龍女

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韓国の民間伝承に以下のような話がある

昔、お爺さんが一人の女と結婚した。そして息子が一人生まれた。ある日の夜、お爺さんが目を覚ますと妻の服が濡れていた。お爺さんがこっそり様子をうかがっていると、妻は大きな沼に入って(龍に変身し)、もう1匹の龍を相手に戦っていた。夫に姿を見られた妻は、敵と戦うために、水の中に入って去ってしまった。
残された赤ん坊が乳を欲しがって、足をバタバタさせて泣いた。お爺さんは沼に行って、道士の助けを借り、2度までそこにいた女に乳をもらうことができた。最後に女は赤ん坊の首に赤と青の何かを結びつけた。家に戻ると、道士は首にかけられたものを欲しがった。お爺さんがそれを渡すと、道士は燃え上がって焼け死んでしまった。赤ん坊はそれからはおとなしくなってすくすく育った[1]

私的解説[編集]

肥長比売のような疫神を払う女神と、台湾のバルン女神のような蛇婿譚と、メリュジーヌ的女神の逃走譚が一つにまとまってしまった、という感のある話。女神が龍蛇神であり、彼女の権威や財産の象徴として「首飾り」が残された息子に贈られており、そのような風習がとても古くからあったことをうかがわせる。

龍女は「逃げ出す女神」の性質が強いので、「逃走女神」であり、「吊された女神」と考える。

  1. 「龍女」、韓国昔話集成2、崔仁鶴編、悠書館、p263-265