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固有名詞は可能な限りWikipediaに準ず

No.92, No.91, No.90, No.89, No.88, No.87, No.867件]

豆よ、真っ二つに切ってやるぞ ATU563
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 242-244p

 樫の木は主人公達の分身、ろうそくは魂の象徴である。
 「魔法使いの弟子」の変形ともいえるが、円満退職しているので、「豊穣の女神の恩寵を得た」という物語である。冥界へ行って豊穣をもたらす、という点はハイヌウェレ的ともいえる。「冥界に行って、女っ主人から魔法のアイテムを貰って戻ってくる」という点は、個人的には浦島太郎の陸上版のように感じる。
 「赤い首輪をつけた蛙」が一番近い物語といえようか。

#民話 #レートロマン #3人兄弟 #末子成功譚 #豆 #植物 #魔法のアイテム #テーブルクロス #ろば #魔法の大釜 #樫 #ろうそく #人身御供 #テーブルとロバとこん棒

by admin. 民話 <342文字> 編集

まったらこうよ
「長野のむかし話 長野県国語教育学会編」 51-59p

 題の「まったらこうよ」とは、長野県の方言的に使われている古語で、「まったら(放ったら)」+「こうよ(来よ)」という意味。「まる(放る)」というのは「用を足す」という意味。

 導入部分は上司と対立するタイプの「ゲイ流譚」である。ただし、上司にあたる「おしょうさん」は、旅の助けとなる魔法のアイテムもプレゼントしてくれる「助け手」も兼ね、主人公の小坊主さんの師匠でもあるので、「ゲイ流譚」と「魔法使いの弟子」が融合した展開となっている。対立はあるけれども、互いに殺し合うほどではなく、どちらかといえば友好的な師匠と弟子であることが特徴である。
 前半は「鬼ばばあ」からの逃走譚で、「怪物退治」は省略されて逃げるだけである。魔法のアイテムはここで使用される。
 中盤は祟る「田の神」を退治するのではなく、「祀る」物語。ないがしろにされていた「田の神」に、餅、酒、大根を捧げる。いずれも植物の変化したもので「生贄の娘の身代わり」であるので、女主人公が植物の化身であることが分かる。
 後半はいわゆる「難題婿」で、蜂に助けてもらう「動物神」型兼「謎解き」型。「恐れ」による禁忌も伴う。

 主人公が「小坊主さん」であるので、武力で怪物を退治する、という要素は乏しくて、知恵を使って問題を解決しよう、という傾向が強い。かつ、省略が多いけれども、導入部分のおしょうさんとの別れも含めると本来の「怪物退治+呪的逃走」から発生した物語のパターンが4つも繰り返されている物語である。使用されているモチーフも多岐に渡る。よく4つの物語パターンをまとめたな、と思う。神に酒を捧げて機嫌をとり、生贄の乙女を助ける点は、まさにセクメト神話である。

 また、祭祀に関して「餅、酒、大根」を捧げることが、「人身御供」の代わりだとあからさまに分かる内容である。普通に日本人だとお祭りの際に、餅、酒、大根を神前に捧げるなんて、「当たり前に普通のこと」過ぎて、その意味を深く考えたことがないような気がするが、民話の中にその本態があっさり語られていたりするようである。

#昔話 #長野県 #東信 #僧侶 #鬼女 #呪的逃走 #お札 #魔法のアイテム #おしょうさん #オーディン #川 #祭祀 #餅 #酒 #稲 #大根 #巨人 #かかし #田の神 #水神 #植物 #難題聟 #蜂 #動物神 #恐れ #禁忌 #射日神話 #魔法使いの弟子 #ゲイ流譚 #叡智 #動物番

by admin. 昔話 <1053文字> 編集

ジョバニーノの冒険 ATU1640+ATU1045+ATU1063A
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 228-235p

 悪賢い靴屋が、頓知(どちらかといえば詐欺的)で金持ちからお金を巻き上げる話。

#民話 #スイス #職能型 #靴屋 #詐欺 #叡智 #怪物退治 #勇敢な仕立屋 #湖の口を引いて閉じる #投てきくらべ

by admin. 民話 <168文字> 編集

胸に十字をきりなさい
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 226-228p

 旅をする神がなにがしかの「死の呪い」のかかった娘を助ける、という物語。
 蘇民将来的な物語といえるか。この物語の「魔法使い」はオーディン的だが、キリスト教の守護者でもある。

#民話 #スイス #神 #魔法使い #予言 #呪い #カトリック #蘇民将来

by admin. 民話 <171文字> 編集

霊魂の声
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 224-226p

 親切な女性が冥界へ下って火をもってくる物語である。女性の行いが霊魂の救いになる、という点はエンリルとニンリル的だと思う。救われる老人はエンリルのような神といえる。
 類話は「火を取りにいったふたりの娘」といえる。これがキリスト教的に変化した物語といえよう。

#民話 #スイス #火 #幽霊 #煉獄 #火を探す乙女 #人身御供 #エンリルとニンリル #カトリック

by admin. 民話 <220文字> 編集

鍛冶屋のゼップ・アントニー ATU753+ATU753A
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 221-224p

 異教の神の業をイエスが横取りしてしまった物語といえようか。キリスト教の影響といえよう。

#民話 #スイス #鍛冶屋 #神 #イエス #疫神 #再生 #蘇民将来 #カトリック #キリストと鍛冶屋 #蘇生の失敗

by admin. 民話 <167文字> 編集

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