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No.180, No.179, No.178, No.177, No.176, No.175, No.1747件]

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スカンジナビア半島のトロール

トロールは丘陵地、長塚、土墳などの下に共同体を作り暮らすためスウェーデンではベルグフォルク(丘の人々)と呼ばれた。彼等の住処は財宝でいっぱいで夜になると光り輝くと言われた。彼らは騒音を嫌い鐘や教会からは離れて暮らした。気に入った人間には富と幸運をもたらし、気に入らないものには不運と破壊をもたらした。また女子供をさらい財宝を盗む。金属工芸にも秀で、薬草や魔法を使った治療にも秀でていると言う。日の光に当たると石に変わるため、夕暮れ時から明け方までしか姿を見せない。
参照:トロール

#神話 #スカンジナビア #デンマーク #北欧 #トロール
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オーゲルブの教会に奉納された杯
「妖精の誕生 トマス・カイトリー」 105-106p

 教会に奉納された杯の由来譚である。
 物語の骨格は「怪物退治」の省略された「呪的逃走」のみの話。
 教会が絡む物語なので、教会そのものが逃走の「助け手」となる。日本でもお堂等に逃げ込んで鬼をやり過ごすような話があったと思う。
 古代の神々の役目であった「呪的逃走」の助け手を、確立された世界宗教も引き継いだ一例といえる。
 トロールの酒を捨てるところは、メソポタミア神話の「アダパの物語」を思わせる。
 もちろんアダパよりもずっと現代に近い時代の物語であるので、他人が差し出した怪しい飲み物などは飲まないのが常識ではあるが。
 物語的には「杯」は、「魔法の大釜」が著しく変形したものであろうか。
 類話は「スヴェンド・フェリングと女エルフ」、「フェアリーの宴会」である。

 参照:アダパトロール
 
#伝説 #スカンジナビア #デンマーク #北欧 #トロール #踊り #魔法のアイテム #酒 #魔法の大釜 #不死の霊薬 #呪的逃走 #馬 #教会 #カトリック #椀貸伝説
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英雄ディックベール ATU513A+AT530+AT313
「シルクロードの民話 パミール高原」 157-171p
 2つのモチーフが組み合わさった物語。
 1つ目はいわゆる「難題婿」で、おじいさんとシームルグの助けを得て、若者が妻を得る物語である。「ディックベール」とは「力持ち」とのことなので、日本神話でいうところの「タヂカラオ」のようなものかと思う。
 中間部として、二人の若者の出会いと、「力くらべ」の末の和解と友情が挿入される。インド神話のガルダとインドラの関係に似る。
 2つ目は、もう一人の若者の冒険を、シームルグと主人公が助ける物語である。
 友愛で結ばれた二人の若者はディックベールは黄帝型神、友人は炎帝型神である。意地悪な舅は彼らに負かされるのだから炎帝型神の舅型といえる。

 シームルグは本物語では「母なる鳥」とされ、女神である。「呪的逃走」の場面では「川と石」と「櫛」という有名な2つのモチーフが登場する。

「川と石」のモチーフ:「サルのよめ」、「スルタンのぶち犬」、「山男
「櫛」のモチーフ:「スルタンのぶち犬」、「紡錘むすめ

参照:木と鳥
#民話 #ウラテューベ #シームルグ #力くらべ #櫛 #川と石 #黄帝型神 #河姆渡型
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底革のハンス
「妖精の誕生 トマス・カイトリー」 101-102p

 妖精の「踊りの丘」でエルフの踊りを見て、エルフの乙女の誘惑(キス)に負けた若者が狂気に陥った、という物語。

 超常的な者にキスされて正気を失ったり、記憶を喪失するという物語はときに見られる。相手が「美しい乙女」だからそうなる、というものでは必ずしもないらしい。
 参照:悪魔の難題

 正気を失う点は「トロルと踊った少女」が類話である。
 
#民話 #スカンジナビア #北欧 #エルフ #踊り #キス #禁忌 #狂気
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りこうな末っ子 ATU921
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 319-321p

 怪物を退治するのではなく、知恵で相手を関心させて豊穣(借金帳消し)を得るタイプの物語。

#民話 #レートロマン #叡智 #怪物納得 #末子成功譚 #農夫の息子と王
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小人の剣ティルフィング(ティルヴィング(Tyrfing))
「妖精の誕生 トマス・カイトリー」 90-92p

 小人の剣は、作り手を脅したりして無理矢理作らせると、持ち主に不幸をもたらす、という例の物語。
 「ヘルヴォルとヘイズレク王のサガ(古ノルド語: Hervarar saga ok Heiðreks)」の中心となる呪われた剣である。

 サガの筋は「『北欧神話と伝説』、V.グレンベック著、山室静 訳、講談社、278-302p」に詳しい。
 
#伝説 #北欧 #ドワーフ #魔法のアイテム #文献  #小人
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主イエスと聖ペトロがフリオールに来たとき ATU750A
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 332-335p

 労働を続けることで豊穣をかなえるタイプの蘇民将来型の民話。
 「麻布とくしゃみ」が類話である。「労働を続ける」という点では「山女の贈りもの」が類話。

#民話 #レートロマン #蘇民将来 #労働継続 #イエス #亜麻布 #織女 #3つの願い

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2025年12月18日(木) 08時11分18秒〔2時間前〕