No.10
怪物の出る水車場
「北欧民話 アスビヨルンセン 高木眞一訳 山一書房」 17-18p
ノルウェー民話。ニッセは北欧の伝承では家に住み着いて、色々と手助けしてくれる精霊なのだが、この物語では悪者として追い払われてしまう。単純な話であるように見えるが、精霊の性質は複雑である。水に関する場所に住んで悪さをする彼は共工的な神という印象を受ける。火に関する熱いもので罰を受ける、という点は彼が「燃やされ殺された神」の一種でもあると考える。これらを総合すれば本作のニッセは黄帝型神のうち、共工型神といえる。中国神話の黄帝にも農耕神としての性質は存在するので、その性質が家付きの精霊に変化したものではないだろうか。供物を捧げないと祟る点は、怨霊的な性質でもある。泣きわめく、という点のみ、祝融型神のうち須佐之男型神といえる。
彼を倒す主人は典型的な祝融型神といえる。というよりも、この話は祝融対共工神話の西洋版類話なのではないだろうか。
参照:トムテ
#民話 #黄帝型神 #共工型神 #祝融型神
「北欧民話 アスビヨルンセン 高木眞一訳 山一書房」 17-18p
ノルウェー民話。ニッセは北欧の伝承では家に住み着いて、色々と手助けしてくれる精霊なのだが、この物語では悪者として追い払われてしまう。単純な話であるように見えるが、精霊の性質は複雑である。水に関する場所に住んで悪さをする彼は共工的な神という印象を受ける。火に関する熱いもので罰を受ける、という点は彼が「燃やされ殺された神」の一種でもあると考える。これらを総合すれば本作のニッセは黄帝型神のうち、共工型神といえる。中国神話の黄帝にも農耕神としての性質は存在するので、その性質が家付きの精霊に変化したものではないだろうか。供物を捧げないと祟る点は、怨霊的な性質でもある。泣きわめく、という点のみ、祝融型神のうち須佐之男型神といえる。
彼を倒す主人は典型的な祝融型神といえる。というよりも、この話は祝融対共工神話の西洋版類話なのではないだろうか。
参照:トムテ
#民話 #黄帝型神 #共工型神 #祝融型神
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