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固有名詞は可能な限りWikipediaに準ず

No.109, No.108, No.107, No.106, No.105, No.104, No.1037件]

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ものぐさ太郎
「長野のむかし話 長野県国語教育学会編」 67-74p
「読んで 遊んで とっぴんぱらり 新長野のむかし話 長野県国語教育学会編」 82-89p

 「動物番」系の物語の非常に個性的な類話であると思う。
 太郎を小綺麗にしたら「いい男」になった、というのは「クワッ、クワッ、くっつけ!」のかさぶた男と同様、本来の姿を「見るな」という暗喩だと思う。
 そして、信濃国の特徴なのかもしれませんが、「都から来た妻」というものに、「異類嫁」に近いような特別な扱いがされているように思います。

#昔話 #長野県 #中信 #労働 #異類嫁 #都から来た妻 #怠け者 #見るな #禁忌 #ポセイドーンとアムピトリーテー #歌 #ものぐさ太郎 #略奪婚的 #常世信仰
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妖精オリアンドと騎士モージ(モーギス)
「妖精の誕生 トマス・カイトリー」 51-52p

 モージ(Maugris、またはMaugis)は「フランスの話材」を扱った武勲詩、ロマンスなどに登場する人物。騎士でありながら、魔法にも精通しており、シャルルマーニュに仕えている。(Wikipedia

 オリアンドとはモーギスの養母かつ名づけ親かつ愛人である。親元から盗み出されたモーギスを拾い上げて養育した。
 成長したモーギスは名剣・フロベルジュを手に入れる。
 魔法の馬・バヤール(バイヤール)はモーギスが最初に手に入れた、という文献もあるが、その場合は後にモーギスの従兄弟のルノー・ド・モントーバンに譲られた、とされる。

 モージが最も早く登場するのは、12世紀後半に成立した古フランス語の武勲詩、「エイモン公の4人の息子」(fr:Quatre Fils Aymon)である。(モージ

 名づけ親と子供の関係は「名づけ親」「ランスロットと湖の貴婦人ヴィヴィアン」に通じる。モージは「さらわれた子供」ではあるが、オリアンドが直接さらったわけではなく、ワンクッション置かれている。
 英雄に名馬と名剣が組み合わさっている伝承は西欧的といえよう。
 子育てに実の親がかかわっていない点は「不知の子」的である。

#伝説 #フランス #馬 #神獣 #剣 #神物 #女神 #英雄 #名づけ親 #ロマンス
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ランスロットと湖の貴婦人ヴィヴィアン
「妖精の誕生 トマス・カイトリー」 48-50p

 ヴィヴィアンとはランスロットの養母である。ランスロットはアーサー王に仕える。
  子育てに実の親がかかわっていない点は「不知の子」的である。
 女神的存在が赤ん坊をもらい受けて、それがその子の将来に関わる、というモチーフは「名づけ親」と同様である。「妖精オリアンドと騎士モージ(モーギス)」は類話といえる。

「湖のランスロット」 (Lancelot of the Laik)は14世紀の作品である。(原典資料

#伝説 #イギリス #水 #湖 #女神 #名づけ親 #ロマンス
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ふしぎなろうそく ATU562
「世界の民話1 ドイツ・スイス ぎょうせい」 272-275p

 逃走の際には主人公は山羊に助けて貰っている。オデュッセイアのキュクロープスの項を連想させる内容である。
 助け手である「3人のおばあさん」は「3人の運命の女神」(ノルンといえるか?)を思わせる。
 ろうそくの魔力に助けて貰う点は「魔法のランプ型」といえる。最後に舅と姑を殺してしまう点が「怪物退治譚」の名残といえよう。

