'''射日神話'''(しゃひしんわ)とは、東アジアを中心にした伝承で、「天上に複数の太陽(かつ(あるいは)月)が出現したが、英雄がこれらを射落として1つだけを残した。」という趣旨の話である。「太陽を射落とす話」が多いので、総称して射日神話という。中には太陽や月以外のものも射落とす話がある。また、射落とさず永遠に戦い続けるようなパターンもある。この場合は日食や月食などと関連づけられることもある。中国の[[羿]]の物語が特に有名である。
== 羿 羿の物語 ===== 太陽を射落とす話 ===<sup>1</sup>昔、10の太陽が一度に出現して地上が混乱した。天帝は[[羿]]という神人に対応を求めた。[[羿]]は秩序を太陽達に求めたが応じられなかったため、1つを残して全て射落とした。(射日部)<sup>2</sup>地上には平和が戻ったが、太陽達は天帝の子であったため、[[羿]]は子供を殺された天帝の怒りを買って、天界を追放された。(楽園追放部)<sup>3</sup>神々の世界(天界)を追放されて不老不死を失った[[羿]]と妻の[[嫦娥]]は、[[西王母]]に[[不老不死の薬]]を求めた。(霊薬入手部)<sup>4</sup>[[嫦娥]]は、[[不老不死の薬]]を[[羿]]から盗み出して独り占めした。(窃盗部)<sup>5</sup>そして[[嫦娥]]は、羿の元から逃げだし、月へ逃げ昇ってそこに住むこととなった。(逃走女神部)<sup>6</sup>[[嫦娥]]と共に兎も月に昇り、月でそこにあった桂の木から[[不老不死の薬]]を作り続けることとなった。(神昇格部)
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