No.159
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No.159
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2023年02月14日(火) 17:51:41
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「シルクロードの民話 パミール高原」 106-126p
頭蓋骨の粉をなめて懐胎する、という不思議な導入部分である。頭蓋骨の正体は物語中では明らかにされない。冥界神が変化したもの、といえようか。破られてしまうが「見るな」の禁忌がかかっている。頭蓋骨の息子である主人公は半神半人的であって、あっという間に成長する。
主人公と女主人公が歌を交わすところは、アジア的な「歌垣」の文化を思わせる。
一方、女主人公はとびらの中に住んでいることが強調されたり、人をしびれさせる薬を持っていたりする点から、「冥界の女神」が変化したものであることが窺える。主人公は難題(労働、謎解き)を課せられるが、切り抜ける。
主人公は女主人公と結ばれる前に別の女性を押しつけられそうになるが、丁重にお断りする。この点は、最初の2人が殺されているわけではないが、シヴァとサティー的神話が変化したものであろう。男性の側にも女性に対して強い誠実さを求めるところがイスラム的な文化の良いところだと思う。
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