2は類話となるが、「陰茎が巨大な巨人」とは台湾的な「河伯」と性質が一致するので、こちらの巨人も本来は「河伯」なのであって、「小さいために去勢された」という設定は、台湾に渡ってから独自に付け加えられたものなのではないか、と思う。
インド神話では、ヴィナータという女神が、卵を生むが、早くに殻を割ってしまい、生まれた息子のアルナは「'''上半身しかなかった'''」が、それを母親のせいだと恨んで母親を呪った。そのため母親は敵対するナーガの奴隷とならねばならなかった、というエピソードがある。現実的に「上半身しかない」人間は生きられないので、台湾の伝承と比較することで、「上半身しかない」とは「陰茎がない」ことの暗喩だということが分かる。」が、それを母親のせいだと恨んで母親を呪った。そのため母親は敵対するナーガの奴隷とならねばならなかった、というエピソードがある。現実的に「上半身しかない」人間は生きられないので、台湾の伝承と比較することで、「上半身しかない」とは「陰茎がない」ことの暗喩だということが分かる。アルナと台湾の河伯とでは、陰茎を失った理由が異なるので、理由の方がそれぞれの地で独自に作られたものであることが分かる。
=== 穀物の起源 ===