No.53, No.52, No.51, No.50, No.49, No.48, No.47[7件]
ばらの姫
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 116-123p
主人公に代わり、馬が怪物(竜)を倒してくれる物語。馬はポセイドーンといった神の化身を思わせるが、複数の動物が助け手として登場している。
「ばらの姫」が植物の化身で、それを救い出す若者が「動物番(獣の王的)」である。ハイヌウェレ(植物)とそれを殺す動物(ハイヌウェレ神話では、ハイヌウェレを殺したものは動物に姿を変えられてしまう)の関係のハッピーエンド版といえようか。本物語では「馬」が重要な動物とされるため、デーメーテール女神を馬の姿で犯すポセイドーンの神話も連想させる。
聟に目印をつける点は、三輪山神話(いわゆる日本的「蛇聟譚」と共通のモチーフである。
「蛇娘」とは近縁性の高い物語だと思う。
#民話 #オーストリア #王女の母親 #蜂 #竜の母親 #ホレのおばさん #蛇聟 #鈴 #動物番 #鵞鳥 #龍 #竜 #烏 #狐 #魚 #ばら #動物神 #植物 #奉公 #怪物退治 #馬
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 116-123p
主人公に代わり、馬が怪物(竜)を倒してくれる物語。馬はポセイドーンといった神の化身を思わせるが、複数の動物が助け手として登場している。
「ばらの姫」が植物の化身で、それを救い出す若者が「動物番(獣の王的)」である。ハイヌウェレ(植物)とそれを殺す動物(ハイヌウェレ神話では、ハイヌウェレを殺したものは動物に姿を変えられてしまう)の関係のハッピーエンド版といえようか。本物語では「馬」が重要な動物とされるため、デーメーテール女神を馬の姿で犯すポセイドーンの神話も連想させる。
聟に目印をつける点は、三輪山神話(いわゆる日本的「蛇聟譚」と共通のモチーフである。
「蛇娘」とは近縁性の高い物語だと思う。
#民話 #オーストリア #王女の母親 #蜂 #竜の母親 #ホレのおばさん #蛇聟 #鈴 #動物番 #鵞鳥 #龍 #竜 #烏 #狐 #魚 #ばら #動物神 #植物 #奉公 #怪物退治 #馬
by admin. ⌚ 2020年04月28日(火) 17:32:11 民話 <436文字> 編集
若い王女
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 112-115p
1.しゃべるぶどう 2.笑うりんご 3.銀の鈴
女性が自ら結婚の条件を出すタイプの「難題聟」と、神との取引に子供を差し出す物語(「魔法使いの弟子」的)の両方の要素が含まれる物語。
全体としては、猪の神に、豊穣と引き換えに娘を差し出す物語であり、葡萄や林檎といった植物の豊穣がもたらされる点はハイヌウェレ的でもある。最初の妻は反古にされているので、シヴァとサティー的といえる。男神が強引に妻を得る点は、クピードーとプシュケー的である。ただし、本物語の猪神は葡萄の化身であり、個人的にはディオニューソスを連想する。難題を出した王女が結婚した相手は死神(悪魔)といえよう。
女性が自ら結婚の条件を出すタイプとしては、「大麻を吸う男」が類話といえる。
(ただし、本質的な物語のモチーフは「大麻を吸う男」とは異なる。)
#民話 #オーストリア #結納 #猪 #豚 #植物 #宝物 #葡萄 #林檎 #3人姉妹 #シヴァとサティー #難題聟 #人身御供 #王女出題 #異類聟
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 112-115p
1.しゃべるぶどう 2.笑うりんご 3.銀の鈴
女性が自ら結婚の条件を出すタイプの「難題聟」と、神との取引に子供を差し出す物語(「魔法使いの弟子」的)の両方の要素が含まれる物語。
全体としては、猪の神に、豊穣と引き換えに娘を差し出す物語であり、葡萄や林檎といった植物の豊穣がもたらされる点はハイヌウェレ的でもある。最初の妻は反古にされているので、シヴァとサティー的といえる。男神が強引に妻を得る点は、クピードーとプシュケー的である。ただし、本物語の猪神は葡萄の化身であり、個人的にはディオニューソスを連想する。難題を出した王女が結婚した相手は死神(悪魔)といえよう。
女性が自ら結婚の条件を出すタイプとしては、「大麻を吸う男」が類話といえる。
(ただし、本質的な物語のモチーフは「大麻を吸う男」とは異なる。)
#民話 #オーストリア #結納 #猪 #豚 #植物 #宝物 #葡萄 #林檎 #3人姉妹 #シヴァとサティー #難題聟 #人身御供 #王女出題 #異類聟
by admin. ⌚ 2020年04月28日(火) 16:29:39 民話 <473文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 123-129p
前半は「蘇民将来」的な話。イエスが人を生きかえられたりする代わりに、現世利益的な宝物を与える点は北欧神話的、異教的と言うべきか。
主人公と悪魔とのやりとりは「怪物退治」の崩れと思われるが、主人公が悪魔を自分の家で迎え撃つ話といえる。そのため、「呪的」に逃走するのは悪魔の方、と入れ替わっている。
パロディー的ではあるが、「恐れを知らないこと」が禁忌として暗示されている。
主人公の生きているときの所業が来世に影響する点も北欧神話的といえると思うが、天国と地獄という表現が出てくるところ、良くも悪くもなりきれない人間的な主人公が天国にも地獄にも行き場がない、という点は、「煉獄」を連想させ、キリスト教的な思想の影響といえると感じる。イエスに「永遠の魂の平和(天国)」を求めない主人公が悪い、というキリスト教の説話的な意味の物語であろう。(でも、異教徒の私はキリスト教徒ではないので、「死後の天国を求めない精神」が非難されるべき、というキリスト教の考え方そのものに共感する気持ちがないので、説教的に感じにくい面はある。)
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