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2 バイト追加 、 2026年1月1日 (木)
=== 推察される元の話 ===
<blockquote>「オアイム」という若者が、太陽女神の助けを得て、異界を旅し悪しき月を射落とした。若者は太陽女神と結婚した。が、月が蘇ってオアイムと太陽女神を焼き殺してしまった。オアイムは死後鳥となって天に昇り、「天の神」となった。</blockquote>
オアイム神話の内容は、当初ほぼこのようなものだったと思う。オアイム神話の「連れ」のエピソードが欠損し、彼女との婚姻譚も欠損している。彼女が焼殺されたことは、オアイム神話では彼女の存在ごと欠損しているが、「若者二人」版の話より、「亡くなる若者」というのは元は「焼き殺された女神」のことで、これが男性に変更されているのだと推察される。そして、元は「月」が射落とされる話であって、ギリシア神話の「'''ミーノータウロス(月の雄牛)退治'''」と非常に近い話であるということが分かる。ということは、「射落とされた太陽」とは「'''男性形の太陽'''」で「'''月が太陽になりすましたもの'''」といえる。男性形の太陽神が女神を食い殺したり、太陽女神と地位が入れ替わったりするものである、という伝承がオーストロネシア語族の神話にある。
オアイムの射月神話は、テーセウスがアリアドネーの助けを得て、共に異界を旅しミーノータウロスを討つ話と相関する。アリアドネーはテーセウスと血痕の約束をするが、途中で彼の前から消えてしまうことになる。羿神話の嫦娥も、射日完了後早い時期に羿の前から姿を消す。アリアドネーと嫦娥は「燃やされた女神」といえるのだが、彼らは台湾神話の「太陽の血を浴びて亡くなった若者」の姿と相関する。なぜなら熱い太陽の血しぶきを人が浴びたなら、その人は焼け死んでしまうであろうから。そこで、'''「射日の英雄」の連れは、日(月)を射て早々に亡くなってしまう'''、というモチーフは紀元前5000年よりも更に古い時代に形成され、台湾、中原、ギリシアの神話の中に残されたことが分かる。

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