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ページの作成:「thumb|河姆渡文化の範囲 画像:CMOC Treasures of Ancient China exhibit - black pottery cauldron.jpg|thumb|河姆渡文化時期の黒…」
[[画像:Hemudu map.svg|thumb|河姆渡文化の範囲]]
[[画像:CMOC Treasures of Ancient China exhibit - black pottery cauldron.jpg|thumb|河姆渡文化時期の黒陶]]
[[画像:Mimic Archaeological Site of Hemudu Site.jpg|thumb|河姆渡遺跡の発掘現場]]
'''河姆渡文化'''（かぼとぶんか、{{ピン音|Hémŭdù Wénhuà}}）は、[[中国]][[浙江省]]に[[紀元前5000年]]頃-[[紀元前4500年]]頃にかけて存在した[[新石器時代]]の[[文化]]。[[杭州湾]]南岸から[[舟山群島]]にかけての地域（現在の[[浙江省]]東部、[[寧波市]]から[[舟山市]]）に広がっていた。[[余姚市]]の{{仮リンク|河姆渡鎮|zh|河姆渡镇}}の河姆渡遺跡から発見されたことから、河姆渡文化とよばれる。
河姆渡遺跡は[[1973年]]に発見され、1973年から[[1974年|74年]]と[[1977年]]から[[1978年|78年]]の2回にわたり[[発掘]]作業が行われた。水稲の[[籾|モミ]]が大量に発見されたため、[[人工]]的かつ大規模に'''[[イネ|稲]]の[[栽培]]'''が行われていたことが明らかになった。これは世界でも最古の稲栽培の例である。稲のほかにも、[[ヒョウタン]]、[[ヒシ]]、[[ナツメ]]、[[ハス]]、[[ドングリ]]、[[豆]]などの[[植物]]が遺跡から発見されている。その他[[ヒツジ]]、[[シカ]]、[[トラ]]、[[クマ]]、[[サル]]などの[[野生動物]]や[[魚類|魚]]などの[[水生生物]]、[[ブタ]]、[[イヌ]]、[[スイギュウ]]などの[[家畜]]も発見された。
遺跡からは干欄式建築（[[高床式]][[住居]]）が数多く発見されている。遺物のなかでは[[石器]]は比較的少なく、[[石斧]]など[[工具]]として使われた[[磨製石器]]や[[装飾品]]として使われたものが発見されている。[[木器]]や骨器は多く発見された。その中の「木雕魚」は中国最古の[[木製]]装飾物である。また木でできた柄のついた[[肩甲骨]]製の耜（シ、[[鋤|すき]]、[[田]]を耕す道具）や[[刀]]、[[銛]]、[[弓矢]]、[[紡錘]]や[[針]]など大量の紡織用の[[道具]]、骨でできた[[笛]]や木の[[太鼓]]も発見された。河姆渡では中国国内では最古の[[漆器]]も発見された。[[陶器]]は黒陶、紅陶、紅灰陶など1000度前後の比較的高い温度で焼いたものが見られ、一定の技術的水準にあったことを示している。[[幾何学]][[模様]]や植物紋、[[縄文]]などが刻まれており、中には[[ヒト|人]][[頭]]をかたどったものや[[船]]をかたどった土器もある。
河姆渡文化は、[[太湖]]周辺から杭州湾北部に分布した[[馬家浜文化]]（ばかほうぶんか）とほぼ同時期にあたり、異なった文化が互いに影響しあいながら共存していたと見られる。河姆渡遺跡には近くを流れる姚江が2回大きな[[水害|洪水]]を起こし流路を変えた跡や、洪水で[[塩水]]が田を浸した跡などがあり、こうした[[災害]]から遺跡が放棄されたと考えられる。
[[微生物]]や[[花粉]]などの分析から、河姆渡文化は[[完新世の気候最温暖期]]の最中に栄えたと見られる。杭州湾付近の[[海面]]水位の[[研究]]結果では、今から7000年から5000年前までは海面は低い位置で安定していたが、今から5000年から3900年前には頻繁に氾濫していた。高床式の住居も、頻繁な[[雨]]など高温多湿の[[気候]]に対するものであった。
== 関連項目 ==
* [[凌家灘文化]]
== ギャラリー ==
<gallery>
Image:Neolithic reed mat, Hemudu Culture, Zhejiang, 1974.jpg|手織りの敷物。1974年に発見された。<br />（中国国家博物館・北京）
