'''粟の話'''
1.昔デポグサン、テポカナンの両人、天上のチャリババオよりはじめて粟を得て栽培せり。今それを徳とし、「パリシ」(神祭)の時には必ず両人に供物して感謝す。(パイワン族南パイワン群スクスクス社、『番慣』排彎族p.336)<ref>神々の物語 台湾原住民文学選5 神話・伝説・昔話集、紙村徹編・解説他、草風館、216p</ref>
</blockquote>
'''粟の鳥となりし話'''
2.昔は一粒の粟を半截して炊きしものなり。しかるにある者、一粒をそのまま炊ぎたれば、粟怒りて「キャワン」(土鍋)を破りて「ピジツ」鳥となりて飛び去りぬ。(アタヤル族スコレク群マリコワン部族、『番慣』アタヤル族前篇p.315)<ref>神々の物語 台湾原住民文学選5 神話・伝説・昔話集、紙村徹編・解説他、草風館、229p</ref></blockquote> <blockquote>'''粟・稗の創造''' 3.昔は一粒の粟を半截して炊きしものなり。しかるにある者、一粒をそのまま炊ぎたれば、粟怒りて「キャワン」(土鍋)を破りて「ピジツ」鳥となりて飛び去りぬ。(アタヤル族スコレク群マリコワン部族、『番慣』アタヤル族前篇p.315)<ref>神々の物語 台湾原住民文学選5 神話・伝説・昔話集、紙村徹編・解説他、草風館、229p</ref>
</blockquote>
'''薯の話(死体化生の薯)'''
3.昔、葛の蔓にて屍を括りて埋めるために、その後異様の蔓出でしかば、掘りて見しに、薯を得たり。試みに食えば味美なり。それより我らは薯を得るに至れり。すなわち甘薯は葛の根より得たりとの意なり。(ブヌン族タケバタン部族アサンバタン社、『番慣』武崙族前篇p4.昔、葛の蔓にて屍を括りて埋めるために、その後異様の蔓出でしかば、掘りて見しに、薯を得たり。試みに食えば味美なり。それより我らは薯を得るに至れり。すなわち甘薯は葛の根より得たりとの意なり。(ブヌン族タケバタン部族アサンバタン社、『番慣』武崙族前篇p.225)<ref>神々の物語 台湾原住民文学選5 神話・伝説・昔話集、紙村徹編・解説他、草風館、228p</ref>
</blockquote>