古くは赤米で炊いたご飯が赤飯であったが、現在は少量のアズキ入りのおこわまたはもち米の飯が、一部地域を除いて、最も一般的な赤飯となっている。ただし、小豆は水に浸して戻すための浸漬時間を長くするほど加熱中に割れる「胴切れ」が起きやすくなる<ref>https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/06/13/1306691_04.pdf, 第3章 調理室における衛生管理&調理技術マニュアル, 文部科学省 , 2020-06-06</ref>。関東地方などでは「切腹に通じる」として武家では避けられ、赤飯に小豆ではなく皮が破れにくいササゲを用いる地域もある<ref>https://www.maff.go.jp/tokai/seisan/shinko/daizu/hyakka/sasage.html, ささげ, 農林水産省東海農政局 , 2020-06-06</ref>。
また、祝事の席で食す料理の一つに白米と小豆で作った[[小豆粥]](あづきがゆ)がある<ref name="小正月">小豆粥はいつ食べる?[[小豆粥]]はいつ食べる?, https://www.olive-hitomawashi.com/column/2021/01/post-13114.htm, ディライトクリエイション, 2021/1/15, 2021/12/31</ref>。'''日本では'''1月15日(小正月)に邪気を払い、一年の健康を願って、小豆粥を食する風習が年中行事として残る。1月15日(小正月)に邪気を払い、一年の健康を願って、[[小豆粥]]を食する風習が年中行事として残る。
==== 菓子類 ====
種子は低脂質で炭水化物が多く、他の豆類同様に高蛋白で食物繊維が豊富であり、無機質やビタミンも多く含む。約20%は[タンパク質で栄養価が高く、カリウムや亜鉛などのミネラルも豊富である。ビタミンB1が豊富であるが、餡等にすると激減する<ref>https://kotobank.jp/word/アズキ-692347#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89.E3.83.97.E3.83.A9.E3.82.B9, アズキとは, 2019-5-24, 食の医学館, コトバンク, 朝日新聞社</ref>。
赤い品種の皮に含まれる紫色[[色素]]は、歴史的に[[アントシアニン]]であると信じられていたが、2019年にこの紫色色素として[[シアニジン]]と[[カテキン]]が縮環した[[疎水性]]物質カテキノピラノシアニジン類が発見された赤い品種の皮に含まれる紫色色素は、歴史的にアントシアニンであると信じられていたが、2019年にこの紫色色素としてシアニジンとカテキンが縮環した疎水性物質カテキノピラノシアニジン類が発見された<ref name="YoshidaNagai2019">{{cite journal|last1=Yoshida|first1=Kumi|last2=, Nagai|first2=Nobukazu|last3=, Ichikawa|first3=Yoshiki|last4=, Goto|first4=Miki|last5=, Kazuma|first5=Kohei|last6=, Oyama|first6=Kin-ichi|last7=, Koga|first7=Kazushi|last8=, Hashimoto|first8=Masaru|last9=, Iuchi|first9=Satoru|last10=, Takaya|first10=Yoshiaki|last11=, Kondo|first11=Tadao|title=, Structure of two purple pigments, catechiopyranocyanidins A and B from the seed-coat of the small red bean, Vigna angularis|journal=[[Scientific Reports|, Sci. Rep.]]|volume=9|, volume9, issue=:1|year=, 2019|, doi=:10.1038/s41598-018-37641-0}}</ref>。
* [[サポニン]]による鎮咳作用や[[タンパク質]]、ミネラルの作用を利用した[[薬膳]]にも欠かせない素材の一つである。サポニンによる鎮咳作用やタンパク質、ミネラルの作用を利用した薬膳にも欠かせない素材の一つである。
* アズキのサポニンには、[[α-グルコシダーゼ]]阻害作用があり、[[血糖値]]を抑制する効果がある。<ref>齋藤優介, 西繁典, 小疇浩 ほか「[https://doi.org/10.3136/nskkk.54.563 豆類ポリフェノールの抗酸化活性ならびにα-アミラーゼおよびα-グルコシダーゼ阻害活性]」『日本食品科学工学会誌』2007年 54巻 12号 p.563-567, {{doi|10.3136/nskkk.54.563}}, 10.3136/nskkk.54.563</ref>(詳細は[[豆]]を参照のこと)。
* アズキの[[フラボノイド]]類や[[ポリフェノール]]には[[ビタミンC]]や[[抗酸化剤]]である[[BHA]]と同程度の[[抗酸化物質|抗酸化作用]]を示した<ref>堀由美子, 村社知美, 福村基徳 ほか「[https://doi.org/10.4327/jsnfs.62.3 アズキ熱水抽出物 (アズキ煮汁) の成分とその抗酸化能]」『日本栄養・食糧学会誌』2008年 62巻 1号 p.3-11, {{doi|10.4327/jsnfs.62.3}}</ref>。抗酸化能や[[肝臓]]の保護作用も認められている<ref>小嶋道之, 山下慎司, 西繁典 ほか「[https://doi.org/10.3136/nskkk.53.386 小豆ポリフェノールの生体内抗酸化活性と肝臓保護作用]」『日本食品科学工学会誌』2006年 53巻 7号 p.386-392, {{doi|10.3136/nskkk.53.386}}, 日本食品科学工学会 </ref>。アズキは最も抗酸化能が高い食品の一つである<ref>
== 博物館施設 ==
* [[あずきミュージアム]]
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Notelist2}}
=== 出典 ===
{{Reflist|30em}}
==関連項目==
{{ウィキポータルリンク|食|[[画像:2013 09 10 Tomate.jpg|50px|Portal:食]]}}{{Commons&cat|Vigna angularis}}{{wikispecies|Vigna angularis}}* [[美方大納言小豆小豆粥]] - アズキの一種
* [[小豆洗い]] - 妖怪の名前
* [[小豆色]] - アズキの実の色
* 甲元眞之:「[https://hdl.handle.net/2298/22905 稲作の伝来]」 『青驪』 2巻, 2005-7-15 p.37-40, 熊本大学
{{Normdaten}}== 参照 ==
{{DEFAULTSORT:あすき}}
[[Category:アズキ|*]]
[[Category:日本神話]]
[[Category:植物]]