朝鮮の「瘤取り爺」も多数の説話群をなしている<ref>崔仁鶴(チェ・インハク)<!-- 최인학-->『韓国昔話の研究』にて「476 瘤取り爺」という型に分類される。11話を列挙</ref><ref name="kawamori">川森博司「[https://rekihaku.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=486&item_no=1&page_id=13&block_id=41 日本昔話における対立の構造:隣モチーフを中心に]」『国立歴史民俗博物館研究報告』第32号、国立歴史民俗博物館、1991年3月、 1-21頁、 doi:10.15024/00000469、 ISSN 02867400、 NAID 120005747802。</ref><ref name="oshima-p302" />。高橋亨が訳した「瘤取」の例があるが、最初の老爺は、自分の美声のもとは頬の瘤であると妖怪(トッケビ)を騙して売り払い、二番目の老爺も歌唱力はあったものの、売られた瘤には効果がないと返品されて瘤が増えてしまう<ref name="takahashi-korean-kobutori">高橋, 亨「瘤取」『[https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/993653/9 朝鮮の物語集]』日韓書房、京城、1910年、1-5頁。</ref>。他にも崔仁鶴(チェ・インハク)百選の「こぶとり爺」がある<ref>崔, 1974, p55</ref>。
ハングル文字では「ホクッテン・イヤギ」({{Korean|hangul={{linktext|혹|뗀|이야기}}ハングル文字では「ホクッテン・イヤギ」(혹뗀이야기<!--혹뗀이야기-->|hanja=|mr=|rr=Hogtten-iyagi|labels=no}}、「瘤を取られた話」の意)の題名で1923年版の『普通学校朝鮮語読本』に掲載されている{{efn2|{{Korean|hangul=<ref>보통학교조선어독본|hanja=, 普通學校朝鮮語讀本|mr=, Potʻong hakkyo Chosŏnŏ tokpon |rr=, Botong hakgyo joseoneo dokbon}}.}}</ref><ref name="hayashi" >林i, 鎭代 (2011-03-31). [https://kuins.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=322&item_no=1&page_id=13&block_id=17 象徴としての"鬼"と"トッケビ" -子どもに語る昔話]. 30</ref><ref name="NMKCH" />。これは日本の支配下において“[[朝鮮総督府http://www.much.go.kr/L/DCJQgU5gzp.do An Audible Witness to History]]から支給されたものであるが、トッケビの研究者である[[中央大学校]]の金鐘大(キム・ジョンデ)”. National Museum of Korean Contemporary History (2019年). 2020年4月29日閲覧。</ref>。これは日本の支配下において朝鮮総督府から支給されたものであるが、トッケビの研究者である中央大学校の金鐘大(キム・ジョンデ)<!--김종대-->などは、この物語を朝鮮に伝わる民話と認めず、日本の瘤取りの翻案と認識している<ref name="kim_jong-dae2017" >Kim, Jong-dae (2017年4月5日). “Dokkaebi: The Goblins of Korean Myth”. 2020年4月29日閲覧。</ref>。
しかし朴美暻(パク・ミギョン)は、すでに「ホック・リーと小人たち」という瘤取り譚が、[[アンドリュー・ラング]]編『みどりいろの童話集』(1892年)に所収されており、これを朝鮮民話とみるなら、統治以前に朝鮮で成立していたことになると指摘する。ラングは童話を中国語からの訳とし、背景も中国になっているが、「ホク」が朝鮮語で「瘤」であることから、朝鮮の物語であることが濃厚と朴はみているしかし朴美暻(パク・ミギョン)は、すでに「ホック・リーと小人たち」という瘤取り譚が、アンドリュー・ラング編『みどりいろの童話集』(1892年)に所収されており、これを朝鮮民話とみるなら、統治以前に朝鮮で成立していたことになると指摘する。ラングは童話を中国語からの訳とし、背景も中国になっているが、「ホク」が朝鮮語で「瘤」であることから、朝鮮の物語であることが濃厚と朴はみている<ref name="bak-mikyung2014" >Bak, Mikyung (2014). [http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.968.2127&rep=rep1&type=pdf The Folktale “Hokpuri Yongkam” and the Visual Representation of the Korean Dokkaebi]. 1. 231-236; pdf@Semantic Scholar</ref><ref name="bak-mikyung2015" >朴, 美暻 (24 September 2015). ドッケビと韓国の視覚文化 20世紀、韓国の大衆文化におけるドッケビの視覚イメージの形成と定着過程 (Ph. D.). 京都大学. doi:[https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/202653 10.14989/doctor.k19250]。 (要旨)</ref>。
==== 西洋の類話 ====