天月神命

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天月神命(あめのつきのみたまのみこと)は、『先代旧事本紀』などに現れる神。月読命とは異なる系統の、壱岐の信仰に由来する月神とされる引用エラー: <ref> タグに対応する </ref> タグが不足しています

この話に登場する「月神」は天月神命であると考えられている。

『先代旧事本紀』「天神本紀」によれば、高御魂命の子で、饒速日命に従って天降った32人のうちの1人とされ、壱岐県主の祖であるとされる[1]

天月神命を祀る神社

  • 月読神社(京都府京都市西京区松室山添町15)
  • 月読神社(長崎県壱岐市芦辺町国分東触464) - 式内社の論社ではあるが、延宝年間に橘三喜が当社を「『延喜式神名帳』に記された月読神社である」と比定する以前に本当に月神が祀られていたかは不明であり、むしろ月神を祀る社ではなかったとする見方の方が有力である[2]
  • 箱崎八幡神社(長崎県壱岐市芦辺町箱崎釘の尾触823) - 『延喜式神名帳』に記された月読神社の流れを汲むとされる[2]

私的注釈

松尾大社は秦氏が関連する神社なので、天月神命も秦氏関連の神と考える。山城国の桂川と合流する綴喜郡の木津川流域には、強固な月神信仰があり、「桂」という地名と結びついている。中国神話には、月に月桂樹が生えており、その葉から不老不死の薬が作られる、という逸話があり、いわゆる「月の兎」は中国では月桂樹の葉から薬をついて作っている、とされている。山城国で月桂樹のことを「桂」という表記に固定されるまでは、日本では「カツラ」の地名の表記に「」や「」をあてていたとのことである。「」は中国神話では黄帝に殺された蚩尤が化生したもの、とされているため、秦氏が到来する前から、山城国では楓(蚩尤)を月神とする男性形の月神信仰があり、秦氏の天月神命はその上に立脚して成立した汎用性の高い「祖神ではない」月神だったと考える。この信仰が盛んだったために、中国神話で「月の女神」とされた嫦娥は日本ではその地位を外されてしまい、日本の月の神は男性形とされたのではないだろうか。管理人は、天月神命は、「前(pre)月読命」というべき神であったと思う。

秦氏は賀茂氏と結びつきの深い氏族であったので、天月神命と月読命の成立には賀茂氏も関わっていた可能性があるのではないだろうか。天月神命は拝する人に恩恵を与える「汎用神」だが、元々山城国には、蚩尤を祖神かつ月神と考える賀茂系の氏族がいたのではないか、と考える。

関連項目

参考文献

私的注釈


参照

  1. 安本美典・志村裕子『先代旧事本紀 現代語訳』(批評社、2013年)
  2. 2.0 2.1 芦辺町史編集委員会『芦辺町町史』(芦辺町、1978年)