「若」の版間の差分

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'''若'''(日本語:わか、じゃく、韓国語:약 (ヤク/漢字語) 、上代中国語:*nak(ナク)、中古音: *nyak(ニャク))。
 
'''若'''(日本語:わか、じゃく、韓国語:약 (ヤク/漢字語) 、上代中国語:*nak(ナク)、中古音: *nyak(ニャク))。
  
 
「若」の古い中国語音(上古音)は、チベット・ビルマ語派の語彙と関連がある可能性が指摘されている。
 
「若」の古い中国語音(上古音)は、チベット・ビルマ語派の語彙と関連がある可能性が指摘されている。
  
Schuessler は、匿(トク)、若の語源をシナ・チベット(ST)語族由来の語と推定し、ST/古文チベット語(WT)nag(=くろ、暗い 'black, dark')<> gnag(=邪悪な)<> snag(=墨)、ST:TB/ロロ - ミャンマー祖語(PTB)*(s-)nak <> *naʔ(=くろ)、TB/ミャンマー文語(WB)nak(=くろ)などと比較しています。
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Schuessler は、匿(トク、韓国語:익(イク)、上代中国語:*nr[ə]k)、若の語源をシナ・チベット(ST)語族由来の語と推定し、ST/古文チベット語(WT)nag(=くろ、暗い 'black, dark')<> gnag(=邪悪な)<> snag(=墨)、ST:TB/ロロ - ミャンマー祖語(PTB)*(s-)nak <> *naʔ(=くろ)、TB/ミャンマー文語(WB)nak(=くろ)などと比較しています。
  
 
Schuessler は、さらにシナ・チベット祖語(PST)*s-maŋ ~ *smak(=くろ、暗い)あるいは  *nək(=くろ)に遡ることそ示唆しています。(『Wiktionary・英語版』)
 
Schuessler は、さらにシナ・チベット祖語(PST)*s-maŋ ~ *smak(=くろ、暗い)あるいは  *nək(=くろ)に遡ることそ示唆しています。(『Wiktionary・英語版』)
  
== 私的解説 ==
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== 意味他 ==
'''[[女媧]]'''の象徴は「'''天'''」である。古代において、この言葉は韓国語のハン、日本語のアマに近い言葉で発音されていたようである。これは「熊」と同起原の言葉なのではないだろうか。
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本来の意味は「服従する」だが、後に服従、同意、応答といった意味に広がり、「口」という部首が加わった。
  
「天」という言葉は特に頭部が強調される傾向が強いが、「'''[[日]]'''」という文字が「頭部のみ」を現す象形文字だとすると、「天」はその頭(日)を内包する「体全体」と考えた方が良いと考える。そして漢字の「日」の形を見れば明らかだが、天(日)とは元々「方形(四角)」で現されるものだったのではないだろうか。
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甲骨文字の上部は後に「叒(ジャク、ニャク)」に訛った。これは古代神話に登場する東方の湯谷にある、日(太陽)が登る「若木/榑桑(ふそう)」という樹木を指す言葉である。
  
== 解説 ==
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== 私的解説 ==
「天」という字は、'''人が直立し、頭が強調されている様子'''を象っている。'''全体で'''天空を象徴している。
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「若」という言葉は、桑という植物に関連している。また、「ひざまづいている人物」とは女性を示しているのではないだろうか。女性は一般的に「か弱い」というイメージがあるので、中国語では「若」と「弱」の意味が交錯している部分があるのではないだろうか。これは「'''桑の木に化した女神'''」を指す言葉であって、「[[吊された女神]]」のことと考える。いわゆる'''[[馬頭娘]]'''である。
  
甲骨文字において、「天」の上の点は四角形に彫られることが多かったが、後に簡略化され、横線になった。春秋時代には、「天」の上に装飾的な要素として短い線が加えられたが、この様式は秦の時代に徐々に消滅した。
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ただし、これを「神の名」として見た場合には、女神のみでなく男神の名の場合もある。また、「[[燃やされた女神]]」「[[養母としての女神]]」の名ともなっていると考える。
  
伝承文献でも、「天」は人の頭頂部と関連付けられている。「天罰」とは額に入れ墨をする刑罰のことであった。
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== 類語・派生語 ==
 
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以下のような、類語・派生語があると考える。
甲骨文字において「天」は頭を指していた。『河済』20975には「弗疾朕天」(Fu Ji Zhen Tian)とあり、商王の頭に病がなかったことを意味している。
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* 印欧語:young、newなど
 
