アガメムノーンは戦争の前に娘あるいは鹿を神に捧げている。アガメムノーンの祭祀はテウタテスの祭祀に類似しているように思える。アガメムノーンは本来ガリアのテウタテスのように、アガメムノーン自身が戦争の勝利のための人身御供を求める神だったのではないだろうか。そして彼がローマ神話のサートゥルヌスのように「我が子」を人身御供として求めるようになると、カルタゴのバアル・ハモンのように幼児供犠を求める神となるのだろう。アガメムノーンは本来ギリシャのサートゥルヌスといえる神で、蚩尤のように軍神としての性質を持っていたのではないか。その神話がアルテミス女神の神話と習合し、またアガメムノーンの地位が神々から人間の英雄へと低下して語られるようになったものがイーピゲネイアなのだ、と管理人は考える。
ダグザの息子オェングスは、中国神話の織女に相当する鳥乙女を妻とし、牛郎織女説話的な「'''天狗'''」の性質を持つ。また蝶を愛人とし、苗族の'''楓'''蚩尤'''楓蚩尤'''と同様の性質も持つ。ダグザとオェングスは日本神話の須佐之男・五十猛神・御歳神のように、'''饕餮'''('''蚩尤''')の性質を父子に分けて表現した神々なのではないだろうか。
=== バアル・ハモン カルタゴ神話 ===