=== 天若日子との同一性 ===
「若(ジャク)」という言葉を中心に見た場合、「[[天若日子]]」は「アメノ・'''ジャク'''・ヒコ」と読むことができる。阿遅鉏高日子根神は「ア・'''ジスキ'''・タカヒコネ」であって、「ジャク」と「ジスキ」とは同じ「若」という言葉から派生したものと考える。「高」という言葉が「高い(場所にいる神)」という形容詞と考えれば、名前についていなくても名前の意味は通ると考える。すなわち、「ア・'''ジスキ'''・ヒコネ」としても同じではないだろうか。天若日子と阿遅鉏高日子根神は「同じ神」と考える。
[[太昊型神]]は「生まれ変わる神」と考えられていて、前世では非業の死を遂げ、後世で殺された相手の子供として生まれて復讐する、という逸話を持つ場合がある。「'''殺された男は、その妻の子として生まれ変わる'''」というパターンが多いのだが、阿遅鉏高日子根神の場合は記紀神話では復讐は行わない。ただ、'''「生まれかわり」ということを強調するために'''、'''前世を天若日子'''、'''後世を阿遅鉏高日子根神'''としたのではないだろうか。前世と後世をそれぞれ「別の人間」とすれば、[[天若日子]]と阿遅鉏高日子根神は「異なる神」なのだろうが、その魂はおおむね「同じ神」ということなのだろう。また、'''死者の魂が生まれ変わったもの'''として、怨霊のような「荒ぶる神」として阿遅鉏高日子根神は暴力的な神として描かれるのかもしれない、と考える。
=== 阿遅鉏高日子根神の正体 ===