「ヴァーユ」の版間の差分

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* Wikipedia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%A6 ヴァーユ](最終閲覧日:24-12-30)
 
* {{Cite book |和書 |author=稲葉義明ほか |others=[[山北篤]]監修 |title=西洋神名事典 |publisher=[[新紀元社]] |series=[[Truth In Fantasy]]事典シリーズ 4 |date=1999-11 |isbn=978-4-88317-342-6 |ref= }}
 
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* {{Cite book |和書 |author=沖田瑞穂 |editor=松村一男他 |title=神の文化史事典 |publisher=[[白水社]] |date=2013-02 |chapter=ヴァーユ |pages=100-101 |isbn=978-4-560-08265-2 |ref=神の文化史事典 }}
 
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2024年12月30日 (月) 05:55時点における版

ヴァーユ(वायु, Vāyu、ワーユとも)はインド神話における風の神[1][2]。その名は「風」の意[1]。アニラ(Anila、「風」の意)[1]、マルト(Marut、「風」の意)[1]、ガンダヴァハ(Gandhavaha、「香を運ぶ者」の意)[1]、パヴァナ、プラーナとも呼ばれる。

解説

『リグ・ヴェーダ』の「プルシャの歌」(X・90・13)によれば、ヴァーユは原人プルシャの生気(プラーナ)から生まれたという[3][4][5]。その速さはしばしば駿馬と比喩される。ヴァーユが乗るのは2頭の赤毛の馬が牽く乗る車で、その車には御者としてインドラ神も乗ることがあるという[2][4]

ヴァーユはインドラ神と密接に結びつき、インドラに並ぶ神だとされている[2]。三界(天・空・地)のうち、空界をインドラとともに占める。『リグ・ヴェーダ』にはヴァーユの他にもヴァータという風神が登場しているが、ヴァーユのほうがより擬人化が進み、讃歌の数も多い。イランにおける風神ワーユにあたる[6]。『マハーバーラタ』の英雄ビーマや、『ラーマーヤナ』の猿将ハヌマーンはヴァーユの息子とされる[7]

時代が下ると、インドラら他の神々と共に8つの方角に配され、ヴァーユは北西の守護神となった[2][8]。また、ヴァータと共に[2]仏教に取り入れられて風天となった[1][2]。ゾロアスター教においては、ワーユはインドラと共にダエーワ(悪魔)とみなされた[9]

また、ヴァーユはインド哲学の五大要素(パンチャマハーブータ)の一つであり、その意味は「風」、「空気」あるいは「気」である。

ヴァーユに由来する名称

参考文献

関連項目

脚注

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 『インド曼陀羅大陸』 131、244頁。
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 『神の文化史事典』 100頁。
  3. 『神の文化史事典』 100-101頁。
  4. 4.0 4.1 『インド神話伝説辞典』 66頁。
  5. 「リグ・ヴェーダの讃歌」102頁。(プルシャ(原人)の歌(10・90))"...生気より風生じたり。"
  6. 『西洋神名事典』258頁。
  7. 『神の文化史事典』 101頁。
  8. 『インド神話伝説辞典』 67頁。
  9. ミルチャ・エリアーデ, 松村一男訳, 世界宗教史2 - 石器時代からエレウシスの密儀まで(下), 筑摩書房, ちくま学芸文庫, date:2000-04 , isbn:978-4-480-08562-7, 第13章 105 アケメネス朝の宗教, 213頁