女々しいゼウス

ギリシア神話の主神ゼウスには2通りの綴りがあります。一つは「呼格」といって、要するに
「ゼウスよ!」
と呼びかける場合の綴りで、Zeûと書きます。古代ギリシャ語には格がいくつがあるようですが、それ以外の格はだいたい「Di-」で始まります。Diosというのは、属格(ゼウスの)を現す書き方のようです。格によって綴りが微妙に違うのは、
格によって起源となる神の名が違うのではないだろうか
という気はなんとなくしていたのですが、今回改めて真面目に考えてみました。ゼウス(Zeus)の「Z」という子音は本来「S」という子音が濁ったものと思われます。そうすると「Seus」とか「Sius」という綴りにも成り得ます。それで気が付いたのですが、ヒッタイトでは「神」を指す言葉を「Siu」というのです。それに太陽女神の別名を「Sius」という情報も一部にあります。あら、そこから来た名前なんだ、これ? と思うわけです。で、シウス(Sius)という言葉をインターネット検索してみると、どうもユーピテルとか、ゼウス(Dios)と同じ言語系統の名前だ、みたいに書いてあるサイトが多いわけです。
え、でも「S」は普通あまり「D」とは交通性が無い子音のように思うのですが、印欧語的には文法が崩れてなまってるのかしら? とか思うわけです。で、よくよく調べてみるに、どうやらフルリの「年」を現す言葉は「Siw」というらしいです。で、ヒッタイトで「神」を現す言葉は「Siu」というのです。
「年」を現す言葉は、エジプトで「Repit」ですから
レピト(エジプト)ーシウ(フルリ)
となるようです。フルリ人はパレスチナ方面にも進出していましたから、言語的にはエジプトと連続性があっても不思議ではありません。でウガリットの太陽女神を
シャプシュ(Shapash)
といいます。シウ(Siw)の「w」は「p」と交通性がありますから、シウとシャプシュは「同じもの」ということになります。
で、これがヘバト(Hebat)女神とおなじもの、ということになりますと、ヒッタイトにおけるシウ(Siu)というのは、「神」であり「年」であり「太陽女神」であり「シェン・リング」を持つということになります。古代エジプトのレピト女神とほぼ同じです。
要するに、ゼウス(Zeus)って、「Hebat」のことなんじゃん? と思うわけで、もう一つの名前の「Dios」がタウエレト女神由来だとすると
どちらも「女神」に由来する名前じゃん!!!
ということで、どうも頭の中で「某金爆」の
「女々しくて~」
という歌声がぐるぐる回るわけですーー;。だったら、ミノタウロスみたいに
シャプシュディオス
みたいな名前にすれば良かったのに。と思うわけですが、これが後にはけっこう冗談にも洒落にもならない事態を生み出すわけです。
それだものだから、「神が男である」と言い張りたい人々は、ヘバト女神が「女神」であることを隠すのです。自分とこの神サマがどこを向いてもオカマの河馬だとは言いたくないわけだ、やれやれーー;。


本日はミニヒマワリの芽が出たようです。ヒマワリは発芽が早いです。それから、大きいひまわりもまたいくつか蒔いてみました。おととしの種でも発芽するのか? とか微妙に実験もしております。
で、執筆活動は本日はお休みしました。さすがに頑張って疲れましたのでーー;。