だから、古い長江文明では「太陽女神が行った」、とされることが、遼河文明では「太陽女神ではない高位の女神が行った」と変更される傾向が強かったのではないか。例えば、台湾の神話では、「太陽が直接赤い玉(卵)」を生む、という話があるが、これが遼河文明では「日光に感じた女神が赤い玉(卵)」を生む、というように太陽神を男性に変えた形に変更されている。ただし、太陽としての性質を失った女神も、母女神としての高い地位を保ってはいるのである。
=== 神話の二重構造 神話の三重構造 ===
朝鮮の伝承には、太陽と月が「兄妹」であるものと、「夫婦」であるものがある。前者は「兄妹が争って兄が妹を傷つけてしまう。妹は太陽になる。」というものである。後者は「[[細烏女]](せおにょ)と[[延烏朗]](よのおらん)」という「烏」の名を持つ夫婦がいて、彼らが倭(日本)に渡ってしまったら日月が消えた、という話である。後者では夫が太陽神、妻が月神とされる。古代の日本にも、このように女神が太陽神であるものと、男神が太陽神であるものの2系統の神話があったと考える。また、天照大御神は、荒魂となった場合には「向津」という言葉が名前に入る。「ツ」とは雷神を指す言葉と考えるので、荒魂の際には彼女は雷神としての性質も持つものと思われる。そうすると、雷神女神も天照大御神のように「格式の高い女神」と考えられたり、本来は雷神女神なのだけれども、一部に太陽女神の性質も持つ、という女神がいたかもしれないと考える。このように太陽女神と雷神女神を足したような「中庸的な女神」を母神として祖神に持つ人々もいたと考える。古代日本における「太陽神」というものをまとめれば
* 太陽が女神であるもの(夫や兄弟に月神がいる場合がある)(太陽)女神が一人っ子であるもの。両親が太陽神と月神とされる。* 太陽が男神であるもの(妻や姉妹に月女神がいる場合がある)太陽が女神であって、夫や兄弟に月神他がいる。* 太陽が男神であるもの(妻や姉妹に月女神がいる場合がある)。
** 太陽は男神だが、妻や姉妹に雷神(兼太陽)女神がいるもの
の2種類(あるいは3種類)のパターンがあったと思われる。これらを太陽女神を中心として「国家の神話」として纏める際にの3種類のパターンがあったと思われる。最後「太陽と月が夫婦である」というパターンは彼らの子供の話として、また最初のパターンなどに戻ると思われる。これらを太陽女神を中心として「国家の神話」として纏める際に
* 太陽女神
* 月神(太陽女神の兄弟)