No.97, No.96, No.95, No.94, No.93, No.92, No.91[7件]
金ひり子犬
「長野のむかし話 長野県国語教育学会編」 60-63p
「花咲爺」の類和といえるか。犬神が捧げ物を得ると、金を生んでくれる、という話。
ということは、犬は雌なのだと思われる。
主人公(おじいさん)が親切な人で、女主人公(おばあさん)が意地悪な人で、異性同士が対照的となっているのは、イザナギとイザナミ的である。
犬神がなぜ、主人公、女主人公と暮らすようになったのか、という理由は欠如していて不明である。
でも、ものすごく単純な「神様に捧げ物をしたらお金が儲かる(根拠は不明)」という短絡的思想は、民話の中だけでなくて、現在の「神社」というものに対する日本人の姿勢を見ても、日本人の精神文化の中に非常に深く根付いているといえると感じる。(ここまで単純で露骨な思想形態はあまり他では類を見ないと感じる。)お金大好き日本人文化を象徴するような物語である。・・・別にお金だって必要なものだから、それが悪いとは言わないけどさあ。私だってお金は欲しいけど。
#昔話 #長野県 #北信 #犬 #動物 #化成 #金 #イザナギとイザナミ #池
「長野のむかし話 長野県国語教育学会編」 60-63p
「花咲爺」の類和といえるか。犬神が捧げ物を得ると、金を生んでくれる、という話。
ということは、犬は雌なのだと思われる。
主人公(おじいさん)が親切な人で、女主人公(おばあさん)が意地悪な人で、異性同士が対照的となっているのは、イザナギとイザナミ的である。
犬神がなぜ、主人公、女主人公と暮らすようになったのか、という理由は欠如していて不明である。
でも、ものすごく単純な「神様に捧げ物をしたらお金が儲かる(根拠は不明)」という短絡的思想は、民話の中だけでなくて、現在の「神社」というものに対する日本人の姿勢を見ても、日本人の精神文化の中に非常に深く根付いているといえると感じる。(ここまで単純で露骨な思想形態はあまり他では類を見ないと感じる。)お金大好き日本人文化を象徴するような物語である。・・・別にお金だって必要なものだから、それが悪いとは言わないけどさあ。私だってお金は欲しいけど。
#昔話 #長野県 #北信 #犬 #動物 #化成 #金 #イザナギとイザナミ #池
by admin. ⌚ 2020年07月06日(月) 17:45:59 昔話 <477文字> 編集
豆よ、真っ二つに切ってやるぞ ATU563
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 242-244p
樫の木は主人公達の分身、ろうそくは魂の象徴である。
「魔法使いの弟子」の変形ともいえるが、円満退職しているので、「豊穣の女神の恩寵を得た」という物語である。冥界へ行って豊穣をもたらす、という点はハイヌウェレ的ともいえる。「冥界に行って、女っ主人から魔法のアイテムを貰って戻ってくる」という点は、個人的には浦島太郎の陸上版のように感じる。
「赤い首輪をつけた蛙」が一番近い物語といえようか。
#民話 #レートロマン #3人兄弟 #末子成功譚 #豆 #植物 #魔法のアイテム #テーブルクロス #ろば #魔法の大釜 #樫 #ろうそく #人身御供 #テーブルとロバとこん棒
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 242-244p
樫の木は主人公達の分身、ろうそくは魂の象徴である。
「魔法使いの弟子」の変形ともいえるが、円満退職しているので、「豊穣の女神の恩寵を得た」という物語である。冥界へ行って豊穣をもたらす、という点はハイヌウェレ的ともいえる。「冥界に行って、女っ主人から魔法のアイテムを貰って戻ってくる」という点は、個人的には浦島太郎の陸上版のように感じる。
「赤い首輪をつけた蛙」が一番近い物語といえようか。
#民話 #レートロマン #3人兄弟 #末子成功譚 #豆 #植物 #魔法のアイテム #テーブルクロス #ろば #魔法の大釜 #樫 #ろうそく #人身御供 #テーブルとロバとこん棒
by admin. ⌚ 2020年07月06日(月) 13:00:22 民話 <342文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 250-253p
主人公が父親の怒りを買って流転しなければならない点は「ゲイ流譚」である。
全体としては「魔法使いの弟子」の変形版といえる。主人公が魔法使いならぬ「学校」から習ってきたのは「動物の言葉」である。それが主人公の「超常的な能力」となり、蘇民将来的な能力を発揮するまでに至る。キリスト教で「蘇民将来」といったら、主人公はイエス以外の何者でもない。「獣の王」的な主人公が人を蘇生させる、というオルフェウス的な民話を、主人公をイエスになぞらえて書き換えたものといえよう。イエスも同然の若者はローマ法王にまで上り詰めるわけだから、まさにキリスト教を庶民に親しみ易くして、布教するための「プロパガンダ」のために作られた物語といえるのではないだろうか。主人公が超常的な能力を手に入れる場所が魔法使い(悪魔)の元ではなく、学校と書き換えられているのも、そのためかもしれない。
鳥が、王(あるいはそれに類する者)の頭の上に舞い降りる、という概念はイラン神話のフマを思わせる。その点の類話は「ユシィフとズライカ」である。
#民話 #レートロマン #ゲイ流譚 #舌 #兎 #身代わり動物 #鳩 #蛙 #烏 #フマ #獣の王 #動物神 #獣の王 #蘇民将来 #疫神 #カトリック #プロパガンダ #3種の言葉