==== 私的解説 ====
タイヤル族(アタヤル族)は、「熊」に対して畏敬の念を持っているが、子孫ではない、と言う。台湾原住民の伝承では巨人は悲惨な最期を遂げることが多いが、タイヤル族の伝承では比較的良い扱いを受けている。おそらく、グガン、ハールスはパイワン族の祖神であって、彼らの潜在的なトーテムが「'''熊'''」であり、タイヤル族が畏敬しているのは'''パイワン族の祖神である'''、ということなのではないだろうか。グガンは中国プーラン族の神[[グミヤー]]、ハールスは中国神話の[[伏羲]]に相当すると考える。ハールスは巨根の持ち主で、これが[[伏羲]]の「ヘビの尾」に相当する、ともいえるし、山東省の神話の八神のうち「陽主神」にも相当するように思う。
タイヤル族の猿神は日本の「ものぐさ太郎」のような神である。中国では猿神は[[無支祁]]のようなあまり良くない性質の水神で表される場合がある。日本では水神のような性質も持つが猿神が人身御供を求めたり、妻を求めたりする話がある。
また、タイヤル族は父系的で、同祖婚を嫌う。これも中国的な文化なのではないだろうか。
<blockquote>タイヤル族の自称は「熊の民族」である。これは熊から変化したということではなく、熊に対して畏敬の念を持っているということである。かつて子供がまだ小さい頃、父母が畑仕事に行ったり、漁や狩りに行くときに家で子供のめんどうをみる人がいなければ、子供を背負って一緒に行った。しかし父母が仕事をしているときにずっと子供を背負っていることはできないので、自分で織った麻布を木につるして、それをハンモックとして中に子供を入れて仕事をした。<br/>
ある日、ある父母が子供をハンモックの中に置いて仕事に行ったが、かえってくると子供の姿が見えない。実は熊が抱えて行ってしまったのである。しかしこの子どもは熊に傷つけられることはなく、熊に養われて大きくなった。後に皆が狩に行ったとき、その熊に育てられた子供にあい、どこの部落の誰の子供であるかと尋ねて、彼があの失踪してずいぶんたったあの子供であることがわかった。彼は我々に熊の習性について教えてくれた。彼は、熊は剣竹を好んで食べ、人を傷つけることはないと語った。そこでタイヤル族の祖先は熊を狩ってはいけないと言い伝えてきた。<br/>
熊が剣竹を好んで食べる食べることは知っているが、剣竹はとても高い場所に生えるので、桂竹を代わりに植えた。移住するときには、必ず伝統に倣って、先に移住する場所に竹を植え、二三年後にまた行って家を建てる。家は竹で覆い、四方に囲むように竹を植える。この意味はタイヤル族が深山に住んでいて、これは熊の縄張りであるということを表している<ref>台湾タイヤル族、神話伝説その他、eastasian(最終閲覧日:26台湾タイヤル族、神話伝説その他、eastasianintai1(最終閲覧日:26-02-25)</ref>。</blockquote> ==== 猿の怠け者 ====<blockquote>猿は人から変化したものだが、人は猿から変化したものではない。<br/>集落にはかつて食べてばかりで働かない人がいた。狩りもしないし農業もしない。いつも家族に笑われていた。以前、耕作では山の上の比較的容易に得られる木を使っていた。センキュウのような木の枝である。それを切って鋤のような器具を作っていた。山の上に新たに開墾した土地の土は軟らかく、皆はそのような工具で耕作していた。土は柔らかかったが、その人はそのような楽な仕事すら怠けていたので、彼の家族が怒って言った。「じゃあ、お前は動物にでもなったらいい」。さらに木の鋤の柄で彼の尻を叩いた。その結果、鋤の柄が彼の尻に刺さってしまい、彼は深山へと逃げ込んで猿になった<ref>台湾タイヤル族、神話伝説その他、eastasianintai1(最終閲覧日:26-02-25)</ref>。</blockquote>
==== 大力士グガン ====
<blockquote>以前、このあたりには力持ちの「グガン」という人がいた。彼は体が大きくたくましくて、食べるものも一日に大鍋の量でやっと満足するぐらいだった。家ぐらいの大きさの石を運ぶことができたので、我々はここの大きな石を全部彼に処理してもらった。<br/>
後に我々タイヤル族は体が大きくたくましい人を「グガン」と呼んで、とても強いことを表すようになった<ref>台湾タイヤル族、神話伝説その他、eastasian(最終閲覧日:26台湾タイヤル族、神話伝説その他、eastasianintai1(最終閲覧日:26-02-25)</ref>。</blockquote>
==== 巨根の男ハールス ====