Image:Butterfly-shaped ivory vessel with the pattern of two birds facing the sun(Neolithic) in Zhejiang Museum.JPG|太陽に向かう2羽の鳥が描かれた象牙の容器。<br />（浙江省博物館）
Image:Paddle-shaped ivory phoenix, Hemudu Culture.jpg|櫂の形をした象牙の鳳凰。余姚市で発見された。（紀元前5200年〜4200年頃）
Image:Charcoal-Mixed Black Pottery Jar with Two Ears.jpg|木炭の混じった黒陶の瓶。<br />（紀元前4800年頃・上海博物館）
Image:Cauldron Hemudu Culture.JPG|黒陶の大釜。<br />（上海博物館）
Image:Pottery stove from the Hemudu culture(Neolithic) in Zhejiang Museum.JPG|陶器の簡易式[[竈]]。1977年に発見された。<br />（浙江省博物館）
Image:Red lacquered bowl from the Hemudu culture(Neolithic) in Zhejiang Museum.JPG|赤い漆の塗られたお椀。<br />（浙江省博物館）
Image:Neolithic pottery pig, Hemudu Culture, Zhejiang, 1974.jpg|陶器の豚。<br />（中国国家博物館・北京）
Image:Neolithic bone whistles, Hemudu Culture, Zhejiang, 1974.jpg|骨の笛。<br />（中国国家博物館・北京）
</gallery>
== 脚注 ==
<references />
== 外部リンク ==
* [http://abc0120.net/words/abc2007031803.html 河姆渡文化とは - 意味・解説 ： 考古用語辞典 Archeology-Words]
{{coord|29.9642|N|121.3444|E|region:CN-33_type:landmark_source:dewiki|display=title}}
== 参照 ==
{{DEFAULTSORT:かほとふんか}}
[[Category:中国神話]]
[[Category:遺跡]]
[[Category:鳥]]
[[Category:豚]]
[[画像:CMOC Treasures of Ancient China exhibit - black pottery cauldron.jpg|thumb|河姆渡文化時期の黒陶]]
[[画像:Mimic Archaeological Site of Hemudu Site.jpg|thumb|河姆渡遺跡の発掘現場]]
'''河姆渡文化'''（かぼとぶんか、{{ピン音|Hémŭdù Wénhuà}}）は、[[中国]][[浙江省]]に[[紀元前5000年]]頃-[[紀元前4500年]]頃にかけて存在した[[新石器時代]]の[[文化]]。[[杭州湾]]南岸から[[舟山群島]]にかけての地域（現在の[[浙江省]]東部、[[寧波市]]から[[舟山市]]）に広がっていた。[[余姚市]]の{{仮リンク|河姆渡鎮|zh|河姆渡镇}}の河姆渡遺跡から発見されたことから、河姆渡文化とよばれる。
河姆渡遺跡は[[1973年]]に発見され、1973年から[[1974年|74年]]と[[1977年]]から[[1978年|78年]]の2回にわたり[[発掘]]作業が行われた。水稲の[[籾|モミ]]が大量に発見されたため、[[人工]]的かつ大規模に'''[[イネ|稲]]の[[栽培]]'''が行われていたことが明らかになった。これは世界でも最古の稲栽培の例である。稲のほかにも、[[ヒョウタン]]、[[ヒシ]]、[[ナツメ]]、[[ハス]]、[[ドングリ]]、[[豆]]などの[[植物]]が遺跡から発見されている。その他[[ヒツジ]]、[[シカ]]、[[トラ]]、[[クマ]]、[[サル]]などの[[野生動物]]や[[魚類|魚]]などの[[水生生物]]、[[ブタ]]、[[イヌ]]、[[スイギュウ]]などの[[家畜]]も発見された。
