そこには、「犬の王」という言葉と、1匹の犬の絵が描かれていた。次の年にはまた洪水が起きてしまったので、村人が山伏に謝ると、山伏は、御幣を埋め、社を立てて祀るように、と言った。村人がその通りにしたところ、洪水はなくなった、とのことだ<ref>[https://cafetalk.com/column/read/?id=200248&lang=ru ユニークな神社 in 名古屋](いぬ神社・ひつじ神社)、2021-04-27、 2021Shima.A、最終閲覧日(26-03-21)</ref>。
=== 大洪水を治める犬神 ===
台湾原住民[[ルカイ族]]の伝承である。
<blockquote>海が増し来て人々は逃げ、山にいった。祖先のスアブが来て「自分が増水させた。自分は人身御供を求める。」と言ったので人を牲に捧げた。スアブは水を取り除いたが、わずかに残った。残った水を'''牝犬'''が飲んだが、全て飲むことはできなかった。牡犬が来て、全て飲み干した<ref>[[ルカイ族]]下三社群マガ社、神々の物語、台湾原住民文学選5、神村徹編、草風館、2006年8月1日出版、p96-97</ref>。</blockquote>
=== 私的解説 ===
伊奴神社の伝承は、修験道が盛んになった中世的な伝承で、山伏が犬神を使役して洪水を治めた、という話である。「御幣を開けるな」というのは、一般的な御幣というよりは「お札」のようなものかと思う。中に書いてあった「犬の王」という言葉が犬神に化生して洪水を治めた、ということでやや[[蠱毒|蠱術]]的な雰囲気を感じさせる。
「犬の王」とは、伊奴神社の祭神が女神であることから、台湾原住民ルカイ族の伝承の'''牝犬'''に相当すると考える。彼女が補助をつけずに単独で洪水を治めた、ということではないだろうか。
== 伊奴神社 ==