しかし、火遠理命はその言葉を不思議に思い産屋の中を覗いてしまう。そこに豊玉毘売命が姿を変えた'''八尋和邇(やひろわに)'''が腹をつけて蛇のごとくうねっているのを見て恐れて逃げ出した。
豊玉姫は彦火火出見尊に覗かれたことを恥じて、生まれた子を置いて海に帰ってしまう<ref group="私注">豊玉姫は管理人が述べるところの「逃走女神」であることが分かる。女神の逃走は「死」を暗示する。豊玉姫は黄泉の国へと失踪したが、玉依毘賣となって復活した、と見るべきである。豊玉姫も玉依毘賣も名前に「玉」がつき、何らかの「玉」の化身であることも示唆されている。あるいは「死せる母神」である豊玉姫が龍神であり、その代わりに再生される妹の玉依毘賣とすれば、豊玉姫はイザナミ、玉依毘賣は天照大神といえるのではないだろうか。豊玉姫の失踪(死)に関わるのも「豊玉姫は管理人が述べるところの「逃走女神」であることが分かる。女神の逃走は「死」を暗示する。豊玉姫は黄泉の国へと失踪したが、玉依毘賣となって復活した、と見るべきである。豊玉姫も玉依毘賣も名前に「玉」がつき、何らかの「玉」の化身であることも示唆されている。あるいは「死せる母神」である豊玉姫が龍神であり、その代わりに再生されるのが妹の玉依毘賣だとすれば、豊玉姫はイザナミ、玉依毘賣は天照大神といえるのではないだろうか。豊玉姫の失踪(死)に関わるのも「'''火'''」による禁忌破りである。</ref>。その生まれた御子を天津日高日子波限建鵜葺草葺不合命(あまつひこひこなぎさたけうかやふきあへず)と言う。
しかしその後、火遠理命が覗いたことを恨みながらも、御子を養育するために妹の玉依毘賣を遣わし、託した歌を差し上げ、互いに歌を詠み交わした。