総論・男神

提供: Bellis Wiki3
ナビゲーションに移動 検索に移動

各地の男神の神話や伝承をみるに、彼らには3つの大きな機能があるように思う。

  • 黄帝型神:(時に植物神として表される)、基本的には善神だが例外もある。
  • 炎帝型神:(時に植物神として表される)、基本的には悪神だが、そうでない場合もある。祝融型神の前世として重要。饕餮など。
  • 祝融型神:範囲の広い疫神。基本的に悪神だが、王家の始祖神話を中心に善神とされる場合も多い。おおむね、黄帝型神息子あるいは息子的に描かれる。祝融型神の中でも伏羲に関する群は、大洪水神話などで特徴的だ。

神話や伝承によっては、それぞれの性質が入り交じったり、分離したり、区別しがたい場合がある。また父と息子が入れ替わっていたり、別々の男性として描かれることもある。

原則として、黄帝型神炎帝型神を倒すことが多いが、稀に祝融型神炎帝型神を倒すことがある。ミトラスなど。

祝融型神黄帝型神を倒すことが多いが、その逆もある。

男神対応表[編集]

主に中国の神話・伝承を中心に対応表を挙げる。

                                            
黄帝関連対比表
母女神(燃やされた女神父神息子妻女神息子神・疫神備考
ヒョウタン女媧伏羲(ときに犬形とされる[1]伏羲女媧型神話
有莘氏女嬉塗山氏女五帝神話との対比
有莘氏女嬉白馬塗山氏女五帝神話との対比
相柳共工祝融祝融神話との対比
西王母的妻譚華丹甘基王(盤瓠風・蛙)ヤオ族の羿的神話との対比
嫦娥羿逢蒙黒耳羿神話との対比
羿干ばつ(複数の太陽)土家族神話との対比[2]
雷神壮族神話との対比[3]
盤瓠干ばつ・水難(祝融
盤瓠息子たち
養蚕の母黄帝祝融蚩尤炎帝饕餮炎黄闘争との比較
市杵嶋姫大国主命下光比売命阿遅鉏高日子根神
天甕津日女命葦原醜男阿遅鉏高日子根神
八上比売葦原醜男木俣神

のようになる。この表は、管理人なりに出雲神話、記紀神話、諏訪大社などの祭神を検討してまとめてみた。出雲神話では、須佐之男命は大国主命よりも古い世代の神のように描かれるが、疫神であり、阿遅鉏高日子根神と似た性質であること。中国の神話では疫神は黄帝の「子神」の位置にくることなどから、本来は須佐之男命が大国主命の子神の位置に来る方が正しい神話の形式に思えるので、このようにしてみた。また、一つの女神に、複数の女神の性質が混在している点については、天甕津日女命のみでなく、下光比売命伊邪那美命天照大御神、八坂刀売などにも、そのような傾向があるように思う。

関連項目[編集]

参照他[編集]

  • Wikipedia:各神対応項目
  • 百田弥栄子『中国の伝承曼荼羅』三弥井民俗選書、1999年、188-189頁
  • 百田弥栄子『中国の伝承曼荼羅』三弥井民俗選書、1999年、135-136頁
  • 百田弥栄子『中国の伝承曼荼羅』三弥井民俗選書、1999年、136頁