ドワーフ

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ドワーフ(dwarf、dwˈɔɚf、Zwerg、dvergr)は、人間よりも少し背丈の小さい伝説上の種族。民話、神話、童話、ファンタジー作品などに登場することが多い。高度な鍛冶や工芸技能をもつとされており、外観は男女共に背丈が低いものの力強く屈強で、特に男性はその多くで長い髭をたくわえているとされる。

ドワーフ小人矮人侏儒、あるいは単に小人と訳されることもある。

語源[編集]

ゲルマン語派において、「とても背の低い人間」「小さきもの」を表す[1][2]。この語の同根語]]として、歴史的に古フリジア語:dwerch、古ザクセン語:dwerg、古高ドイツ語:twerg、ドイツ語:Zwerg、古ノルド語:dvergrなどがあり、これらをもとにゲルマン祖語の語形*dwerazが再構されている。さらにインド・ヨーロッパ祖語の語形*dhwergwhosも再構されているものの、ゲルマン語派以外の言語では類する単語は見つかっておらず、この語彙のない言語(ロマンス諸語など)では意味的に相当する語(フランス語:nain、イタリア語:nanoなど)が当てられる。

管理人の主観[編集]

ドヴェルグ(dvergr)の語源は、ダエーワ(daeva)とか、それに類する言葉ではいけないのだろうか??  

北欧におけるドワーフ[編集]

北欧神話には闇の妖精ドヴェルグがいる。太古の巨人ユミル(Ymir)の死体(=大地)から生じた。生まれた当時はうじ虫だったが、神々の決定により人に似た姿と知性を与えられる。その後も地中を好み、岩穴で暮らす。彼らは信仰の対象ではなく、しばしば神々と対立する立場で登場するが、対価に応じて神々の象徴となる魔力のある武器や宝の制作をする優れた匠としても描かれる。ドヴェルグは太陽の光を浴びると石になる、もしくは体が弾け飛んで死ぬといわれる。

現在残されている資料では地に住まう闇のエルフ、デックアールヴ(døkkálfar)と共通する部分も見られ、古エッダの「巫女の予言(Völuspá)」には名前の接尾に"-álfar"をもつドヴェルグも登場する。

ドゥエルガルは背が低く、足が短くて手が長く、直立すると手がほとんど地面につく、とされる。彼らは金、銀、鉄などの冶金術に優れ、様々な魔法のアイテムを作り出す。彼らが製作物を好意でプレゼントしてくれると、それらはとても役に立つ。しかし、彼らから腕ずくで強奪して手に入れると、呪われて災厄につきまとわれる。[3]

ドイツにおけるドワーフ[編集]

『グリム童話』に収載されたドイツ民話・白雪姫に登場する「7人の小人」はドイツ語では「sieben Zwerge」といい、つまりドワーフである[4]

民間伝承の中の妖精ドワーフは更に奇怪な姿をしており、その姿は醜く、老人のような皮膚を持ち、立った姿勢のままで腕が地面に付くほど長いとも言われる。3歳で成人し、7歳で老人になるといわれる。また、女性が存在しない為、新しいドワーフは石から作られるともいわれる。

ドイツの伝承では、ドワーフはキリスト教を受け入れ、善行が彼らの性格のおもな特徴の一つとなっている。ただし、赤ん坊をさらう等の悪さもするようである。またドワーフの持つ石には、持ち歩く人の姿を見えなくする[5]ものがある[6]

ドワーフが登場する民話・伝承等[編集]

北欧[編集]

フランス・叙事詩[編集]

ドイツ・叙事詩[編集]

ドイツ・伝承[編集]

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • Wikipedia:ドワーフ(最終閲覧日:2022-03-13)
    • 安田均 , グループSNE, モンスター・コレクション , 改訂版 , 1996-06 , 富士見書房, 東京, 富士見ドラゴンブック, isbn=4-8291-4311-8 , 中 , 安田, 1996
  • 妖精の誕生、トマス・カイトリー著、市場泰男訳、教養文庫、社会思想社、1989

参照[編集]

  1. "dwarf", オンライン・エティモロジー・ディクショナリー(Online Etymology Dictionary)
  2. 古英語でも dweorh, dweorg, duerg の形が見られることは出典etymonlineの記述にも見えるし、wiktionaryの記述では中英語の時期に dwerf, dwergh, dwerw, dwerȝ の形が存在するようです。
  3. 妖精の誕生、トマス・カイトリー著、市場泰男訳、教養文庫、社会思想社、1989、85-86p
  4. 安田, 1996, pp=240-248
  5. 参照:「雪のように白い石
  6. 妖精の誕生、トマス・カイトリー著、市場泰男訳、教養文庫、社会思想社、1989、133p、142p、146-147p