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* 中国語:[[女媧]](*Nâ-kwâi)、[[塗山氏女|女嬌]](*Nra-krew)
青銅銘文では、秦公の銘文に「我が祖先は天命を受け給ひし」とある。また、周の王を指して「天子」という語も青銅銘文に見られ、蔡玉盘の銘文には「天子を助けはじめた」とある。「天室」という語は、天を祀る場所を指し、天亡の銘文には「王は天室で礼拝する」と記されている。戦国時代の竹簡には「天命」という語が見られ、'''天が人類の運命を左右する'''ことを示唆しています。上海博物館蔵竹簡IV「曹墨陳」(上博竹書四.曹沫之陈)の7番目の竹簡には「上人が得て損する、それは天命なり」と記されている。
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* 熊:上代語:*ɢʷlɯŋ、韓国語:コム、日本語:クマ →[[グミヤー]]、ignis
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* 厄:上代語:*ʔˤrak、中古音:*ʔæk、韓国語:액(エク)、日本語:ヤク
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* 墨:上代語:***mək**(マク、モク)、먹(マッk)、日本語:スミ
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* タガラウソクソク(台湾原住民プヌン族の巨人神) →太昊、多久頭魂神(対馬の神)、多邇具久(ヒキガエルの神)、阿遅鉏高日子根神、多伎都比古命、須佐之男など
  
 
== 参考文献 ==
 
== 参考文献 ==
 
* [https://yumemivision.blog.jp/archives/29483438.html 「匿」のはなし](最終閲覧日:26-03-04)
 
* [https://yumemivision.blog.jp/archives/29483438.html 「匿」のはなし](最終閲覧日:26-03-04)
* 漢語多功能字庫:[https://humanum.arts.cuhk.edu.hk/Lexis/lexi-mf/search.php?word=%E5%A4%A9 天](最終閲覧日:26-01-27)
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* 漢語多功能字庫:[https://humanum.arts.cuhk.edu.hk/Lexis/lexi-mf/search.php?word=%E8%8B%A5 若](最終閲覧日:26-03-04)
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== 関連項目 ==
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* [[クマ]]
  
 
== 脚注 ==
 
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[[Category:中国神話]]
 
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2026年3月4日 (水) 18:32時点における最新版

若・甲骨文字[1]
女・甲骨文字[2]

(日本語:わか、じゃく、韓国語:약 (ヤク/漢字語) 、上代中国語:*nak(ナク)、中古音: *nyak(ニャク))。

「若」の古い中国語音(上古音)は、チベット・ビルマ語派の語彙と関連がある可能性が指摘されている。

Schuessler は、匿(トク、韓国語:익(イク)、上代中国語:*nr[ə]k)、若の語源をシナ・チベット(ST)語族由来の語と推定し、ST/古文チベット語(WT)nag(=くろ、暗い 'black, dark')<> gnag(=邪悪な)<> snag(=墨)、ST:TB/ロロ - ミャンマー祖語(PTB)*(s-)nak <> *naʔ(=くろ)、TB/ミャンマー文語(WB)nak(=くろ)などと比較しています。

Schuessler は、さらにシナ・チベット祖語(PST)*s-maŋ ~ *smak(=くろ、暗い)あるいは *nək(=くろ)に遡ることそ示唆しています。(『Wiktionary・英語版』)

意味他[編集]

本来の意味は「服従する」だが、後に服従、同意、応答といった意味に広がり、「口」という部首が加わった。

甲骨文字の上部は後に「叒(ジャク、ニャク)」に訛った。これは古代神話に登場する東方の湯谷にある、日(太陽)が登る「若木/榑桑(ふそう)」という樹木を指す言葉である。

私的解説[編集]

「若」という言葉は、桑という植物に関連している。また、「ひざまづいている人物」とは女性を示しているのではないだろうか。女性は一般的に「か弱い」というイメージがあるので、中国語では「若」と「弱」の意味が交錯している部分があるのではないだろうか。これは「桑の木に化した女神」を指す言葉であって、「吊された女神」のことと考える。いわゆる馬頭娘である。

ただし、これを「神の名」として見た場合には、女神のみでなく男神の名の場合もある。また、「燃やされた女神」「養母としての女神」の名ともなっていると考える。

類語・派生語[編集]

以下のような、類語・派生語があると考える。

  • 印欧語:young、newなど
  • 中国語:女媧(*Nâ-kwâi)、女嬌(*Nra-krew)
  • 熊:上代語:*ɢʷlɯŋ、韓国語:コム、日本語:クマ →グミヤー、ignis
  • 厄:上代語:*ʔˤrak、中古音:*ʔæk、韓国語:액(エク)、日本語:ヤク
  • 墨:上代語:***mək**(マク、モク)、먹(マッk)、日本語:スミ
  • タガラウソクソク(台湾原住民プヌン族の巨人神) →太昊、多久頭魂神(対馬の神)、多邇具久(ヒキガエルの神)、阿遅鉏高日子根神、多伎都比古命、須佐之男など

参考文献[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. 漢語多功能字庫:(最終閲覧日:26-03-04)
  2. 漢語多功能字庫:(最終閲覧日:26-03-04)