後期ゾロアスター教では、''ātar''(中世ペルシア語:𐭠𐭲𐭥𐭥𐭩 ''ādar'' または ''ādur'')は、図像学的に火そのものと同一視されており、火は中世ペルシア語では 𐭠𐭲𐭧𐭱 ''ātaxsh'' と呼ばれ、ゾロアスター教の主要な象徴の一つだった。
== 解説 解説・神話 ==
人間に知恵と安寧をもたらし、世界を邪悪から守護する「勇敢で善き戦士」として崇拝されたという。また、稲妻となり、雨を遅らせようとした悪魔を退治する神話もある。
讃歌『ザムヤード・ヤシュト(Yasht)<ref>紀元前 1500年頃~紀元前 400年頃に成立。</ref>』においては、光輪(クワルナフ(Khvarenah))を奪い合い、邪竜[[アジ・ダハーカ]]と戦った。ある時は、アジ・ダハーカは光輪を奪い取るべく罵詈雑言を吐きながらアータルに迫った。アータルは、自分がアジ・ダハーカの体の中に入って口の中で燃え上がり、アジ・ダハーカが地上に来られないように、決して世界を破壊できないようにする、と言った。アジ・ダハーカはアータルのこの言葉に萎縮して退いたという<ref name="カーティスp24">カーティス,薩摩訳 2002, p. 24.</ref><ref>ヒネルズ,井本ら訳 1993, pp. 68-69.</ref>。アータルは[[ミスラ]]としばしば行動を共にしており、二人でアジ・ダハーカと戦うこともあった<ref name="カーティスp24" />。
フェルドウスィーの『シャー・ナーメ』では、最初の人間ガヨマルドの孫であるホシャンが'''岩の中に炎を発見する'''。彼はそれをアフラ・マズダーの神聖な栄光と認識し、敬意を表し、民にもそうするように命じる。また、『シャー・ナーメ』には、自らの無実を証明するために「燃えない炎」をくぐり抜けた セヴァヴァシュの伝説も記されている。
=== アヴェスターにおいて ===