「瀬織津姫」の版間の差分
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=== 天照大神の荒魂としての瀬織津姫を祭神とする神社 === | === 天照大神の荒魂としての瀬織津姫を祭神とする神社 === | ||
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== その他 == | == その他 == | ||
平成27年(2015年)10月27日現在、「瀬織津姫」の神名は、個人の経営する民間企業(有限会社ヤンズ)によって商標登録されている(登録番号第5415463号)。神の名、またはそこから派生した語の商標登録として「アマテラス」「天照」「スサノオ」「ゼウス」「ガネーシャ」などが多数あるが、そのほとんどが商品・役務の指定を自社の製品・サービスにて使用する最低限の範囲に留めているのに対して、「瀬織津姫」にかかる指定が広範囲な43項目に対してされていることは、前例のない極めて異例のことである。 | 平成27年(2015年)10月27日現在、「瀬織津姫」の神名は、個人の経営する民間企業(有限会社ヤンズ)によって商標登録されている(登録番号第5415463号)。神の名、またはそこから派生した語の商標登録として「アマテラス」「天照」「スサノオ」「ゼウス」「ガネーシャ」などが多数あるが、そのほとんどが商品・役務の指定を自社の製品・サービスにて使用する最低限の範囲に留めているのに対して、「瀬織津姫」にかかる指定が広範囲な43項目に対してされていることは、前例のない極めて異例のことである。 | ||
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+ | 織女であって、直接的に「死ぬ女神」とはされていないが、水に関する女神でもあるので、水神に対する[[人身御供]]の要素も少々うかがわれる。高句麗の[[柳花夫人]]と新羅の[[娑蘇夫人]]を足して2で割ったような女神であると感じる。これが[[鈴鹿御前]]になると、「'''二人の夫を持つ二面性のある女神'''」としての性質が更に強まる。[[織女]]であるので、[[西王母型女神]]とはするが、[[天照大御神]]よりは地位の低い女神であると思う。[[天照大御神]]を民間伝承化して、より[[嫦娥]]に近い女神に移していくための過渡的な女神であると考える。 | ||
==関連項目 == | ==関連項目 == | ||
* [[天照大神]]:瀬織津姫の和魂か。 | * [[天照大神]]:瀬織津姫の和魂か。 | ||
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+ | * [[織女]]:瀬織津姫は織女の一種である。 | ||
* [[鈴鹿御前]]:鈴鹿山では瀬織津姫と同一視されているようである。伝承上の[[坂上田村麻呂伝説|坂上田村麻呂]]の配偶神。 | * [[鈴鹿御前]]:鈴鹿山では瀬織津姫と同一視されているようである。伝承上の[[坂上田村麻呂伝説|坂上田村麻呂]]の配偶神。 | ||
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2022年12月4日 (日) 09:34時点における最新版
瀬織津姫(せおりつひめ)は、神道の大祓詞に登場する神である。瀬織津比咩・瀬織津比売・瀬織津媛とも表記される。古事記・日本書紀には記されていない神名である。
概要[編集]
水神や祓神、瀧神、川神である。九州以南では海の神ともされる。祓戸四神一柱で祓い浄めの女神。「人の穢れを早川の瀬で浄める」とあり、これは治水神としての特性である[1]。
『倭姫命世記』『天照坐伊勢二所皇太神宮御鎮座次第記』『伊勢二所皇太神宮御鎮座伝記』『中臣祓訓解』においては、伊勢神宮内宮別宮荒祭宮の祭神の別名が「瀬織津姫」であると記述される。なお、荒祭宮は、かつては正宮に位置していたと推定される。伊勢神宮公式の由緒書きに、「その御魂をこのように二宮に並べてお祭りするのは、皇大神宮に天照大神を、同別宮に天照大神の荒御魂を奉祀する姿の古い形と言われています。」 と記されている。このとおりであれば、正宮は、式年遷宮のたびに位置を替えるのではなく、常に東に位置する正宮は天照大神、西に位置する正宮は瀬織津姫を祀っていたこととなる。
