明朝(15世紀頃)の頃から、天狗が日食や月食を起こすという、「天狗食日食月信仰」が登場した。日食が起きると、人々は太鼓や爆竹を叩いて天の犬を追い払うようになった。
== 天狗食日・犬に追いかけられる日月 ==
=== Wikipediaの天狗(中国) ===
明朝の頃から、天狗が日食や月食を起こすという、「天狗食日食月信仰」が登場する。以下のような内容である。
<blockquote>昔々、太陽神と月神が、人間の起死回生の薬を盗んだ。<br>
人々は犬に月と太陽を追いかけさせた。<br>
しかし、月神と太陽神はすでに薬を飲んでいたので、犬が月と太陽を噛んでも噛んでも、月と太陽は死なない。<br>
それでもこの犬は諦めない。常に月と太陽を食う。<br>
それで、日食、月食が起こるのである。(『紅河イ族辞典』より)</blockquote>
ここでいう天狗とは、文字通り「天の狗(=犬)」のことである。この神話は現在、中国全土に広まっている。
=== 羿神話 ===
伝説によると、[[羿|后羿]]が民のために9つの太陽を撃ち落としたとき、王母娘娘(西王母)は褒美に霊薬を与えたが、[[羿|后羿]]の妻である[[嫦娥]]はそれを食べて一人で天に昇ってしまったという。門の外から[[羿|后羿]]の猟犬・黒耳が吠えながら家の中に飛び込み、残りの霊薬を舐めてから上空の[[嫦娥]]の後を追った。[[嫦娥]]は黒耳の吠える声を聞くと、あわてて月に飛び込んだ。そして、髪を逆立て、体を大きくした黒耳は、[[嫦娥]]に飛びかかり、月を飲み込んだ。
月が黒い犬に飲み込まれたことを知った玉皇大帝と王母娘娘(西王母)は、天兵に命じて犬を捕らえさせた。黒い犬が捕まった時、王母娘娘(西王母)は[[羿|后羿]]の猟犬と認め、南天の門を守る天狗にした。黒耳は役目を得ると、月と[[嫦娥]]を吐き出し、それ以来、月に住むようになった。
張仙が天狗を撃った話は、天狗が天の星が子供として生まれ変わるために地上に降りてくるのを邪魔していたので、張仙が天狗を打ち払って、人々が問題なく子供を得られるようにしたことから、張仙と呼ばれるようになったというものである。
=== ハニー族の天狗食日 ===
ハニー族の先祖のである三兄弟は不老不死の薬を持っていたが、月神に盗まれた。三兄弟は長い梯子を作って天に昇り、薬を取り戻そうとしたが、月神が梯子を倒したため三兄弟は地面に落ちた。彼らの飼っていた犬が天に昇って月を噛んで薬を取り戻そうとするので月食が起きる<ref>『中国文学大事典・下』より、天狗食べ日(月)考、王鑫、怪異・妖怪文化の伝統と創造ーウチとソトの視点から、2015、巻45、p67</ref>。
== 天狗食月 ==