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3,922 バイト追加 、 2025年12月31日 (水) 08:14
=== 神話の二重構造 ===
朝鮮の伝承には、太陽と月が「兄妹」であるものと、「夫婦」であるものがある。前者は「兄妹が争って兄が妹を傷つけてしまう。妹は太陽になる。」というものである。後者は「[[細烏女]](せおにょ)と[[延烏朗]](よのおらん)」という「烏」の名を持つ夫婦がいて、彼らが倭(日本)に渡ってしまったら日月が消えた、という話である。後者では夫が太陽神、妻が月神とされる。古代の日本にも、このように女神が太陽神であるものと、男神が太陽神であるものの2系統の神話があったと考える。また、天照大御神は、荒魂となった場合には「向津」という言葉が名前に入る。「ツ」とは雷神を指す言葉と考えるので、荒魂の際には彼女は雷神としての性質も持つものと思われる。そうすると、雷神女神も天照大御神のように「格式の高い女神」と考えられたり、本来は雷神女神なのだけれども、一部に太陽女神の性質も持つ、という女神がいたかもしれないと考える。このように太陽女神と雷神女神を足したような「中庸的な女神」を母神として祖神に持つ人々もいたと考える。古代日本における「太陽神」というものをまとめれば
* 太陽が女神であるもの太陽が女神であるもの(夫や兄弟に月神がいる場合がある)
* 太陽が男神であるもの(妻や姉妹に月女神がいる場合がある)
** 太陽は男神だが、妻や姉妹に雷神(兼太陽)女神がいるもの
の2種類(あるいは3種類)のパターンがあったと思われる。の2種類(あるいは3種類)のパターンがあったと思われる。これらを太陽女神を中心として「国家の神話」として纏める際に* 太陽女神* 月神(太陽女神の兄弟)* 太陽男神(須佐之男、太陽女神の弟とする)として、まず纏めたのではないだろうか。そして、最終的に須佐之男から太陽神としての性質を削除し、その代わりに「地上に降りて人々を保護する」といった「太陽神の機能」のみを残したのではないか、と考える。こうしていわゆる「三貴子」という「核」を作り上げた上で、各氏族の神話の神々を当てはめたり、三貴子だけでは足りない点に別の神々を足したりして作り上げたのが「記紀神話」なのではないだろうか。須佐之男は神話では「高天原」に反逆し、追放される悪神だが、地上から見れば、人々に穀物の種をもたらしてくれる原因となったり、悪い蛇神を退治したり、大国主命に代理権を与えて地上を間接的に治めた「地上の王」ともいえる神である。 朝鮮の伝承の[[延烏朗]]は「倭国の王となった」とされているが、これが須佐之男と「同じ神」だったとすると、彼らはいずれも「倭国」にやってきて、「王」となった存在と言える。須佐之男の妻神の一柱に''神大市比売''(カムオオイチヒメ)という女神がいるが、「イチ」の「チ」とは雷神を表す言葉だと考える。須佐之男の本来の神話は、「太陽は男神だが、妻や姉妹に雷神(兼太陽)女神がいるもの」だったと推察する。しかし「国家の神」となる際に「太陽神」の地位を天照御大神に譲り、太陽神の機能だけを残したものなのだろう。雷神を示す「ヅ」や「ツ」系の音を残す神々は、賀茂氏系の神に多いと感じる。賀茂系の雷神・阿'''遅'''鉏高日子根(アジスキタカヒコネ)などであり、この言葉を名に持つ女神も多い。阿遅鉏高日子根は「大声で泣いた」という須佐之男と共通した伝承を持っており、本来は須佐之男と「同じ神」だったのだと考える。古代において有力氏族だった賀茂氏が* 太陽は男神だが、妻や姉妹に雷神(兼太陽)女神がいるという神話を持っていたために、太陽女神を中心とした神話を作る際に、その勢力を無視できず、阿遅鉏高日子根のまま取り込むのではなく、須佐之男と名前を変えて取り込んで作られたのが、記紀神話なのではないだろうか。阿遅鉏高日子根を「烏神」でもあったと仮定すれば、賀茂建角身命とも同じ神と言える。(系図の上では賀茂建角身命は阿遅鉏高日子根(別雷神)の祖父となっている。)賀茂建角身命は日本における[[延烏朗]]といえる。別の神話も加えて、 阿遅鉏高日子根=賀茂建角身命([[延烏朗]])=須佐之男(牛頭天王)=都怒我阿羅斯等(天之日矛)='''雷神あるいは(兼)太陽神''' としてみると、彼らは阿遅鉏高日子根以外は、「新羅から来た神」「角のある神」「自身が雷神あるいは(兼)太陽神」「妻神も雷神あるいは(兼)太陽神」という点で性質がほぼ一致しているように思う。須佐之男は子孫が天皇家であることから、「地上における皇祖神」という意味も持つ神で、実際人間世界では高天原と異なって「反逆の悪神」とされる場合はほとんどない。その性質は、まさに「地上(倭国)の王」となった太陽神・[[延烏朗]]そのものなのではないだろうか。
=== その他太陽女神 ===

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