No.36, No.35, No.34, No.33, No.32, No.31, No.30[7件]
がんこな仕立屋
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 91-95p
羊の肝を食べることは禁忌なのだろうか? 前半は蘇民将来的な物語である。
後半は、禁忌を破って死んだ者(エンリル的な者)が、妻ではなくてイエスに再生させて貰った、という話のパロディーといえる。その点にキリスト教の影響が窺える。仕立屋とイエスが物語の中で入れ替わっているわけではないのだが、「イエスは全ての人々のための犠牲となった」というキリスト教の趣旨からいえば、イエスは仕立屋を生かすために亡くなった、ともいえる。二人の男が入れ替わる、という点ではオシリスとセト型の物語といえる。本物語ではイエス=オシリス、セト=仕立屋、といえるが、イエスは穀物や命の代わりに金を代償として差し出し、金の化身ともいえる。その点は、キリスト教の実態に対する批判とも取れなくはないと思う。
#民話 #オーストリア #仕立屋 #3人男 #イエス #疫神 #再生 #蘇民将来 #羊 #肝 #禁忌 #食べるな #カトリック #パロディー #オシリスとセト #川
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 91-95p
羊の肝を食べることは禁忌なのだろうか? 前半は蘇民将来的な物語である。
後半は、禁忌を破って死んだ者(エンリル的な者)が、妻ではなくてイエスに再生させて貰った、という話のパロディーといえる。その点にキリスト教の影響が窺える。仕立屋とイエスが物語の中で入れ替わっているわけではないのだが、「イエスは全ての人々のための犠牲となった」というキリスト教の趣旨からいえば、イエスは仕立屋を生かすために亡くなった、ともいえる。二人の男が入れ替わる、という点ではオシリスとセト型の物語といえる。本物語ではイエス=オシリス、セト=仕立屋、といえるが、イエスは穀物や命の代わりに金を代償として差し出し、金の化身ともいえる。その点は、キリスト教の実態に対する批判とも取れなくはないと思う。
#民話 #オーストリア #仕立屋 #3人男 #イエス #疫神 #再生 #蘇民将来 #羊 #肝 #禁忌 #食べるな #カトリック #パロディー #オシリスとセト #川
by admin. ⌚ 2020年04月24日(金) 17:44:50 民話 <459文字> 編集
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 95-96p
隠者(神)が助け手となって豊穣をもたらす、という神話的思想のパロディー版。「怪物退治」がよくよく崩れたものといえよう。
牛がお金に変換されたのだから、「倒される怪物」の片鱗は牛と言うべきか。
牛(イエスの死体)が消えて、神の力によって金になった、という思想がもし根底にあれば、「福音」というものに対する痛烈な皮肉といえよう。
牛が金に化生する、という物語は他に「ニスの後悔」がある。
動物があり得ないものに化生する物語には「ろばの裁判官」がある。
#民話 #オーストリア #愚か者 #隠者 #オーディン #変身 #牛 #パロディー #禁忌 #話すな #カトリック #金