遺跡からは干欄式建築（[[高床式]][[住居]]）が数多く発見されている。遺物のなかでは[[石器]]は比較的少なく、[[石斧]]など[[工具]]として使われた[[磨製石器]]や[[装飾品]]として使われたものが発見されている。[[木器]]や骨器は多く発見された。その中の「木雕魚」は中国最古の[[木製]]装飾物である。また木でできた柄のついた[[肩甲骨]]製の耜（シ、[[鋤|すき]]、[[田]]を耕す道具）や[[刀]]、[[銛]]、[[弓矢]]、[[紡錘]]や[[針]]など大量の紡織用の[[道具]]、骨でできた[[笛]]や木の[[太鼓]]も発見された。河姆渡では中国国内では最古の[[漆器]]も発見された。[[陶器]]は黒陶、紅陶、紅灰陶など1000度前後の比較的高い温度で焼いたものが見られ、一定の技術的水準にあったことを示している。[[幾何学]][[模様]]や植物紋、[[縄文]]などが刻まれており、中には[[ヒト|人]][[頭]]をかたどったものや[[船]]をかたどった土器もある。
河姆渡文化は、[[太湖]]周辺から杭州湾北部に分布した[[馬家浜文化]]（ばかほうぶんか）とほぼ同時期にあたり、異なった文化が互いに影響しあいながら共存していたと見られる。河姆渡遺跡には近くを流れる姚江が2回大きな[[水害|洪水]]を起こし流路を変えた跡や、洪水で[[塩水]]が田を浸した跡などがあり、こうした[[災害]]から遺跡が放棄されたと考えられる。
[[微生物]]や[[花粉]]などの分析から、河姆渡文化は[[完新世の気候最温暖期]]の最中に栄えたと見られる。杭州湾付近の[[海面]]水位の[[研究]]結果では、今から7000年から5000年前までは海面は低い位置で安定していたが、今から5000年から3900年前には頻繁に氾濫していた。高床式の住居も、頻繁な[[雨]]など高温多湿の[[気候]]に対するものであった。
== 関連項目 ==
* [[凌家灘文化]]
== ギャラリー ==
<gallery>
Image:Neolithic reed mat, Hemudu Culture, Zhejiang, 1974.jpg|手織りの敷物。1974年に発見された。<br />（中国国家博物館・北京）
Image:Butterfly-shaped ivory vessel with the pattern of two birds facing the sun(Neolithic) in Zhejiang Museum.JPG|太陽に向かう2羽の鳥が描かれた象牙の容器。<br />（浙江省博物館）
Image:Paddle-shaped ivory phoenix, Hemudu Culture.jpg|櫂の形をした象牙の鳳凰。余姚市で発見された。（紀元前5200年〜4200年頃）
Image:Charcoal-Mixed Black Pottery Jar with Two Ears.jpg|木炭の混じった黒陶の瓶。<br />（紀元前4800年頃・上海博物館）
Image:Cauldron Hemudu Culture.JPG|黒陶の大釜。<br />（上海博物館）
Image:Pottery stove from the Hemudu culture(Neolithic) in Zhejiang Museum.JPG|陶器の簡易式[[竈]]。1977年に発見された。<br />（浙江省博物館）
Image:Red lacquered bowl from the Hemudu culture(Neolithic) in Zhejiang Museum.JPG|赤い漆の塗られたお椀。<br />（浙江省博物館）
Image:Neolithic pottery pig, Hemudu Culture, Zhejiang, 1974.jpg|陶器の豚。<br />（中国国家博物館・北京）
Image:Neolithic bone whistles, Hemudu Culture, Zhejiang, 1974.jpg|骨の笛。<br />（中国国家博物館・北京）
</gallery>
== 脚注 ==
<references />
== 外部リンク ==
* [http://abc0120.net/words/abc2007031803.html 河姆渡文化とは - 意味・解説 ： 考古用語辞典 Archeology-Words]
{{coord|29.9642|N|121.3444|E|region:CN-33_type:landmark_source:dewiki|display=title}}
== 参照 ==
{{DEFAULTSORT:かほとふんか}}
[[Category:中国神話]]
[[Category:遺跡]]
[[Category:鳥]]
[[Category:豚]]
