オンドリ雷神

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「双鳥朝陽象牙蝶形器」。太陽を抱きかかえるような2羽の鳥が描かれた象牙の容器。紀元前5000年頃-紀元前4500年頃(浙江省博物館)。
この図案の鳥は雄鶏であり、彼らの頭上にみえるのはトサカだと考える。河姆渡文化からは他にも「双頭三足の雄鶏が太陽を支える図」が出土している。

中国南部の少数民族では、雷神は雄鶏の姿をしている、と考えられている。彼の役割は、

  • 魔王と対峙する(魔除け)
  • 人類に穀物をもたらす。
  • 子宝を授ける。

などである。

鶏冠帽

中国南部の少数民族は、「鳳凰帽」「鶏冠帽」「花帽」と呼ばれる装飾された帽子を持ち、若い女性などがお祭りなどで身につける。これは娘達を守護する意味もあるようである。

歴史

河姆渡文化に「太陽を抱きかかえる2話の雄鶏の図」があるので、オンドリ雷神の思想は、河姆渡文化の時代には存在していたといえる。そして雷神は二柱いる。現在語られている中国の炎黄神話、印欧語族の神話、インドネシア・ヴェマーレ族の神話、台湾原住民の神話を総合的に判断して、この2話の「雷鳥」は次のように考える。

  • 原オアイム(水雷神、中国の黄帝、印欧語でヴァルナ。「オアイム」とは台湾の射月を行う鳥神)
  • 原トゥワレ(火雷神、中国の炎帝・祝融など、印欧語でゼウス、ユーピテルなど。「トゥワレ」とはヴェマーレ族の太陽神)

後者は、特に印欧語族で著名な「雷神」あるいは「太陽神」である。ヴェマーレ族でも有力な「父神」とされるので、紀元前5000年頃の中国南部でも同様に考えられていたと考える。後者が発展したものが、現在語られている「オンドリ雷神」の一番の原型であろう。

原オアイムについて

前者の原オアイムは、「天空の水神」から、中国以外の印欧語族の中では「天空神」、「水神」に分かれ、次第に地位が低下した傾向がある。台湾、ヴェマーレ族などのオーストロネシア語族の中では「神」とされる要素は強くないように感じる。また、中国では「現実の地面に存在する水」の神としての性質が次第に強まり、中国の河伯、日本の河童のような水神に変化したと考える。また共工や人身御供を求める悪い河伯(悪竜)にも転じ、悪神とされてしまった群もあると思う。

ミャオ族の英雄アペ・コペンは、英雄であるけれども、同族食いを肯定する神としても描かれ、オアイムが悪神へと変化させられる過程の神として重要と考える。ただし、その英雄性も長く残され、主に印欧語族の風神へと変化していると思われる。

それ以外に原オアイムは、「射月」の性質より、「神」ではなく羿のような人間の射日英雄に変化した群もあるのだろう。

また、台湾の伝承では、「オアイム」とは人が死後変化した鳥であるとされている。誰か生きている人が亡くなったら、鳥あるいは鳥神、雷神に変化する、という思想が非常に古い時代からあったことが分かる。この思想の流れをくんだのが、日本の雷神管公などの怨霊とされる雷神なのだろう。

母系社会なので、原オアイムと原トゥワレが支えている太陽が「太陽女神」であると考える。人間になぞらえれば、家長、族長、村長といった立場だろう。

関連項目

参考文献