうである。病理とどっちがマシ? とかって思うわけで。

 ということで、「加齢による血管系の劣化」が、高血圧をもたらすことは例も多いし、周知されている事実なわけですが。これは、高血圧に関連して、期外収縮ももたらすものでもあるのだと思う。ということは、人によっては高血圧よりも先に、期外収縮の方をもたらす可能性もあると思う。心臓から、古くなった血管に血液を強く送り出そうとして、心筋が空回りするのが上室性の期外収縮なのだと思います。だから、期外収縮が先に来るタイプの人も、体内の機序としては高血圧と同様の反応が出ているし、治療もARB投与とかが有効になるのだと思う。これは、「加齢によって期外収縮が出た」とされる人で、かつ高血圧がない人を集めて、レニン=アンギオテンシン系のホルモンの値を測定して、正常の人と比べれば、あるいは証明できるかもしれません。

 というわけで、私があんまり循環器の専門医に先に連れて行く気にならないのは、まず尿路に他の疾患がないかどうかを確認して、血尿と高血圧の病的な原因が尿路関係にないことを確認したいからです。それで始めて、問題は「循環器の問題」となることが明らかになるからです。兄さん達には、「普通は検査をやってから治療方針を決めるものじゃないの?」と言われる気がするわけですがー;。そもそも、私自身が正規の臨床研修を全然やってなくて、臨床に関してはまったくの独自のたたき上げの人だから-;。それでも、医者に対して、「血液検査して、尿検査して、データだけ下さい。治療方針は私が決める。」って言っちゃうわけですが-;;;。ミカは40mg+40mgまで増量して、夜間高血圧に対して充分な効果が出なければ、循環器の専門医に多剤併用のコンサルトをすべき、と思います。というか、増量は今のところ、良い効果はあると思います。あんな元気な様子の母親はここ何年も見たことがありません。若旦那は「腎臓保護にARBは良く無い」とかトリセツとは逆のことを言ってたので、私の方から切れて循環器の専門に鞍替えすることも期待してるのかなあ?? とか内心は思うけれども、良く分かりません。意味不明な腹芸は苦手です。まあ、もうちょっと様子を、血液検査の結果を見ながらみたいと思います。