グリムは、「私たちと国境を接するすべての国々は、聖書のpaschaをそのまま使用している。ウルフィラスでさえ、𐍀𐌰𐍃𐌺𐌰でなく𐌰𐌿𐍃𐍄𐍂𐍉を書いているが、彼はこの言葉を知っていたはずだ。」と述べている。グリムは、古高ドイツ語の副詞ôstarが、古ノルド語のaustrと同様に「昇る太陽に向かう動きを表す」と詳述し、アングロサクソンのēastorやゴート語の*𐌰𐌿𐍃𐍄𐍂(*áustr)も可能性があると述べている。グリムは、これらの用語を同じラテン語のausterと比較し、女神の信仰は古ノルド語のaustraを中心としていたのではないか、あるいはキリスト教化の頃にはすでに女神信仰は消滅していたのではないかと論じている<ref name=GRIMM290-291>Grimm (1882:290—291).</ref>。
グリムは、古ノルドの散文エッダ書『ギルファギニング』に、アウストリという男性の存在が記されていることを指摘し、それを「光の精霊」と表現している。