近い起原としては、山東省を中心に信仰されていた中国神話の'''[[太昊]]'''が起原ではないだろうか。
=== 家族の同一性 子神の同一性 ===
阿遅鉏高日子根神には3人の息子神がいるとされる。子神は阿治須岐速雄命、瀧津彦命、鹽冶彦命である。朝鮮の伝承には、「生まれ変わって復讐する男」が「3人の息子」に生まれ変わる、という話がある。どうやら、「生まれ変わり」とは前世と後世で必ずしも「1対1」の関係ではなく、後世の方が数が増えてしまうような場合もあると昔の人は考えていたようである。この3人の息子も、父と「同じ神」を分けたものと考える。
* 阿治須岐速雄命:「速」という字がつくので、'''犬神'''かつ'''風神'''かもしれない。名前は父神とほぼ同じである。
* [[多伎都比古命|瀧津彦命]]:「タキツ」と「ジスキ」は元は「同じ言葉」だったと考える。雨をもたらす天候神的な性質があるとされる。
* 鹽冶彦命:「エンヤ」という名は「[[グミヤー]]」から派生したものと考える。「夜牟夜(やむや)」も同じ。古代の賀茂氏はタガラウソクソクと[[グミヤー]]を同一視していたのかもしれない。長野市信州新町には、「[[グミヤー]]」から派生した神と思われる「久米の仙人」の伝承が残る。
阿遅鉏高日子根神は、後述するように[[天若日子]]との関係では、[[天若日子]]が前世、阿遅鉏高日子根神が後世として設定されているように思うが、息子達との関連では
阿遅鉏高日子根神が前世で息子神達が後世のように扱われている。これは「生まれ変わる神」の「前世」と「後世」の神話を2つ組み合わせた、というだけでなく、こうやって「生まれ変わり」の神話を2つ組み合わせることで、一般的にも「'''息子というものはその父の生まれ変わりも同然である'''」という思想が形作られ、「'''息子が父親の跡を継ぐ(なぜなら生まれ変わりも同然だから)'''」という父系の思想の原型となっていくように思う。
== 伝承 ==