No.116
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2023年02月14日(火) 17:51:41
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「妖精の誕生 トマス・カイトリー」 68-70p
ギリシア神話の「オルペウスとエウリュディケー」を下敷きとした物語。14世紀頃成立。
女主人公のへウロディス(Heurodis)はペルセポネーのようにフェアリーの王(冥界の王)にさらわれたのであるが、はっきりとした描写はなく、失踪したように描かれている。フェアリーの王は「樹木の化身」のようにも描かれ、植物神であることが示唆される。暗にパン(小麦)や葡萄の象徴とされるイエスを暗喩しているのであろうか。
主人公のオルフェオはオルフェウスのように森の中で暮らし、まさに「獣の王」といった感じになる。
フェアリーの国に妻を探しに行ったオルフェオは詩の才能により妻を返して貰うことができる。「オルペウスとエウリュディケー」のハッピーエンド版といえる。フェアリーの王がイエスを暗示しているのであれば、イエスが人(へウロディス)を蘇生させることができる神である、との暗喩でもあろう。
「インプの木」とは、接ぎ木をした木のことであるそうである。
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