魔法の大釜
ナビゲーションに移動
検索に移動
民話や伝承では、食物を際限なく発生させる「魔法のアイテム」が登場することがある。これを「魔法の大釜」あるいはそれに類するアイテムとして纏める。「魔法の大釜」として顕著なものはケルト神話の神ダグザの持ち物である「決して空にならない大釜(coire ansic)」がある。「尽きせぬ食料」は直接的な「豊穣」の象徴である。神話の上では「最高神の持ち物」に相応しい、とされたのであろう。
「魔法の大釜」系のアイテムは、貴重な品であるため、悪者から狙われることがままある。その際には「護衛」を発生させるアイテムも共に入手する場合がある。
おそらくアイテムの起源は、伏羲(ヒョウタン)から作られた器、縁起が良いとされる食器類のことであると考える。伏羲が食物の豊穣をもたらす神と考えられていたのであろう。
「魔法の大釜」系アイテムが登場する民話・伝承[編集]
テーブルクロス系[編集]
ヨーロッパの民間伝承では、「大釜」の代わりにテーブルクロス類が登場することが多いように感じる。
- つむじ風の贈り物:テーブルクロス:ベラルーシ共和国。風の精霊(風神)より賠償品として授かる。
- 生命の水、美の水、青春の本:ハンカチ:ドイツ
- 豆よ、真っ二つに切ってやるぞ:テーブルクロス:レートロマン
護衛付きの物語[編集]
関連項目[編集]
参考文献[編集]
- ソヴィエト諸民族民話集、エム・ブラートフ編、未来社、1955、p35-43