第二話 解説と註

2020/03/31 北欧民話
 怪物退治説話、怪物といっても一つ目小僧のような滑稽味もあり、座敷わらしや風の又三郎に似たところもある。ノルウェー神話には小人が多く出て来る。

ちび魔(ニッセ)  一歳ぐらいの幼児の大きさで、老人の容貌を具えている小さい魔物。衣服は普通には灰色で、尖った赤いキャップを被り、ミケルマス祭日には農民の被るような円い帽子を被る。このちび魔の住む農家は繁昌すると言い伝える。悪戯をするが、台所や厩舎を一夜のうちに掃除したり、馬の手入れをしたり、真面目な手助けとなることもするという。

ニッセについて

トムテ(スウェーデン語Tomtar、英語Tomte、ノルウェーとデンマークでは ニッセ(nisse)、フィンランドではトントゥ(tonttu)と呼ばれる)は、北欧の民間伝承に登場する妖精である。小さな子供くらいの大きさで赤い帽子をかぶり、農家の守護神とされている。優しい性格で農家に繁栄をもたらすが、一方で気難しく、大事に扱われなければその家や捨て去ってしまう。また、いたずらをされた場合には仕返しをする。北欧圏では、クリスマス(ユール)にはトムテに粥(ポリッジ)を供える習慣がある。
(Wikipedia「トムテ」より)
 解説にはミケルマスとの関連が書かれているが、民話にもあるように、クリスマスと関連のある妖精のようである。

ミケルマス祭について

 カトリック教会ではミカエルはガブリエル、ラファエルとともに9月29日が祝日になっており、これをミケルマス祭(聖ミカエル祭、Michaelmas)と呼んだ。カトリック以前からの古い祭礼であるらしい。

参考ミケル祭の聖者