#民話 #レートロマン #山羊 #呪的逃走 #運搬動物 #おばあさん #ホレのおばさん #ろうそく #魔法のランプ #怪物退治 #怪物尊重 #青い火の中の精霊
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ペリの妻
「妖精の誕生 トマス・カイトリー」 34-37p
親に追い出された商人の息子がある池のほとりにある木の根元で休んでいた。四羽のハト(鳩)が降りてきて娘の姿になり、水浴びをした。若者はこっそり服を隠し彼女たちが鳥に戻れないようにした。そして、誰か一人は自分の妻になるようにと求めた。ペリ達は「自分たちの体は火からできている。人間は土と自らできている。」と述べ断ったが若者は聞き入れなかった。仕方なく末娘が妻になることとして、姉妹達は服を返してもらい天に帰った。若者は家に帰りハト娘と結婚して仲良く暮らしたが、逃げられないように服は隠していた。夫が旅に出た際に、妻は子細を知っている家政婦の老婆から服の隠し場所を聞き出し、服を着て天に帰ってしまった。いわゆる「鳥女房」であり、「羽衣」・「七夕」が類話である。
木・池・鳥といった、いわゆる「世界樹」に関する伝承について回るセットが揃っている。有名な類話は「牛郎織女」「イナンナの冥界下り」だろう。話の内容は「牛郎織女」に近いが、ハト(鳩)がトーテムなところはイナンナと一致する。夫は「祝融型神・窃盗型」、老婆は鳥女神の再生に協力する「養母としての女神」といえる。
参照:ペリ
#民話 #吊された女神 #鳥神 #世界樹
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ロスタム(ローステム)
イラン神話の英雄。ザールとカブールの王女ルーダーベの息子。『シャー・ナーメ』ではたびたび獅子に喩えられる。イランを守るため、トゥーラーン(トゥラーン)や化け物とたびたび戦った。ペルシア最大の英雄の一人である。母の胎内で大きくなりすぎたため、シームルグの力を借り、帝王切開により出生する。彼の代わりに馬のラクシュが戦うことがある。ラクシュはロスタムを助けようとして主人に殺されそうになることもあった(第三の試練。類話?:山膏 )。獅子(ライオン)、竜(アスデーヴというデーヴが変身したもの、第三の試練)、魔女(第四の試練)、デーヴ・アルザング(第六の試練)、百鬼(Div-e-Sepid、デーヴ・セフェード)(第七の試練)、トゥーラーン(イランの敵国)と戦う。また毛皮が太陽のように輝き、背中に黒いしまのある巨大な野生のロバ (驢馬)にデーヴ・アクヴァンが変身して、王の牧場で馬たちを食い殺した際に、とある泉のほとりでアクヴァンを倒した。アクヴァンはゾウ(象)のような頭を持っていた。アクヴァンの息子ベルキヤスと戦ったのが、ロスタムとデーヴとの最後の戦いである。ベルキヤスは「山のように大きな巨人で顔は真黒、全身が毛でおおわれ、首はドラゴンのよう、口から二本のイノシシのきばが突き出し、目は血の泉、頭髪は針のように逆立ち、ヘビのようにとぐろを巻いた巻き毛の中にはハトが巣くっていた(「妖精の誕生」34pより)」とされる。
サマンガーン(トゥーラーンの属国)で美女タハミーネと出会いソフラーブ(ソホラーブ)をもうける。後に戦場でソフラーブと戦い殺す(息子殺し)。晩年ザーブリスタンの領主であったロスタム一家はイランの王に疎まれ、青銅の体を持つというイスファンディヤール王と戦う。シームルグに王を殺さぬよう助言を受けるが、王を殺してしまう。ロスタムは王の子バフマンを養子として養育するが、長じたバフマンはザーブリスタンを攻め滅ぼし、ロスタムの父ザール、息子のファラーマルズを殺害した。一方、ロスタムは腹違いの弟シャガードと対立し、落とし穴の計略により、ラクシュと共に瀕死の重傷を負う。ロスタムは重傷を負いながら、弓でシャガードを射殺して息絶える。シャガードは老木に身を隠していたがロスタムの矢は身を隠していた老木ごと貫いた。弓の名手でもある。(Wikipedia:ロスタム より。最終閲覧日251218)

「妖精の誕生 トマス・カイトリー」
 七道程 (ハフト・ハーン)という冒険を行う。デーヴァとの戦いである。 32-34p
 レクシ(ラクシュ)はローステムの愛馬である。
#黄帝型神 #女神支援型 #難産母 #息子殺し #弓の名手
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タフムーラス(タームーラース、タームラス)
 タフムーラスは、ペルシアの叙事詩『シャー・ナーメ』に登場する、古代イランの第3代目の王である。フーシャング王の子で、ジャムシード王(『アヴェスター』における聖王イマ)の父とされる。また悪魔の束縛者であり、アフリーマンに騎乗して、世界中を駆け巡ったという伝説の持主である。
 神々(特に悪神)を支配する際に「恐れ」が禁忌とされた。(Wikipedia より)

 「神馬を恐れてはならない」という禁忌が存在する点は「悪魔の難題」、「地主が馬になった話」にその片鱗が見える。
 悪魔を酷使する際に「恐れ」が禁忌とされる点は「鉄のハンス」が類話である。

 黒い馬 「王者を飲む怪馬」タフムーラス(タームーラス)王(Tahmurasu)を飲み込む。 42p

妖精の誕生
デーヴ・ベント(デーヴを縛る者)と呼ばれた。
 ペリに味方すべきか、デーヴに味方すべきかをシームルグ(セームルグ)に相談する。 31-32p
 シームルグの羽毛を冑に飾る。シームルグに乗ったともされる。ジャン・イブン・ジャンの楯を持つ。
 デーヴのイムランはタームラスに味方する。デーヴの王アルズシェンク、強猛なデムルシュに打ち勝つ。
 デムルシュが捕らえていたペリ・メルジャンを助け出す。
 ホウンドコンズというデーヴに倒される。
 
 シームルグの助けを得て悪魔や怪物と戦うタフムーラス王は、典型的な黄帝型神・ラプンツェル型ではないだろうか。
Mediawiki:シームルグ
#神話 #イラン #ペルシア #黄帝型神 #ラプンツェル型 #シームルグ

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2025年12月21日(日) 22時57分59秒〔4時間前〕