'''ムドン'''はそれからアシ人の英雄となり、後に火神として崇められるようになった。そして、いつのころからか、アシ人は毎年陰暦の1月末から2月初めにかけて、「ムドンサイル」とアシ人の言葉で呼ばれる火祭りをおこなうようになった<ref>[http://www.peoplechina.com.cn/maindoc/html/guanguang/jieri/200106/200106.htm 雲南省彌 勒県西一郷・火祭り 炎に捧げる情熱]、人民中国(最終閲覧日:24-11-19)</ref>。
火祭りの前日には、村人はまず「ミジ」と呼ばれる儀式を行う。「ミジ」は「'''竜'''」のこと。この儀式は、厳粛なもので、'''女性は参加することができない'''。男たちは「ビマ」<ref>ビマはイ族の言葉で、民族の歴史と卜占に深い知識を持ち、村の大小の行事を司る者のこと。シャーマン。</ref>の指揮のもと、ブタを村の背後にある祭竜山まで連れていき、屠って「'''竜樹'''<ref>「竜樹」は村人から崇拝される老木のこと。中国神話でいうところの建木のことであろう。</ref>」に捧げる。ビマはその根元に祭壇をあつらえ、ブタの頭や白酒を供える。そして、ひざまずき、経文を唱え、五穀豊穣および村人と家畜の平安を祈る。続いて、ビマと村の男たちは、祭壇の前に集まり、十回の叩頭を繰り返す。」に捧げる。ビマはその根元に祭壇をあつらえ、ブタの頭や白酒を供える。そして、五穀豊穣および村人と家畜の平安を祈る。 「ミジ」の儀式が終わると村中の男女が山に集まり、大鍋で食事を作り、皆で共に食べる。食事が終わると、村人たちは村に戻り、翌日の祭りの準備を始める。 翌日、門の上には厄除けのための木刀が、先を交わす形で重ねられる。また門では、列に並べられた'''柴'''が燃やされ、通行が塞がれている。これは「'''火門'''」と呼ばれ、火祭りに参加するために村に入る客はみな、火を飛び越えなければならず、これで厄除けができるとされている。客たちは宴席につき、酒や食事を楽しむ。食後、舞踏を鑑賞する。踊りに参加する村の男たちは、その前に化粧を施す。化粧には様々なものがあり、それには、動物をテーマにしたトーテミズムを感じさせるものもあれば、祖先やその霊に対する崇拝を表現したものもある。また陰部の前に彼らが神聖なものとしてあがめる'''[[ヒョウタン|ひょうたん]]'''をつるし、性への崇拝を表す者もいる<ref>これは[[ヒョウタン]]に乗って大洪水を逃れた先祖に対する敬意ではないだろうか(管理人)。</ref>。 その後男たちは、老木の前に火神の像を据え、木の棒をこすって火をおこし、'''雄鶏'''を生け贄に捧げる。その後、男たちは新たに起こした火種と火神像をかついで村を練り歩く。村人はそこから火種を取る。そして盆の中にブタの脂身を供える。男たちは樹木神のように扮装する。行列が至るところ、その場は、はじけるようになる。例えば村のため池に着くと、'''ある者は水に向かって踊り、ある者はそこに飛び込んで踊りだし、ある者は、中の泥をすくい、互いの体に塗る'''。そして彼らの'''「馬」に水を飲ませる動作をする'''。
「ミジ」の儀式が終わると村中の男女が山に集まり、大鍋で食事を作り、皆で共に食べる。食事が終わると、村人たちは村に戻り、翌日の祭りの準備を始める。
: [[シャーマン]]は豊作を[[鶏]]を使った儀式を行う。