関連する神[編集]
饒速日命(にぎはやひのみこと)との関連もあると言われる。また、瀬織津姫は天照大御神と関係があり、天照大神の荒御魂(撞賢木厳之御魂天疎向津媛命(つきさかきいつのみたまあまさかるむかつひめ))とされることもある。「西宮」の地名由来の大社である廣田神社(兵庫県西宮市)は、天照大神荒御魂を主祭神としているが、戦前の由緒書きには、瀬織津姫を主祭神とすることが明確に記されていた。御神体の神鏡は、元は宮中の賢所に祀られていたのだが、武内宿禰・神功皇后の御代に 廣田神社へ遷した ことが、廣田神社由緒書きに記されている。この時期に神社祭祀に大きな変更が加えられた可能性がある。天照大神との関わりは、謎が多い。
その他では宇治の橋姫神社では橋姫と習合(同一視)されている。
祇園祭鈴鹿山の御神体は鈴鹿権現として、能面をつけ、金の烏帽子をかぶり長刀と中啓を持つ瀬織津姫を祀る。伊勢の鈴鹿山で人々を苦しめる悪鬼を退治した鈴鹿権現の説話に基づく。
熊野神社を遡り調べると熊野権現は瀬織津姫なりという説がある。大和政権がエミシ征伐の際、熊野権現を守り神とし北へ向かった。制圧した後、気仙沼市唐桑町に瀬織津姫神社、熊野神社などが鎮座した。東日本大震災の津波により流されたが、現在は再建されている。
瀬織津姫を祭神とする神社[編集]
- 早池峰神社(岩手県遠野市、花巻市大迫町他)
- 瀧澤神社(宮城県仙台市青葉区本町2-11-7)
- 宇奈己呂和気神社(福島県郡山市)
- 日比谷神社(東京都港区)
- 小野神社(東京都多摩市)武蔵国の一之宮。
- 小野神社(東京都府中市)
- 瀧川神社(静岡県三島市)
- 瀬織津姫神社(石川県金沢市)
- 池宮神社(静岡県御前崎市桜ヶ池)
- 槻神社(愛知県北設楽郡東栄町)
- 片山神社(三重県亀山市)
- 佐久奈度神社(滋賀県大津市)天智天皇の勅願により創建。
- 建水分神社(大阪府南河内郡千早赤阪村)
- 井関三神社(兵庫県たつの市)
- 六甲比命神社(兵庫県神戸市)巨大な磐座をご神体とし縄文時代に成立したとの説があり深い歴史を誇る。
- 佐久奈止神社(長崎県西海市)
- 速川神社 (西都市)(宮崎県西都市)
天照大神の荒魂としての瀬織津姫を祭神とする神社[編集]
- 伊勢神宮(三重県伊勢市)
- 御霊神社(大阪府大阪市中央区)
- 山口大神宮(山口県山口市)
- 廣田神社(兵庫県西宮市大社町)
- 朝宮神社(徳島県名東郡佐那河内村)
- 和布刈神社(福岡県北九州市門司区)
その他[編集]
平成27年(2015年)10月27日現在、「瀬織津姫」の神名は、個人の経営する民間企業(有限会社ヤンズ)によって商標登録されている(登録番号第5415463号)。神の名、またはそこから派生した語の商標登録として「アマテラス」「天照」「スサノオ」「ゼウス」「ガネーシャ」などが多数あるが、そのほとんどが商品・役務の指定を自社の製品・サービスにて使用する最低限の範囲に留めているのに対して、「瀬織津姫」にかかる指定が広範囲な43項目に対してされていることは、前例のない極めて異例のことである。
私的解説[編集]
織女であって、直接的に「死ぬ女神」とはされていないが、水に関する女神でもあるので、水神に対する人身御供の要素も少々うかがわれる。高句麗の柳花夫人と新羅の娑蘇夫人を足して2で割ったような女神であると感じる。これが鈴鹿御前になると、「二人の夫を持つ二面性のある女神」としての性質が更に強まる。織女であるので、西王母型女神とはするが、天照大御神よりは地位の低い女神であると思う。天照大御神を民間伝承化して、より嫦娥に近い女神に移していくための過渡的な女神であると考える。
関連項目[編集]
参照[編集]
- ↑ 日本神話や外来神に登場する多くの水神の特徴とも一致する。日本神話では龗神や闇罔象神等が、外来神では吉祥天・辯才天がこの特徴を持ち合わせている。